國分功一郎+千葉雅也『言語が消滅する前に』読書メモ

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かんた @0sak1_m1d0r1

國分「たとえば、上岡さんは「回復とは回復し続けることだ」と言います。回復というと病気の状態から健康という状態に移行することのように思ってしまうんだけど、そうではなくて、ただ回復していくというプロセスだけがあるんだ、と。」 (國分功一郎+千葉雅也『言語が消滅する前に』31)

2022-01-05 21:41:26
かんた @0sak1_m1d0r1

國分「僕は「研究」という言葉に昔から抵抗があるんだよね。「究める」ってのがおこがましく感じる。僕は自分のやってることは研究じゃなくて勉強だと思ってますね。勉強とは、「強いて勉める」でしょ。「強いて勉める」ことが大事ですよ。」 (國分功一郎+千葉雅也『言語が消滅する前に』31)

2022-01-05 21:45:19
かんた @0sak1_m1d0r1

いい言葉だ。これに対して千葉さんが「勉強も中動態だと」と応えるのもいい。

2022-01-05 21:46:15
かんた @0sak1_m1d0r1

國分「歴史とはそういう奇跡でできているというアレントの主張もその通りだと思う。確かにスピノザ主義的な神の視点から見たら、そこにも全部原因があるという話にはなってしまう。でも、人間ぐらいの知性から見たら、歴史には確かに物事の流れの決定的な中断は見いだせる」

2022-01-06 11:16:37
かんた @0sak1_m1d0r1

(國分功一郎+千葉雅也『言語が消滅する前に』47)

2022-01-06 11:17:19
かんた @0sak1_m1d0r1

千葉「教師が問題と格闘して、時には予定と全然違う話を始めて、目の前で何かが起こっていることを生徒が目撃する授業でなければ面白くないんですよ。(略)ああ、こういうふうに悩むんだという、リアルな悩み方のモデルが得られることは、やっぱり大事ですよね」

2022-01-06 11:38:07
かんた @0sak1_m1d0r1

(國分功一郎+千葉雅也『言語が消滅する前に』59)

2022-01-06 11:38:12
かんた @0sak1_m1d0r1

國分「僕は本を書くとき、その内容をワンセメスター通しで講義するんですよ。それを二、三回繰り返すと内容がずいぶん彫琢される。『暇と退屈の倫理学』は、たぶん四回ぐらい講義をしてから書いている。」 (國分功一郎+千葉雅也『言語が消滅する前に』61) まじか。授業受けてる学生羨ましい…

2022-01-06 11:44:01
かんた @0sak1_m1d0r1

千葉「歴史のリアリティは資料読解にしかないわけですよ。歴史の実体って、われわれにとっては資料しかない。それはテクストであり、イメージであり、表象である」 國分「エクリチュールからしか僕らは歴史に触れられない」 (國分功一郎+千葉雅也『言語が消滅する前に』102,103)

2022-01-07 16:02:10
かんた @0sak1_m1d0r1

千葉「科学の力を魔法のように言ったりしますけど、原爆なりなんなりを作ることができる科学者の行動自体をひと言で変えることができてしまう言葉のほうがよっぽど魔法だと僕は思います」 (國分功一郎+千葉雅也『言語が消滅する前に』199)

2022-01-08 12:02:03
かんた @0sak1_m1d0r1

千葉「トールキンでもドラクエでもいいですけど、ファンタジーの世界に出てくる魔法って、基本的に言語のメタファーだと思っているんです。魔法使いって古文書を読んだりするじゃないですか。あれは文献研究者のメタファーなんですよ」 (國分功一郎+千葉雅也『言語が消滅する前に』199)

2022-01-08 12:08:36