「車のタイヤは4つである」は論理的に間違っている

僕の個人的な論理感覚についてまとめたものです。 ツイッター上での議論の参考材料としてお役に立てたら嬉しいです。 「犬が6本足ならば、犬の足は5本以上」は論理的に正しいhttp://togetter.com/li/174379 続きを読む
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ソモソモロン(短歌×論理) @daikeiAZP

今から【「車のタイヤは4つである」は論理的に間違っている】というテーマで連続ツイートします。togetterにまとめますので、ご意見ご感想はコメント欄にお寄せ下さい。合計37ツイートあります。タイムラインを占拠してしまい申し訳ありませんが、たまになので許していただきたいです。

2011-09-03 16:35:32
ソモソモロン(短歌×論理) @daikeiAZP

1)【「犬が6本足ならば、犬の足は5本以上」は論理的に正しい】 http://t.co/yfB4qca の議論で僕は「意味論理」という有意義な概念を知る事ができた。「意味論理」とは「日常の問題を演繹的に考察するための前段階で必要となる考察」という事であると理解した。

2011-09-03 16:35:55
ソモソモロン(短歌×論理) @daikeiAZP

2)この「前段階」について個人的に思う事はたくさんある。 今回はその一つである「言葉の狭義・広義について」を考えてみたい。「車」が例として一番分かりやすそうなので、本まとめでは「車の狭義・広義」を代表例として考えていく。

2011-09-03 16:36:04
ソモソモロン(短歌×論理) @daikeiAZP

3)「車のタイヤは4つである」という文章Aが正しいか間違っているかを判定しよう。文章Aは直感的には正しそうに見える。しかし、深く考えてみると間違っている可能性を見つける事ができる。

2011-09-03 16:36:13
ソモソモロン(短歌×論理) @daikeiAZP

4)間違っている証拠として、三輪自動車を挙げるのはどうだろうか。これは車ではあるがタイヤは3つだ。文章Aの反例なので、文章Aは間違っていると言える。しかし、四輪自動車に比べて、三輪自動車の普及率はごくわずかだ。反例ではなく「ごくわずかな例外」として処理すべきかもしれない。

2011-09-03 16:36:21
ソモソモロン(短歌×論理) @daikeiAZP

5)「中国人はマナーが悪い」とよく言われる。でも、約13億人全員のマナーが悪い事は考えにくい。少なくとも数千人くらいは上品な中国人もいるはず。だけど「中国人はマナーが悪い」は間違っているとされていない。13億に対して数千人は「ごくわずかな例外」であるからだ。

2011-09-03 16:36:29
ソモソモロン(短歌×論理) @daikeiAZP

6) ごくわずかな例外とは何%以内の事を言うのか。0.1%以内か、5%以内か。この辺りは人それぞれの主観による所なので、これと言って決め手が無い。今は仮に「5%以内の例外は無視してオッケー」としておこう。三輪自動車の普及率は四輪自動車の5%以下なので、三輪自動車は無視。

2011-09-03 16:36:58
ソモソモロン(短歌×論理) @daikeiAZP

7)さて、車の代表例として三輪自動車と四輪自動車を考えてみたが、それ以外に「車」はないのだろうか?念のためYahoo辞書で「くるま」を検索しよう。驚くべき事に、「くるま」の1番目の意味は「車輪そのもの」だった。車輪そのものにはタイヤは4つついていない。

2011-09-03 16:37:12

参考リンク:Yahoo辞書「車」
http://goo.gl/4IM7N

ソモソモロン(短歌×論理) @daikeiAZP

8)まあそもそも車輪にタイヤがついているかどうかを問われる事はないだろう。この1番目の意味は無視して良さそうだ。同様に3番目の「紋所」という意味も無視しよう。残る2番目のみが無視できない。次ツイートに引用してみよう。

2011-09-03 16:37:18
ソモソモロン(短歌×論理) @daikeiAZP

9)【車輪を回転させて進むようにしたものの総称。自動車・自転車・荷車など。特に、現在では自動車を、明治・大正時代では人力車を、中古・中世では牛車(ぎっしゃ)をさすことが多い。】

2011-09-03 16:37:27
ソモソモロン(短歌×論理) @daikeiAZP

10)車輪と紋所を破棄したように、牛車は候補から破棄して構わないだろう。でも人力車は微妙だ。あの2つ付いている車輪はタイヤだろうか?同様の事が荷車にも言える。自転車に至っては間違いなく「タイヤは2つ」だ。

2011-09-03 16:37:34
ソモソモロン(短歌×論理) @daikeiAZP

11)車が「自動車(オートバイ含む)・自転車・荷車・人力車」という意味なら文章Aは間違っている。オートバイ・自転車・荷車・人力車の正確な普及台数は分からないが、全部足したら四輪自動車の5%を軽く超えるだろう。「ごくわずかな例外」ではない。

2011-09-03 16:37:42
ソモソモロン(短歌×論理) @daikeiAZP

12)でもやっぱり【現在では自動車を(中略)さすことが多い。】とも書いてあるし、自動車だけを調べれば良いのかもしれない。今度は「車」ではなく「自動車」という言葉を調べてみよう。Yahoo辞書にはあまり詳しく書いてなかった。Wikipediaで調べてみよう。

2011-09-03 16:37:52

参考リンク:Yahoo辞書「自動車」
http://goo.gl/884Vo

参考リンク:Wikipedia「自動車」ページ内「概要」項目
http://goo.gl/uvKoL

ソモソモロン(短歌×論理) @daikeiAZP

13)【一般的には、三輪以上(中略)を「自動車」として認識されている】と書いてあった。やっぱり車とは自動車のことであり、自動車とは三輪か四輪のヤツを言うのである。となると3)で考えたように文章Aは「5%例外無視ルール」では正しい。

2011-09-03 16:38:01
ソモソモロン(短歌×論理) @daikeiAZP

14)結局、文章Aは正しいのか?間違っているのか?車は「自動車・自転車・荷車」なのか?「三輪以上の自動車」なのか?果たしてどちらが正解なのだろうか?

2011-09-03 16:38:11
ソモソモロン(短歌×論理) @daikeiAZP

15)僕は「文章Aが正しいか間違っているかは不明である」を正解としたい。正しいか間違っているかを明確に決める情報=「車」の意味の範囲が決まっていないからだ。正しくないから間違っているとか、間違っていないから正しいとかではなく、「どちらでもない」が正解。

2011-09-03 16:38:19
ソモソモロン(短歌×論理) @daikeiAZP

16)この話は「一休さん」に似ているかもしれない。殿様に「屏風の虎を捕まえろ」と言われた一休は「捕まえるのでまず屏風から虎を出して下さい」と言い返す。「捕まえる」の前提である「屏風から出す」という作業を誰がやるかが指定されてないので、それを殿様に依頼した形だ。

2011-09-03 16:38:29

参考リンク:Wikipedia「一休さん」ページ内「代表的な説話」項目の「屏風の虎退治」
http://goo.gl/M0jJ

ソモソモロン(短歌×論理) @daikeiAZP

17)この「明示されていない前提は解答者が勝手に決めていい」という一休ルールを採用するなら、「車とは三輪以上の自動車の事なので文章Aは正しい」「車とは自動車・自転車・荷車・人力車の事なので文章Aは間違っている」のどちらも正解となるだろう。

2011-09-03 16:38:37
ソモソモロン(短歌×論理) @daikeiAZP

18)車の狭義は「三輪以上の自動車」、広義は「自動車・自転車・荷車」である。Yahoo辞書に載っていた「車輪・自動車・自転車・荷車・人力車・牛車・紋所」は広義より広い意味なので最広義と呼べるだろう。

2011-09-03 16:38:44
ソモソモロン(短歌×論理) @daikeiAZP

19)じゃあ狭義より狭い最狭義というのはあるだろうか。Wikipedia「車」項目には【さらに狭義にはタクシーのことをさす場合もある(車を呼ぶ、拾う。車代など)】と書かれているので、車の最狭義は「タクシー」という事にしておこう。

2011-09-03 16:38:53

参考リンク:Wikipedia「車」
http://goo.gl/g9JUn

ソモソモロン(短歌×論理) @daikeiAZP

20)これで「車」という言葉の最狭義・狭義・広義・最広義が決まった。だがこの区切り方は僕が独断できめたものなので、世間にはこの4段階の間の意味の範囲もあるだろうし、最狭義や最広義の外側の意味範囲もあるかもしれない。また範囲の狭め方/広げ方が異なるものもあるだろう。

2011-09-03 16:39:02