デジタル・デビル・ストーリーの原作者、西谷史先生ご自身が語られた当時のあれこれや作品に関する呟きなどをまとめました その1 (2020/9〜2022/7)

RPG史に残る一大シリーズとなった「メガテン」。源流は80年代中盤に出版された一冊の小説にありました。その作者である西谷史先生がtwitterで呟いてくださった当時のあれこれをまとめてみました。「先生ご自身」のつぶやきだけを拾っているので、あえて会話形式にはしていません。気になるやりとりがあれば呟きの右肩にある青い鳥アイコンから飛んでくださいね。
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Aya Nishitani 西谷史 @ayanakajima3

1、小説「女神転生」の転生観と、じゃりさんの転生観のちがい ゲームをしているほとんどの人の転生観と、小説の転生観は違います。ゲームはギリシャ式の転生観、小説はインド・日本の転生観。どう違うかというと、転生する相手が同一平面に存在するのがギリシャ。古代インドは多元宇宙への転生です。

2020-09-17 00:46:59
Aya Nishitani 西谷史 @ayanakajima3

2、小説「女神転生」の転生観と、じゃりさんの転生観のちがい イザナギ、イザナミと構造の同じ悲恋に「道成寺」というのがあります。こっちも、美男の男が逃げ、蛇に変身した女が追いかける。ところで平安時代の原典で、この美男と蛇の女が、どうなったか知っていますか?

2020-09-17 00:48:41
Aya Nishitani 西谷史 @ayanakajima3

3、小説「女神転生」の転生観と、じゃりさんの転生観のちがい 女は忉利天(とうりてん)に転生し、男は都率天(とそつてん)に転生し、めでたしめでたしとなるんです。忉利天と都率天って、なんでしょう? それぞれ多元宇宙のひとつの世界なんです

2020-09-17 00:49:13
Aya Nishitani 西谷史 @ayanakajima3

4、小説「女神転生」の転生観と、じゃりさんの転生観のちがい 「ルシファーの魔界はどこにあって、なぜイザナミはルシファーに転生している可能性があるか。」3巻で北爪さんにそれを質問されたとき、私は「無数のシャボン玉が浮かんでいる世界を想像して下さい」と説明したんです。

2020-09-17 00:49:44
Aya Nishitani 西谷史 @ayanakajima3

5、小説「女神転生」の転生観と、じゃりさんの転生観のちがい シャボン玉のひとつは、ルシファーが自分のものにしている世界。無数の世界があるけれども、それぞれの世界には距離があって、近くにある世界には転生しやすい。そしていま、ルシファーの世界のシャボン玉は、私たちのいる世界と近い。

2020-09-17 00:51:10
Aya Nishitani 西谷史 @ayanakajima3

6、小説「女神転生」の転生観と、じゃりさんの転生観のちがい だからイザナギがルシファーに転生している可能性はあると話したのです。こういう転生はギリシャ世界ではありません。惑星黄泉が同一平面にあるので、ややこしい転生論をしなかったのです。が、私は丁寧に説明すべきだったかもしれません

2020-09-17 00:54:54
Aya Nishitani 西谷史 @ayanakajima3

@ake_yumi いやいやその通りです。80年代はギリシャ式転生が一世を風靡しましたが、ネット小説の時代になっていつのころからか、インド転生が普通に。ぼくらは時代に流されている。

2020-09-17 18:25:09
Aya Nishitani 西谷史 @ayanakajima3

@taihei_hiromi これはむかし北爪さんからもされた問いですが、多元世界は風に吹かれるシャボン玉です。そして、ルシファーがつなぐというより、あのときルシファーや他の次元がふわふわとこの世界に近付いていたのです。図解は、そのうち私が。てか、難しいないでしょう?

2020-09-17 18:18:16
Aya Nishitani 西谷史 @ayanakajima3

@taihei_hiromi すごくシンプル。だれに転生するかが問題なのが古代ギリシャ。どこに転生するか問題なのが、古代インド。もちろん両方大事だけど、どちらがより重要かということ。

2020-09-17 18:19:43
Aya Nishitani 西谷史 @ayanakajima3

@taihei_hiromi シャボン玉が一部で交差していると考えたらあり得ますよね。同一次元だと1億キロかかるところが、次元間の行き来だと1㎞と同程度の距離しかないという。この次元間の距離は変化していく、というのがシャボン玉理論です。この話を北爪さんにしたとき同じようなことをいわれた覚えが。

2020-09-23 12:29:57
Aya Nishitani 西谷史 @ayanakajima3

@siitake_aji @minakusujari それも正しいかも。ただ、ギリシャはパラレルワールドではないよね。この世の中のだれに魂が入るかが重要。 インドは1000、2000ではすまない大パラレルワールド。どこの世界に転生するかが、最大のテーマ。 イザナギの転生に関しては、これがすべてといってもいいかも。

2020-09-17 15:26:18
Aya Nishitani 西谷史 @ayanakajima3

@yutakamaruu いまじゃりさんにかきましたけど、インドにはアバタールという存在があります。イザナギほどの力と格式があれば、アバタールがいておかしくない。 仮称、魔界のルシファーがイザナギのアバタールで、さきにイザナギの魂を宿していたとしたら、中島という器に入ることはできなかったのかも。

2020-09-17 18:53:53
Aya Nishitani 西谷史 @ayanakajima3

@ake_yumi 女が大蛇に姿を変えて、美しい僧侶を追いかけ、寺の鐘ごと焼き殺してしまうという話が「道成寺」ですが、原典だとあのあと、二人はパラレルワールドに転生して、めでたし、めでたしになるんですね。

2022-04-14 11:18:27
Aya Nishitani 西谷史 @ayanakajima3

これは1989年「神々の血脈」の取材のために飛騨の千光寺にいったとき、撮らせていただいた両面宿儺(りょうめんすくな)の木像。飛騨を舞台にした小説は書いたけど、両面宿儺は登場させなかった。1974年に豊田有恒さんが書いた『両面宿儺』に遠慮したのだ。時代はまわるよ。 pic.twitter.com/Fn6BpUoB1H

2021-04-16 10:51:44
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Aya Nishitani 西谷史 @ayanakajima3

今日は十聖高校の敷地に、鷺が飛んできていた。(新DDSのモデルにした一橋大学の旧東校舎があったところ) pic.twitter.com/Lk79ExqGU7

2021-05-04 16:46:54
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Aya Nishitani 西谷史 @ayanakajima3

@ake_yumi あのシーン、電車の使い方のひとつとして、自分の講義や授業では何度も使いました。たぶんですけど、1000人以上の人に講義していると思う。たぶんライトノベルでは最初じゃないかな

2021-11-01 09:30:03
Aya Nishitani 西谷史 @ayanakajima3

@ake_yumi ああしたテロのシーンは、自分も、自分が書くまで読んだことはなかったのだけど、その萌芽は芥川龍之介の「蜜柑」にあると思いますね。やはり列車の話です。

2021-11-01 11:33:06
Aya Nishitani 西谷史 @ayanakajima3

@siitake_aji @minakusujari あの時代、まっとも知られていた魔はセトだと思う。セトは1970年代からヒロイックファンタジーで使われていたから、それぞれのクリエータに独自のイメージがあったのでは?ロキは西谷が初めてだと思うよ。

2021-12-15 14:34:36
Aya Nishitani 西谷史 @ayanakajima3

いま、オッドアイの猫について調べているが、もしかして、最初に小説に登場させたのは、西谷? 1987年から書いていた『神々の血脈』に、オッドアイの猫「アル」がヒロイン、ヘカンの愛猫として登場する。 pic.twitter.com/9wn3wDuFne

2022-01-20 10:11:35
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Aya Nishitani 西谷史 @ayanakajima3

西谷が台湾の雑誌に連載していたころの著者紹介。「女神転生」は日本的人気作品とあるが、いまは世界的人気作品といっていいのかもしれないね。これは2003年頃の記事のはず。 pic.twitter.com/UfoobAxrM7

2022-02-10 18:07:25
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Aya Nishitani 西谷史 @ayanakajima3

『神々の血脈』というシリーズを書いていた。  那須の殺生石が崩壊し、それがきっかけのひとつになってロシアと世界が崩壊していく物語だ。  1992年、10巻目で物語が完結する前にソ連が崩壊してしまった。あれから30年たって、このタイミングで、殺生石が壊れてしまい、なんてこった、と思った。 pic.twitter.com/0y6JmJ3b7h

2022-03-09 13:46:47
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Aya Nishitani 西谷史 @ayanakajima3

『神々の血脈』で、殺生石が割れた後、ソ連(ロシア)の内部抗争が激化。シベリアでキロトン級の小型核爆弾が爆発。巻き込まれた赤竜(キルケ)は、汚染物質をまき散らしながら飛翔する。  そのシーンを小林誠さんが、ジオラマにして下さった。畳1/2ほどの大きさだ。 pic.twitter.com/FyU6jhLIKy

2022-03-10 18:03:48
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Aya Nishitani 西谷史 @ayanakajima3

『神々の血脈』を書いた後、米軍横田基地のC・Houseさんと知り合い、韓国、台湾で兵役を終えた人たちと仕事をした。そして考え方が少し変わった。もし僕が戦争を経験していたら、『神々の血脈』のような小説は書けなかっただろう。目の前の人の死が重くて冷静なシミュレーションはできなかっただろう。 pic.twitter.com/DVwhVAuFKw

2022-03-12 00:58:54
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Aya Nishitani 西谷史 @ayanakajima3

毎回、ぶっ飛んだ素敵な絵をありがとうございました。二巻までと、三巻からでは描いていただくキャラクターが少し変わったように見えました。それは自分自身が変わった時期だったからだと思います。もう書き始めたころの自分はいない、十冊の表紙を見るとそう思います。西谷史 twitter.com/makomako713/st…

2022-03-12 10:16:54
小林誠 2220 @makomako713

すっ飛んだ内容でしたからなぁ。毎回原稿を読んでは「ねぇよこんな事!😅」って爆笑したりエロスに感心したり。若い頃だからこそ書けるんでしょうなぁと思うたり。 因みに造形デザインでも、熟慮し過ぎると「こんな物存在しません!」って、つまらない方向に陥りますから敢えて無知の隙間を作りますのよ pic.twitter.com/x8NflvhVgl twitter.com/ayanakajima3/s…

2022-03-12 03:16:26
Aya Nishitani 西谷史 @ayanakajima3

俺、もともと中嶋史なんよね。6歳のときに『僕だけがいない街』みたいな事件に巻き込まれて、西谷史に改名せざるを得なくなったんだわ。けっこう怖くて、『僕だけがいない街』の漫画を読むまで、細部が思い出せなかった。この話は、関係者もいるし、まだあんまり喋れんけど。 pic.twitter.com/zKM7cScZtB

2022-03-20 17:50:11
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