内田樹-学校図書館について

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内田樹 @levinassien

子供たちはどうして本を読むべきか。それは自分たちの住む世界とは違う世界があることを知るためです。違う仕方で世界を分節し、違う度量衡で価値を考量し、違う身体で生きている他者と想像的に同期すること。ですから子供の読書は本質的に反社会的、反秩序的なものと見なされます。それでいいんです。

2011-08-18 07:33:36
内田樹 @levinassien

ですから、学校図書館というのはそれ自体背理的な存在なのです。子供が反秩序的になるために読む本はたいていの場合そこには置かれないからです。それでいいんです。反秩序的になるために秩序を当てにしちゃだめです。子供のyうちから横着はいかんです。

2011-08-18 07:39:55
内田樹 @levinassien

読書を「それによって読み手が知識や情報を獲得できる自己利益増大のための行為」と見なすと、学校図書館の存在理由は崩れます。そこを利用する生徒だけが選択的に受益する制度を公費で維持することに「受益者負担」の原則で反対する保護者に反論することができないからです。

2011-08-18 13:29:43
内田樹 @levinassien

ブログ更新しました。維新の会が上程を予定している教育基本条例についてです。いつもと同じ話です。政治とマーケットは学校に関与してはならないという原則論。http://t.co/wke4KFP

2011-08-22 13:31:04
内田樹 @levinassien

「そんなに本が読みたきゃ自分で買え。公費を使うな」という主張に反論できない。現にいくつかの高校では司書が補充されず、図書館が機能停止し始めてているそうです。教育行政が「教育の受益者は教育を受ける本人である」と考えているなら、いずれ公教育という制度のものが瓦解するでしょう。

2011-08-18 13:35:01
内田樹 @levinassien

教育の受益者は共同体そのものである。子供たちを知性的・情緒的・身体的に成熟させないと社会制度そのものが存立しなくなるという理路がわかっていない「子供たち」が今教育行政を支配しています。彼らを成熟させることが可能なのでしょうか。僕はいささか悲観的です。

2011-08-18 13:39:13
内田樹 @levinassien

@handainakano ほんとですか?教育と効率は「食い合わせが悪い」って、何度言ったらわかるんでしょう。学校は国民国家より、資本主義市場より古い制度なんですから、本来国家とも市場ともなじまないんですけどね。(T-T)

2011-08-18 13:44:40