「ちはやぶる」は「ちはや/ぶる」ではなく「ちは/やぶる」だった?忘れられてしまった言葉の意味とその解釈

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k.hisadome @HisadomeK

神の枕詞「ちはやぶる」は中世には意味不明となっており、『古今和歌集』や『伊勢物語』の注釈書では様々な解釈が為された。 ・天照大神が千の剣の刃を一足で蹴破った「千刃破る」 ・天照大神が茅の葉の宮を破って出た「茅葉破る」 ・天照大神が天岩戸の千の岩屋を破って出た「千岩破る」

2022-02-11 11:02:47
k.hisadome @HisadomeK

この解釈を見ると「江戸の大関・龍田川が吉原の千早太夫に振られた」という落語と大して変わらない気がする。

2022-02-11 11:10:59
リンク Wikipedia 千早振る 「千早振る」(ちはやぶる / ちはやふる)は、古典落語の演目の一つ。別題は「百人一首」「無学者」で、隠居が短歌にいい加減な解釈を加える話である。原話は、安永5年(1776年)に出版された笑話本・『鳥の町』の一篇である「講釈」とされ、山東京伝の『百人一首和歌始衣抄』(1787年)にも類話が載る。初代桂文治の作といわれて、後世に改作などを繰り返し現在の形になったとされる。 古今亭志ん生 (5代目)が得意とした演目としてよく知られている。 百人一首を題材としたパロディや珍解釈は江戸中期に盛んに行われた。この落語 15 users 20
k.hisadome @HisadomeK

一例を示します。 橋本正俊『〈翻刻〉中院文庫蔵『古今序抄』と東山御文庫蔵『古今和歌集聞書』序注(上)』(摂大人文科学 27 94-108 2020年1月)より、中院文庫蔵『古今序抄』の当該箇所です。 pic.twitter.com/0dLVVwkPWM

2022-02-11 11:52:36
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k.hisadome @HisadomeK

文中に「可秘(秘すべし)」と書かれている様に、これらは歌学の秘説として限られた者だけに伝授されました。「四の義あり」というのに三義しか書かれていないのは、残りの一義は文字にしない口伝の秘説だったのでしょうね。

2022-02-11 12:01:34
k.hisadome @HisadomeK

実はこれらの「ちはやぶる」解釈は比較的穏当な方で、ラディカルなのが『伊勢物語髄脳』という書物。これは凄い本なので、是非実物を読んで欲しい! twitter.com/HisadomeK/stat…

2022-02-11 20:01:49
k.hisadome @HisadomeK

この中で一番インパクトが有ったのは、中世の和歌秘伝書を収録した『日本古典偽書叢刊(1) 和歌古今灌頂巻・玉伝深秘巻・伊勢物語髄脳』。 2005年に出た旧刊なんだけど、こんな凄い本を今まで未読だったとは! 中世神話とか所謂「真言立川流」が好きな人なら必読です。 pic.twitter.com/UlXaQaXSHq twitter.com/HisadomeK/stat…

2021-07-06 20:30:38
k.hisadome @HisadomeK

この中で一番インパクトが有ったのは、中世の和歌秘伝書を収録した『日本古典偽書叢刊(1) 和歌古今灌頂巻・玉伝深秘巻・伊勢物語髄脳』。 2005年に出た旧刊なんだけど、こんな凄い本を今まで未読だったとは! 中世神話とか所謂「真言立川流」が好きな人なら必読です。 twitter.com/HisadomeK/stat… pic.twitter.com/UlXaQaXSHq

2021-07-06 20:30:38
k.hisadome @HisadomeK

荒俣宏『妖怪少年の日々 アラマタ自伝』 田中小実昌『幻の女』 G・K・チェスタトン『裏切りの塔』 ジョー・R・ランズデール『死人街道』 『日本古典偽書叢刊(1) 和歌古今灌頂巻・玉伝深秘巻・伊勢物語髄脳』 #2021年上半期読んだ本ベスト5

2021-07-06 20:22:39
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k.hisadome @HisadomeK

これに限らず、中世の古典注釈って仏教(密教や法華)や陰陽道の知識に基づく二次創作の面が強い。 荒唐無稽な内容も多くて、近世の国学者からはあまり評価されていないけれど、中世神話テクストとしての面など非常に面白いです。

2022-02-11 20:44:26
k.hisadome @HisadomeK

天照大神が「アマテラスキーーック!」と叫んで、千本の剣の刃を蹴り破っているイメージが脳裏に浮かんでしまう。 twitter.com/HisadomeK/stat…

2022-02-11 11:16:04
osamu hayakawa @hayakawaz

え?そうなん? ちはや・ぶる だと思ってた。 twitter.com/HisadomeK/stat…

2022-02-11 22:44:36
衛生兵 @combatmedic

やっぱり難しい言葉なんですね「ちはやぶる」は。日常生活で、使う場面が想像出来ないですものね。 twitter.com/HisadomeK/stat…

2022-02-11 19:54:37
galfeed @galfeed

とりあえず太陽神が荒ぶってることにしとけばOK的な… twitter.com/HisadomeK/stat…

2022-02-12 00:20:27
xiesta@むのちから @xiseta

伝承の途絶えた古代の術式とか、何処のハイファンタジーですか、という。 でもあり得ないと言えない辺りがいかにも日本らしいw twitter.com/hisadomek/stat…

2022-02-12 00:16:14
たまのきょうΨ2月25日3月城熱演武 @terenyan10

@HisadomeK ちはやぶるという言葉が単純に忘れられただけのような。

2022-02-12 00:12:37
山田実理(みつ) 야마다 미츠사토 🇵🇸 @mitsusato_

「ちはやぶる」とアマテラスはおそらく無関係だと思う。アマテラスは新しい神だから。古代の最高神はタカミムスヒだし。タカミムスヒはツングース族系の天空神と言われている。だから「高皇産霊尊」と書く。アマテラスは皇祖神というだけの存在。 twitter.com/HisadomeK/stat…

2022-02-11 23:39:46
山田実理(みつ) 야마다 미츠사토 🇵🇸 @mitsusato_

アマテラスの原型とされる太陽神アマテルは皇室と何の関係もない。主に対馬などで祀られていた太陽神で男神。その信仰は畿内にも取り込まれ、アマテル神社が複数ある。が、アマテルの神話は消され、皇室との関係は伝わらない。おそらく無関係。天孫降臨は古い神話かもだが、アマテラス神話は新しい。

2022-02-11 23:43:27
Kau @kauichiro

「ちは・やぶる」だったのか!てっきり「ちはや・ぶる」だと思ってた。 twitter.com/hisadomek/stat…

2022-02-11 19:41:21
もぐら@療養中 @Mogura_narou

スサノオを威嚇した時に四股踏んで地面踏み抜いてるから全部出来そうなんだよな…… twitter.com/HisadomeK/stat…

2022-02-11 19:39:18
もぐら@療養中 @Mogura_narou

あとスサノオの剣をバリバリ噛み砕いて破片から三女神生んでる。

2022-02-11 19:45:50
ウサギ猫 @mmmmasamasa

意味不明だったんだ…。古文の授業でもきちんと介錯なんか教わらなかったからなあ。だから古文好きでなかった。 twitter.com/HisadomeK/stat…

2022-02-11 11:43:00