- fukanousei
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【シナスレスムス】ロゴス/分類。詳細をいろいろ述べてから最後に要約する。 例:「遊ぼう」っていうと「遊ぼう」っていう。「ばか」っていうと「ばか」っていう。(略)こだまでしょうか。いいえ、誰でも。
2011-05-26 01:04:24【エピゾクシス】文法/繰返し。単に繰り返して言うことで効果を上げる。 例:逃げちゃだめだ。逃げちゃだめだ。逃げちゃだめだ。逃げちゃだめだ。
2011-05-26 01:10:26【エヌメラシオ】ロゴス/分類。主語を名詞に分けたり原因を結果に分けたり。 例:老いも若きも、金持ちも貧乏人も、民主党員も共和党員も、黒人も白人も、ヒスパニックもアジア人もアメリカ先住民も、ゲイもストレートも、障害者も障害のない人たちも。アメリカ人は全員で、答えを出しました。
2011-05-26 01:16:01なぜ日本の政治家はオバマみたいな演説ができないかという類の、ややゲンナリする議論があるけれど、あんがい精神論じゃなくて技術的な問題ではなかろうか。あの人は専属のスピーチライターもついてるらしいし。文化の違いと言っちゃうと決定論になるけど。
2011-05-26 01:18:57修辞学は論理学に依ってるわけなのですが、その修辞学がそのまま詩学に移行というか応用できるというのがわかってきて面白いです。話ひとつ作るにもロジックに強くないといけないんだな~。
2011-05-26 01:43:331.すごい古いCM。 父「キンチョールはどうして水性にしたんだ?」息子「それはー、地球のことを考えて、空気を汚さないように……」父「つまらん!! おまえの話はつまらん!!」
2011-06-08 18:38:102.『ロミオとジュリエット』より 「結婚のことはなんとおっしゃって?結婚のことは?」「ああ頭が痛む、なんという頭だろう。ガンガン痛んでこなごなになってしまいそう」「ごめんねつらい仕事させて、大事な婆や。あの人はなんて?」「あのかたはですねえ、本当に御立派な殿方で、礼儀正しくて…」
2011-06-08 18:39:10【ヘテロゲニウム】文法/悪文。訊かれたことに対して見当違いな返事・意味の通じない返事で答えること。文法学上はむろん避けなければならない弊だが、戯曲などで劇的効果(主にコミカルな)をあげるのに使用される。
2011-06-08 18:43:36これをとてもうまく使っているのはアラビアンナイト第二十九夜~三十一夜の饒舌な床屋の話。こっそり恋人の家に忍び込もうとしている主人公がその前に髪を切ってもらうが、時間が迫っているのに床屋がながなが世間話をしたあげく、急いで出て行った主人公を待ち伏せしていて全てを台無しにする話。
2011-06-08 18:53:26このエピソードの面白味は時間を気にする主人公が早く切ってくれと催促しているのに、床屋がいちいち愚にも付かない説教や世間話でそれに答えるところにある。イライラがピークに達し怒り狂う主人公。ここではこの型は小手先のレトリックを越えて物語の骨組みつまり詩学の域に達してるんですなー
2011-06-08 18:59:43茄子とたまねぎの味噌汁つくりました。皮をしましまにむいて半月形にざくざく切ってアク抜きに水に漬けると、ぶかぶか浮く茄子のあおあおとした姿になぜか初夏を感じました。
2011-06-09 18:37:31それはさておき、夏は冬場と違って風呂場洗いもなんだか爽快ですね。ゴシゴシやった浴槽に残り湯をざんぶと掛けてたら、角っこのぬめぬめした場所にちっちゃなボウフラくんが何匹かいるじゃありませんか。うようよ踊ってます。8 、γ、e、6、a。ことにもアラベスクの飾り文字。
2011-06-09 19:03:06【アンタナゴギー】ロゴス・対義。好ましくない事柄を善意に解釈する。 例:天照大神はとがめずて告りたまわく、屎なすは酔いて吐き散らすとこそ、また田の阿離ち溝埋むるは地をあたらしとこそ、吾がなせのみことかくしつらめ。
2011-06-12 18:40:50夢の中で雄鳥が猟師の網に捕えられ、他の鳥はみんな逃げたけど一羽の雌鳥が網を破ってそれを助ける。ところが次の日、今度は雌鳥が網に捕まるのだけど、こともあろうに例の雄鳥はみんなと逃げ去ってしまう。夢から覚めた姫様は男ってそんなもんだと憤慨し、誰の求愛も拒むように。
2011-06-12 18:52:56これを知ったある求愛者は、姫様の散歩する庭園の壁に絵を描いておく。捕まった雌鳥の上に、猛禽類の鳥に襲われて死ぬ雄鳥の姿がある。それを見た姫様は、雄鳥はすぐ助けに向かったけれど途中で襲われて死んでしまったのだとわかり、男嫌いが直るという話。
2011-06-12 18:57:00最初読んだときはこの話考えた人は天才だと思ったんですが。今回思い出して読んでみたら、なんかどうってことなかった。自分の記憶というか、頭の中で作り変えてた話はもっと感動的だったのだが。
2011-06-12 19:01:55なんかこう読んでるこっちまで誤解にもとづく憎悪がするする解けて、「そうだったのか」と新しい視野がばあんとひらけるような、そんな話のはずだったのですが…
2011-06-12 19:07:34まあレトリックってだから、小手先の技術とか白を黒といいふくめる技術とは限らなくて、使い方しだいでむしろ未知の考えを掘り出したりできる道具なのだという、その例としてあげたかったのだがなあ…
2011-06-12 19:13:17レトリックのお手本の古典の一つはルキアノス。たとえば蠅の美しさをほめちぎる『蠅』。本来誉めようのないものを無理に誉める、という形式はエラスムスの『痴愚礼讃』、ラブレーの借金礼讃に受け継がれる。
2011-07-26 02:13:38『ファラリス』は古代の暴君ファラリス自身に、俺にもいろいろ事情があったんだよと弁護させる作品。この「誰かになりきって書く」というのが伝統的なレトリックの練習法のひとつらしい。
2011-07-26 02:21:19