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みんパピ!副代表 | CoV-Navi副代表 | ヘルスケアデータサイエンティスト | 2020年ハーバード公衆衛生大学院卒業賞 | 科学に基づいた医療情報を提供します | お仕事依頼→forms.gle/86BWxiSVeusyZ3…
ではちゃんと説明しましょうか。 メルクの治療薬「モルヌピラビル」は、入院または死亡のリスクが9.7%から6.8%に下がることが治験で確かめられています。 塩野義の内服薬は、このような「患者にとって確実に有益な」効果が一切報告されていません。 これが全てです。 nejm.org/doi/full/10.10… twitter.com/tsfy1nspz0qkji…
2022-02-07 14:40:20塩野義の内服薬は「ウイルス量が63〜80%減少した」としか報告されていません。 これはもちろん良い兆しですが、それだけのウイルス量の減少がどれだけ症状を軽くするのか、入院を防ぐのか、死亡を減らすのかがわかりません。 つまり、治験の最終段階をクリアしていません。 fnn.jp/articles/-/308…
2022-02-07 14:40:21「ウイルス感染症の治療でウイルス量が減ったら効果があるに決まっている」と思うかも知れませんが、必ずしもそうではありません。 例えば、心筋梗塞後の心室性期外収縮という不整脈は死亡率と関連することが知られており、多くの抗不整脈薬は「心室性期外収縮を減らすこと」を目標に研究されました。
2022-02-07 14:40:22実際に多くの抗不整脈薬が心室性期外収縮を減らすことに成功しました。 しかし、これらの薬を使うと逆に死亡率が上がってしまったのです。
2022-02-07 14:40:22この原因は、抗不整脈薬が心室性期外収縮を減らす以外の経路で、死亡率を増やす悪影響があったからです。 悪い効果の方が上回れば、心室性期外収縮が減る薬を使うことで、患者に「害を及ぼす」ということがあり得ます。
2022-02-07 14:40:23こうした反省を活かし、基本的には薬事承認のためには死亡率のような「ハードアウトカム(患者にとって確実に有益な結果)」の改善を示すのが原則になっています。 心室性期外収縮のような「代理アウトカム」は、あくまで薬剤の用量を決めたり、治験の最終段階に進むために用いられるものです。
2022-02-07 14:40:24今回の塩野義の内服薬を早期承認することになれば、「ウイルス量は減ったが患者さんには害を与えてしまった」という結果になる「リスクを負う」ものです。 もちろんさしたる副作用もなく、有益な結果が得られる可能性は否定しません。 ただ、ダメだった場合誰が責任を取るのか。
2022-02-07 14:40:25代理アウトカムに関する記述は、この記事に詳しいです。 ahajournals.org/doi/10.1161/ci… 日本語でという方は、こちらでも概要は把握できると思います。 jstage.jst.go.jp/article/naika/… 以上。
2022-02-07 14:40:25↓以下追記2022/2/9
「条件付き早期認証制度」との関連についてご指摘をいただきました。詳細はコメント欄をご確認ください。
「効能は他を圧しています」ってまだ phase 3 trial 中で placebo は生理食塩水なのに一体どうやったら他のワクチンと効果を比べられるんだ☺️相変わらずの塩野義の飛ばし体質とそれを鵜呑みにする素朴なリテラシーの議員と、本当に日本の製薬業界はお先真っ暗ですね☺️🙏🏻✨ clinicaltrials.gov/ct2/show/recor… twitter.com/Akira_Amari/st…
2022-02-04 16:45:06塩野義製薬が開発中のワクチンと治療薬の治験報告に来ました。日本人対象の治験で副作用は既存薬より極めて少なく効能は他を圧しています。アメリカ政府からも問合せがある様です。ワクチンは5月めど治療薬は2月中にも供給は出来ます。外国承認をアリバイに石橋を叩いても渡らない厚労省を督促中です。
2022-02-04 12:04:25