- sandletter1
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1・シェイクスピアの有名な作品として『ロミオとジュリエット(の悲劇)』があります。仲が悪いふたつの家(ロミオのモンタギュー家とジュリエットのキャピュレット家)の若い男女が死んじゃう話。でもなんでその家同士が仲悪かったかというと、「商売上のライバル」という視点で問題ないんですかね?
2022-03-14 01:54:132・けど、実はヴェローナという都市の特性が関係しているんですね。要するに中世時代に仲悪かった神聖ローマ皇帝派(ギベリン)がモンタギュー家、ローマ教皇派(ゲルフ)がキャピュレット家という関係。
2022-03-14 01:55:023・また物語の背景として出てくるヴェローナ太守エスカラスはギベリン、ロレンス神父がゲルフ、という対立軸も頭に入れておいてください。
2022-03-14 01:55:394・さてこの事件では、誰が最後に得をするか、そのためにどういう手段を取ったか、というのにポイントを置いて考えると、実は犯人は、ロミオのいとこであるベンヴォーリオであることがわかります。そんな奴いたっけ、って、いるんですよ。
2022-03-14 01:56:025・ ・キャピュレット家の晩餐会にロミオを仮面で忍び込ませるのはベンヴォーリオの案 ・ロミオがティボルトを殺すときに使うのはベンヴォーリオの剣
2022-03-14 01:56:556・ところで、ロミオにはジュリエットの前に片思いの女性(ロザライン)がいて、その女性はジュリエットのいとこです。ロザラインとベンヴォーリオは実は相思相愛の仲で(ここらへんは嘘です)、ふたりの目的は「お互いの結婚」と「ギベリン派の排除(勢力拡大の抑止)」ですね。
2022-03-14 01:57:467・そしてベンヴォーリオの一番疑わしい行為としては、ロレンス神父の手紙(ジュリエットは死んだフリをしているという内容のもの)を持った使いの人を追い越してしまうこと。これはむしろ、ロレンス神父がわざと遅い使いを送らせたのかもしれない。
2022-03-14 01:59:568・なにしろ、「木曜日の結婚式(太守の家とキャピュレット家の政略結婚)をロミオに阻止させる」ために早く伝える必要があったからですね。そうなるとロレンス神父の立ち位置が弱くなりすぎる。
2022-03-14 02:00:249・また、この物語で死ぬのはロミオとジュリエットだけじゃなくて、まずマキューシオ(ロミオの友人で太守エスカラスの親戚)、次にティボルト(ジュリエットの兄)、パリス(太守エスカラスの跡目と目される青年貴族)、となり、若い世代で結局生き残るのはベンヴォーリオとロザラインだけ。
2022-03-14 02:01:04