日本語版: 「マジンガーZ」は、原作の永井豪先生だけでなく、アニメ制作会社、玩具会社、出版社など、関係者に大きな利益をもたらしました。この関係は「グレートマジンガー」「グレンダイザー」と継続しましたが、東映動画版マジンガーシリーズは何故いかにして終了したのでしょうか? pic.twitter.com/BPvypW1NES
2022-04-03 22:38:43テレビマガジン1976年2月号の表紙です。図らずも、ここに描かれた「鋼鉄ジーグ」「グレンダイザー」「勇者ライディーン」の三つ巴の構図は、その後のロボットアニメ史の歴史の分岐点を象徴するものとなっています。 もう一つの重要な存在は、「ゲッターロボG」の後番組「大空魔竜ガイキング」です。 pic.twitter.com/inr7AvqFBy
2022-04-03 22:50:4350年前の12月に「マジンガーZ」は開始しましたが、主力商品の「ジャンボマシンダー」「超合金」はその年のクリスマスシーズンには間に合いませんでした。そもそも、この作品はそれらの玩具の発売・売上を想定したものではなく、ロボットアニメ市場は番組の人気上昇とともに手探りで作られていきました pic.twitter.com/WcTZu1EiMl
2022-04-03 22:59:27マジンガーZの人気とその主力商品「超合金」は、バンダイグループの子会社の中でも格下の期限商売と見られていた、テレビキャラクターの玩具会社のポピーを救い、親会社の意向で解散の危機にあった東映動画の赤字体制を権利料で救いました。アニメビジネスは「マジンガーZ」で根底から覆ったのです。 pic.twitter.com/Z7e9pG4yhm
2022-04-03 23:07:01永井豪とダイナミックプロ、玩具メーカーのポピー、東映動画、フジテレビ、(集英社の少年ジャンプからマジンガーを引き継いだ)講談社の協力体制は、「マジンガーZ」に留まらず、続編「グレートマジンガー」が誕生しました。また、小学館との提携により、新シリーズ「ゲッターロボ」も誕生しました。 pic.twitter.com/1bLuKForWz
2022-04-03 23:13:14「マジンガーZ」の時点ではまだ手探り状態だったものが、「マジンガー」「ゲッターロボ」のシリーズ化という発展によって「ロボットアニメ」というジャンルとそのビジネス構造は次第に確立し、洗練されたものになっていきました。 pic.twitter.com/LGRehSAEkZ
2022-04-03 23:16:25「UFOロボ グレンダイザー」は「グレートマジンガー」を製作したマジンガーシリーズのスタッフではなく、「ゲッターロボG」のスタッフが移行して製作されることになりました。従来のマジンガーシリーズのスタッフが移行して製作したのが…… pic.twitter.com/PBVQBizKpY
2022-04-03 23:21:54昭和50年(1975年)10月5日、マジンガーシリーズ3作目の「グレンダイザー」と、マジンガーシリーズから移籍したメインスタッフが制作した「鋼鉄ジーグ」が同日に放送を開始しました。この2つのロボットアニメの決定的な違いはというと......。 pic.twitter.com/vf3113LgBK
2022-04-03 23:27:24永井豪とダイナミックプロ、東映動画、フジテレビ、講談社と、ここまでの協力体制はマジンガーと同じでしたが、「鋼鉄ジーグ」の玩具スポンサーは、マジンガーのスポンサーのポピーのライバル会社のタカラだったのです。 pic.twitter.com/AAaisbnCAF
2022-04-03 23:32:45ポピーのライバル会社「タカラ」の玩具「マグネロボット 鋼鉄ジーグ」は、アニメの設定どおりに磁石で各パーツを交換できること、球体関節の斬新なカッコ良さ、安価な価格帯などから、当時の日本の子供の集まりでは誰かしらが持っているような大ヒット商品となりました。 pic.twitter.com/35bWjSuvAW
2022-04-03 23:36:32超合金グレンダイザーと宇宙円盤スペイザーのセットは、円盤とロボットを合体させる機構の開発に時間がかかり、当初クリスマスシーズンには間に合いませんでした。そのため、ライバル社の「鋼鉄ジーグ」の玩具に比べ、売れ行きは大きく遅れをとってしまうことになります。 pic.twitter.com/w0jP7a48Xe
2022-04-03 23:39:04「鋼鉄ジーグ」の成功でタカラの「マグネロボ」はシリーズ化され、それまでポピーの超合金「マジンガー」「ゲッターロボ」がほぼ独占していたロボットアニメ市場は、玩具会社同士の群雄割拠の様相を呈することになりました。 pic.twitter.com/W37XwGyNLX
2022-04-03 23:45:13玩具メーカーのポピーからすれば、「鋼鉄ジーグ」の原作を提供した永井豪は、商売仇であるタカラの商売に貢献したことになります。マグネロボ玩具のシリーズ第2弾「マグネロボ・ガーキーン」からは、ダイナミックプロは原作から退いたのですが……。 pic.twitter.com/zeUgALg40f
2022-04-03 23:49:00一方、「ゲッターロボG」TVシリーズ終了後、同枠の次のロボットアニメ番組は永井豪の原作ではなく、実質東映動画によるオリジナル企画になりました。しかし、主役ロボットのデザインが問題になります。 pic.twitter.com/QdaePZ7gZz
2022-04-03 23:52:12「大空魔竜ガイキング」は、東映動画によるオリジナルのハズが、菱形の目、スリットの入ったマスク、鋭い黄色の角、円筒形の手足の白と黒のコントラスト、額に透明ドームのコクピットなど、マジンガーに酷似したデザインで登場しました。 pic.twitter.com/xkt42VQvRJ
2022-04-03 23:56:01ダイナミックプロは、「ガイキング」の作者である東映動画に対し、「マジンガーのデザインを侵害している」として抗議し、結果「原作協力」とクレジットされるようになりました。本編でもガイキングは改造強化され、マスクからスリットが削除されたり、顔面兵器フェイスオープンが搭載されたり。 pic.twitter.com/LFVTZVUZSh
2022-04-04 00:00:52「UFOロボ グレンダイザー」は1年以上放映され続けましたが、永井豪とダイナミックプロ、玩具メーカーのポピー、そして東映動画との信頼・協力関係は、「マジンガーZ」立ち上げ時とはもはや別物になってしまいました。 pic.twitter.com/zcs6fTLJER
2022-04-04 00:04:20そんな因縁のあるマジンガーとガイキングが、海外版ジャンボマシンダー「ショウグンウォリアーズ」のCM映像で共闘しているのは皮肉といえば皮肉なものです。 それはそうと、ゴジラがロケットパンチ撃ってはいけない。 pic.twitter.com/e8792Jh9fW
2022-04-04 00:07:08玩具メーカーのポピーは、新カテゴリの商品「DX超合金」を売るために、マジンガーとは別のテレビ局、別のアニメ会社と組んで、別のロボットアニメ「勇者ライディーン」を製作します。監督の富野喜幸は、永井豪原作のロボットアニメを打倒するため、研究と対抗策を打ち出します。 pic.twitter.com/g15bY63AGm
2022-04-04 00:16:59「マジンガーZ」以降のポピーのロボットアニメは、永井豪とダイナミックプロ、東映動画、フジテレビの協力で製作されていましたが、「勇者ライディーン」はマンガ家の原作に頼らず、別種の協力体制によるロボットアニメとして製作されたのです。 pic.twitter.com/L6VxjUziFi
2022-04-04 00:20:12マジンガーシリーズを、ロボットアニメビジネスを確立したマンガ家、玩具会社、アニメ会社の協力関係は、「グレンダイザー」の放送が終了するまで続き、そこからは互いに依存することなく、別々の道を歩むことになったのです。 pic.twitter.com/EFVjVwabVY
2022-04-04 00:29:18永井豪とダイナミックプロの次のロボットアニメは、マジンガーシリーズとは別の玩具会社、別のアニメ会社、別のテレビ局による「グロイザーX」になりました。 pic.twitter.com/La2pctnKa3
2022-04-04 00:30:37マジンガーやゲッターロボの協力関係が解消されたのち、新たなジャンルとして実写の特撮ヒーローにも活路を見出したダイナミックプロは、「グロイザーX」のナックと国際放映と組んで「バトルホーク」を生み出しました。 pic.twitter.com/CNzwFcLygR
2022-04-04 00:33:58終了したウルトラマンシリーズに代わる作品企画を探していた円谷プロは、かねてから永井豪作品の特撮実写化を目指していたこともあり、新日本プロレスとも協力し、「プロレスの星アステカイザー」を製作しました。 pic.twitter.com/LOKKzMZQnD
2022-04-04 00:37:57「グレンダイザー」の時間帯のロボットアニメは、フジテレビ、東映動画、ポピーという従来の協力体制の元で、「宇宙戦艦ヤマト」をヒットさせた松本零士を新たな原作者に迎え「惑星ロボ ダンガードA」を放送しました。 pic.twitter.com/xniwUGSiFZ
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