茂木健一郎さん連続ツイート 『日本の「政局」報道の「属人」的性格』

茂木健一郎(@kenichiromogi)さん連続ツイート
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茂木健一郎 @kenichiromogi

ぞじ(1)本日、民主党の代表選挙が行われる。実質的に次の首相が決まる。どなたがなっても、日本のために全力を尽くしていただきたいと思う。この選挙の過程で、日本の新聞やテレビの報道の仕方は、相変わらずの「政局」報道で、その古くさい感性では21世紀のヴィジョンは見えない。

2011-08-28 07:24:11
茂木健一郎 @kenichiromogi

ぞじ(2)日本には「政局」記者はいても「政治」記者はいない。もうしわけないが、そんな印象を持たざるを得ない。経済政策にせよ、外交にしても、専門的知識に基づいて政策を分析、論評する記事の印象がきわめて薄い。新聞やテレビが活気づくのは、誰が誰とどうしたという「政局」だけだ。

2011-08-28 07:25:42
茂木健一郎 @kenichiromogi

ぞじ(3)「政局」報道の一番の罪は、それが「属人」的だということ。今回の代表選でも、すぐに「小沢」対「反小沢」と、「小沢一郎氏」という特定の個人に託して論評しようとする。代表の選択が、ある政策上の原理・原則に基づいてなされるという可能性を、記者たちは想定できないらしい。

2011-08-28 07:27:58
茂木健一郎 @kenichiromogi

ぞじ(4)日本の将来についてのヴィジョンがまずある。その「一般原則」の適用として、たまたま今この時点ではこの人に託すことに決する。そのようなプロセスがまともな政治判断というものであって、誰が誰と仲がいいとか、対立しているとか、属人的なことは二次的な問題に過ぎない。

2011-08-28 07:29:29
茂木健一郎 @kenichiromogi

ぞじ(5)アメリカの民主党の内部に対立があったとしても、それを「親オバマ」と「反オバマ」で分類するのはナンセンスだということは日本の「政局」記者たちもわかるだろう。ならば、なぜ、日本の政治も理念で分析しようとしないのか。日本人を低く見るのも、いい加減にしてほしい。

2011-08-28 07:30:52
茂木健一郎 @kenichiromogi

ぞじ(6)今回、小沢氏や鳩山氏が海江田氏を支持することに決めたのを「操作しやすいから」などと相変わらずの属人的視点から解析する「政局」評論家がいる。彼らは、政治理念やヴィジョンが選択の動機付けになり得るという可能性を、想像すらできないのだろう。

2011-08-28 07:32:14
茂木健一郎 @kenichiromogi

ぞじ(7)議員たちは、それぞれヴィジョンや理念があって行動している。その選択のプロセスを、まるで猿山のボス猿選挙であるかのように報じてきた日本の「政局」記者たちの罪は重い。結果として人々の政治に対する忌避、アパシーを助長している。猛省を促したい。

2011-08-28 07:33:35
茂木健一郎 @kenichiromogi

ぞじ(8)昨日の代表候補者たちに対する「記者クラブ」の「政局」記者たちの質問もひどかった。まともな政策論争ではなく、あくまでも「猿山のボス猿選挙」にしたいらしい。自分たちの政治に関する内部モデルの貧弱さを、誇り高き日本の政治過程にあてはめないでほしい。

2011-08-28 07:34:49
茂木健一郎 @kenichiromogi

ぞじ(9)日本の「政局」報道を一言で表せば、「ゲスの勘ぐり」。プライドのないところに、まともな発展はない。「政局」記者や、「政局」評論家たちは、もう退場していい。ヴィジョンや政策をこそ、全力で論ずるべき。日本には、「政局」報道について駄弁を労している贅沢はない。

2011-08-28 07:36:19
茂木健一郎 @kenichiromogi

以上、日本の「政局」報道の「属人」的性格についての連続ツイートでした。

2011-08-28 07:36:36