茂木健一郎氏 @kenichiromogi 最強頭脳№1決定戦【高校生クイズ】についての連続ツイート・おまけ小泉純一郎さんの事
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「第31回高校生クイズ 全国大会 日本を救う最強頭脳№1決定戦」公式サイト
http://www.ntv.co.jp/quiz/index.html
こく(1)昨日、「高校生クイズ」が放送された。優勝した開成高校、おめでとう! そして、灘高校、よくがんばった! 参加したすべての高校生を、「知のアスリート」として讃えたい。収録の時に感じたこと、考えたことについて、書きたいとおもいます。
2011-09-10 06:26:34こく(2)高校生クイズに出てくる「クイズ研究会」の高校生たちの普段の鍛錬で重要なのは、コミュニケーション。クイズは、誰かが問題を出してくれないと始まらない。そこで、お互いに問題を考え、出題しあうという文化が定着している。
2011-09-10 06:27:39こく(3)問題を解くことも大切だが、考えることはさらに深く脳を鍛える。クイズ研究会の高校生たちが、お互いに出題するに当たって問題を考えることで、世界についての無限の知識の中からどこを切り取ってくるかというメタ認知が育まれる。
2011-09-10 06:28:42こく(4)「なぜこんな問題を」と驚くほどの知識量。高校生たちに聞くと、「それは、読んでいた本のここにあった」「授業で先生が説明した」などと、鮮明に覚えていることが多い。つまり、知識とは「出会い」であるということが、彼らとの対話から見えてくる。
2011-09-10 06:29:53こく(5)世の中には、たくさんの知がある。生きている中で、いつかどこかでその知と出会う。その一期一会の出会いを大切にする、ということが、高校生クイズに出場する彼らの人生哲学となる。人生は限りあり、二度と繰り返さない。だから、出会ったものは必死でつかめ!
2011-09-10 06:31:09こく(6)回答するということは、側頭連合野から前頭葉に情報を引き出すということ。「知っている」というfeeling of knowingが成立し、時間内に引き出せるかどうか。ところが、彼らは、feeling of knowingがない、あるいは曖昧な時も勝負をかける。
2011-09-10 06:32:59こく(7)「一分間」の制限時間で回答する問題が面白かった。feeling of knowingがないのに、必死になって考えているうちに、思わぬところに糸口が見えてくる。自分が知っていると自覚していないことがよみがえる。記憶の「蜘蛛の糸」のたぐり寄せが次第に精緻化する。
2011-09-10 06:34:45こく(8)テレビ番組としての「高校生クイズ」は、現代日本においては希有な存在。「わかりやすい」「やさしい」ものが氾濫している中で、記憶想起の超絶技巧を、目の前で見るというその生理的奇跡自体を、エンタティンメントとして成立させている。
2011-09-10 06:36:16こく(9)イギリスにはBBCのUniversity Challengeという名物クイズ番組があり、容赦ない点では高校生クイズと同じ。ぜひ、「大学生クイズ」も見てみたい。大学の偏差値やブランドを吹き飛ばす知の下克上を、エンタティンメントとして成立させてみたい。
2011-09-10 06:37:42おまけ
「九州創発塾2011熊本大会」くまにちコムより
総合コーディネーターを務める脳科学者の茂木健一郎さんが大会趣旨を説明。「日本は政治も経済も立ちすくんでいる」との現状認識を示し、「『創発』は信じていた価値観を見つめ直し、今までにない自分になること。九州は素晴らしいという誇りを持ちつつ、変わっていく意識も持とう」と呼び掛けた。
慶応大総合政策学部の竹中平蔵教授は「震災後の日本の進路」と題して基調講演。「復興増税より、歳出削減と経済成長が先。被災地に国際競争力のある大規模な農場やエコタウンを造成するなど、大胆な絵を描く必要がある」と指摘。「規制緩和や法人税減税を進め、企業の海外流出を防ぎ、日本経済を強くすべきだ」と訴えた。
昨日竹中平蔵さんのお話をうかがっていて改めて思ったのは、小泉純一郎さんは天才だったということ。だからこそ、「回転ドア」の日本の政治の中で、あれだけの長期政権を維持できたのだろう。
2011-09-10 06:48:12なぜもっと続けなかったのか。竹中さんがおっしゃっていたのは、「そのためには総裁任期に関する自民党の規約を改正しなければならなかったから、小泉さんはそのことを潔しとしなかった」ということ。
2011-09-10 06:49:11振り返ると、小泉純一郎さんは、「感動した!」などと巧みな言葉使いが目立ったけれども、案外ものごとの本筋を見抜いていて、だからこそメディアの攻撃にも強かった。今回の経産大臣の残念な「失言」も、小泉さんだったらうまく処理して内閣の傷にならないのではないかと思う。
2011-09-10 06:51:13「回転ドア」の日本の政治状況の中で、政策の是非を超えて、小泉純一郎さんの時代がなんとなくなつかしく感じられる今日この頃である。
2011-09-10 06:52:15ブログ『茂木健一郎 クオリア日記』
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http://p.tl/UKs8