ウクライナの考古学博物館と古代遺跡の話

満田　剛 @tmitsuda3594

備忘録として。 / ロシア軍の「オデッサ作戦」にガンダムファンが激怒のワケ asagei.biz/excerpt/39622

アザラシ提督【休職・療養中】 @yskmas_k_66

>RT この町にはオデッサ考古学博物館(Одесский археологический музей)がありまして……。石器時代から中世まで、黒海北岸、ユーラシアステップ、ギリシア、ローマ、エジプトなどの考古資料を17万点以上所蔵しています。 archaeology.odessa.ua/eng/index

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オデッサ考古学博物館は、1825年（ボリショイ劇場の落成と同じ年！）、ロシア皇帝アレクサンドル1世の時代に設立した、長い歴史を持つ博物館です。 pic.twitter.com/vnEoUyZgQG

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あまり悲劇的な結末を考えたくはありませんが、この博物館が被害を受けたり、破壊されてしまったら、19世紀から積み重ねてきた学術的な成果や、この地域の歴史を知るための手がかりが永久に消えてしまう。

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こちらはオデッサ考古学博物館所蔵のギリシア神話の女神、ヘラの像です。 現在のムィコラーイウ（露: ニコラエフ）近郊に存在したギリシアの植民市、オルビアから出土したものです。 pic.twitter.com/FXjlUEbetR

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オルビアは紀元前6世紀から紀元後4世紀まで、1000年存続したギリシア・ポリスです。 発掘調査によって建築物の遺構や、古銭・壺・金属製品・神様の像など多数の遺物が見つかっています。 pic.twitter.com/rxlSvvpYIa

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オルビア発掘の歴史は長く、19世紀から複数回行われており、考古学(史)的にも重要な遺跡です。 ソ連解体後には、ウクライナ、ロシア、デンマーク、アメリカなどの研究者が協力して調査を行いました。 pic.twitter.com/yxRfc14Tx2

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今、オルビアの遺跡があるムィコラーイウにもプーチンの軍が迫りつつあります。 かつての帝政ロシアやソヴィエト連邦の時代から発掘が行われ、国境を越えて各国の研究者を結びつけた研究のフィールドが失われるかもしれないのです。

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プーチンの戦争により、この地の古代の遺跡や遺物、国を越えた学術研究のネットワークが危機に晒されています。 職業的な研究者だけではなく、古代史に親しみを持ってくださる方、ウクライナの人々、ロシアの人々にとっても、全ての人に開かれた大切な文化遺産です。 どうか問題の共有をお願いします。

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ヘロドトスの『歴史』から引用を。 οὐδεὶς γὰρ οὕτω ἀνόητος ἐστὶ ὅστις πόλεμον πρὸ εἰρήνης αἱρέεται: ἐν μὲν γὰρ τῇ οἱ παῖδες τοὺς πατέρας θάπτουσι, ἐν δὲ τῷ οἱ πατέρες τοὺς παῖδας.

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「平和より戦争を選ぶほど無分別な人間がどこにおりましょうや。平和の時には子が父の葬いをする。しかし戦いとなれば、父が子を葬らねばならぬのじゃ」 ヘロドトス『歴史』1.87.4. (松平千秋訳)