『葬られた「第二のマクガバン報告」』要約文:第5回

どですかでん、どですかでん。
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村井ニボシ @niboshi2000

マクガバンやるわー。昨日はコレステロール、今日は脂肪に関して。

2011-09-07 22:43:34
村井ニボシ @niboshi2000

・食事の中で脂肪はどれくらいとってもいいのか。 ・どんな脂肪をとったらいいのか。 ・多価不飽和脂肪は飽和脂肪よりいいのか。 ・一価不飽和脂肪は多価値不飽和脂肪や飽和脂肪よりも良いのだろうか。 ・オメガ3脂肪酸やオメガ6脂肪酸、トランス脂肪酸やDHAといった脂肪についてはどうなのか

2011-09-07 22:50:08
村井ニボシ @niboshi2000

・ココナッツオイルは避けるべきか。 ・魚油はどうなのか。 フラックスオイルはどうなのか。 ・高脂肪ダイエットとは何なのか。 ・低脂肪ダイエットとは何なのか。  こうした質問には訓練を受け科学者でさえも答えに窮しかねない。

2011-09-07 22:51:47
村井ニボシ @niboshi2000

★知らなかったんだけど、高脂肪ダイエットなんてのが昔あったんですね。アトキンス式ダイエットって名前でなら、なんか聞いたことがあるような気がするけど。そんな無茶なのがあったんだなあ。

2011-09-07 22:53:09
村井ニボシ @niboshi2000

疑問の根底にある問題点は、それぞれの物質を単独の存在として考えてしまっていることだ。(略)孤立した1つの化学物質を単体で考えるのではなく、「化学物質のネットワークがいかに作用するのか」を考えることが、より重要なのだ。

2011-09-07 22:56:17
村井ニボシ @niboshi2000

★この手の指摘が、この本の中で何度も何度も出てきます。「化学物質を単体で考える」ことを「要素還元主義」とか呼んで、筆者は何度も批判しています。「ある物質」が「ある病気」のもとになるとか、そういう考えは上手くいかないと。もっと大雑把でよいらしい。

2011-09-07 23:00:07
村井ニボシ @niboshi2000

一般的な食品の脂肪含有量の表。 ・バター:100% ・ダブルチーズバーガー:67% ・全乳:64% ・ハム:61% ・ホットドッグ:54% ・大豆:42% ・低脂肪(2%)牛乳:35% ・鶏肉:26% ・ほうれん草:14% ・朝食用シリアル:8%

2011-09-07 23:06:48
村井ニボシ @niboshi2000

・えんどう豆:5% ・にんじん:4% ・インゲン豆:3.5% ・ベイクドポテト:1%

2011-09-07 23:07:49
村井ニボシ @niboshi2000

脂肪摂取と動物性タンパク質摂取とは95%以上の関連性がある。これは、「脂肪の摂取は、動物性タンパク質の摂取と並行して増加する」ということを意味している。言い換えれば、食事脂肪は、「食事の中にどれだけ動物性食品が含まれているか」のバロメーターなのである。

2011-09-07 23:10:31
村井ニボシ @niboshi2000

★つまり、よほど変な食べ方をしていない限り、脂肪と動物性食品は分けて考えられない、ということかね。

2011-09-07 23:12:27
村井ニボシ @niboshi2000

故ケン・キャロルって教授の研究結果のグラフが載っているんだけど、脂肪の総摂取量と乳ガンの年齢調整死亡率は、きれいな1次直線で比例関係にある。

2011-09-07 23:16:26
村井ニボシ @niboshi2000

いちばん脂肪を摂っている(150g/日以上)オランダ、デンマーク、ニュージーランドあたりでは、乳ガンの人口10万人あたりの年齢調整死亡率25人ぐらい。もっとも脂肪を摂っていない(40g/日以下)、タイやフィリピンだと同死亡率5人以下。特にタイは0人近い。

2011-09-07 23:18:28
村井ニボシ @niboshi2000

「私たちが脂肪の摂取量を減らせば、乳ガンのリスクを減らすことになるだろう」ほとんどの科学者たちが、こう結論を出しており、なかには「食事脂肪が乳ガンを引き起こす」と推測している人もあった。しかし、その解釈は単純すぎた。キャロル教授によって用意されたほかの図が無視されていたからだ。

2011-09-07 23:21:37
村井ニボシ @niboshi2000

同教授による「植物性脂肪の摂取量と乳ガン死亡率」のグラフも載っています。こっちは比例関係がまったく見られず、見事にバラバラです。オランダは植物脂肪多くて乳ガンも多い。スペイン、ギリシャは植物脂肪多いのにガンは多くない。ニュージーランドは植物脂肪少なくてガンは多い。

2011-09-07 23:28:31
村井ニボシ @niboshi2000

この調査が行われた1983年当時、中国農村部では食事脂肪の摂取は2つの点でアメリカの場合と非常に異なっていた。まず脂肪は、1983年当時のアメリカの36%と比較すると、中国では総摂取カロリーのわずか14.5%だった。

2011-09-07 23:31:22
村井ニボシ @niboshi2000

2番目に、中国農村部の食事中の脂肪量は、全くといっていいほど食事中の動物性食品の量そのものだった。

2011-09-07 23:34:26
村井ニボシ @niboshi2000

(略)アメリカの場合はそうではない。私たちは、加工した動物性食品(スキムミルクや脂肪を取り除いた赤身肉)からとるのと同量か、それ以上の脂肪を、加工動物食品(ポテトチップスやフライドポテトなど)からもとっている。

2011-09-07 23:35:27
村井ニボシ @niboshi2000

科学界や医学界にいる私の多くの同僚のように、脂肪30%の食事を「低脂肪ダイエット」と呼ぶアメリカ人もいる。(とくに根拠もないけれど、脂肪の摂取は総カロリーの30%までにしとくといい、っていう定説があるんだってさ。日本の場合、1~29歳の場合20~30%にするべき、となってる)

2011-09-07 23:39:34
村井ニボシ @niboshi2000

したがって、脂肪量がわずか25~30%の低脂肪食は、最大限の健康効果を得るのに十分な数値だと考えられていた。すなわち、脂肪摂取量がこれより低くても、健康上のメリットはこれ以上もたらされないということだ。

2011-09-07 23:41:22
村井ニボシ @niboshi2000

しかし、驚くべきことが示された。中国農村部の調査結果は、「食事脂肪を24%から6%へ減らすことが、乳ガンのリスクを減らすことと関係している」ことを示していたのだ。

2011-09-07 23:43:20
村井ニボシ @niboshi2000

しかも中国農村部の低い食事脂肪とは、「脂肪摂取量が少ないだけではなく、さらに重要なことに、動物性食品が少ない」ということを意味していたのである。

2011-09-07 23:44:17
村井ニボシ @niboshi2000

この「乳ガンと食事脂肪との関係」、つまり「乳ガンと動物性食品との関係」は、女性を乳ガンの危険にさらすことになる、次のような要素をも考慮させた。 ・初潮年齢が早いこと。 ・血中コレステロール値が高いこと。 ・更年期が遅いこと。 ・高レベルの女性ホルモンにさらされていること。

2011-09-07 23:46:55
村井ニボシ @niboshi2000

「脂肪摂取量が多いことは、血中コレステロール値が高いことと関係しており(Ⅰ)、この2つの要素は、女性ホルモン・レベルが高いこととともに、乳ガンが多いことや、早い初潮年齢と関係している(Ⅰ)」

2011-09-07 23:48:35
村井ニボシ @niboshi2000

★変態的な文脈ではなく、じつに科学的かつ合法的に「初潮」とか書けたぜ! ヒャッホウ!(変態的文脈)

2011-09-07 23:49:48
村井ニボシ @niboshi2000

「中国の農村部では、初潮がかなりおそくなってからである」ということは注目に値する。調査した130か村のそれぞれ25人ずつの女性たちに、最初の月経がいつだったかを聞いたところ、15~19歳で、平均17歳だった。アメリカの平均はなんと、およそ11歳である。

2011-09-07 23:52:50