「プーチンが最も恐れているもの」・・・日本語版ツイートまとめ

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竹中 治堅/ Haru Takenaka 🇺🇦 @westlinen

ウクライナ戦争の原因について一つの見方を紹介させて下さい。マクフォール氏(スタンフォード大教授、米国駐露大使)らの論考です。NATO東方拡大ではなく、ウクライナの民主主義がロシアに波及することへの恐れが侵略の原因というものです。 「プーチンが最も恐れているもの」nippon.com/ja/in-depth/a0…

2022-03-28 13:11:03
竹中 治堅/ Haru Takenaka 🇺🇦 @westlinen

「ウクライナ危機は西側諸国の過ちにより引き起こされた」と主張する米国の政治学者ジョン・ミアシャイマーの2014年の挑発的な論考以来、NATO拡大に対するロシアの反動という物語がこれまで継続してきた戦争を説明するための(正当化するためのものではないものの)主要な枠組みとなってしまった。1/35

2022-03-28 13:12:38
竹中 治堅/ Haru Takenaka 🇺🇦 @westlinen

この考えは、繰り返されてきた。つまり、彼らは次のように主張する。NATOの度重なる拡大により、ロシア国境のより近くにNATO軍が迫るようになったため、ロシアの安全保障上の不安は増大し、プーチンに突然の攻撃を行わせるよう刺激した。2/35

2022-03-28 13:12:53
竹中 治堅/ Haru Takenaka 🇺🇦 @westlinen

NATO拡大をめぐる問題は、これまでのロシアと欧米諸国の外交関係において、変数の一つではあったものの、常に両者に緊張をもたらしてきた原因とはいえない。3/35

2022-03-28 13:13:08
竹中 治堅/ Haru Takenaka 🇺🇦 @westlinen

この30年間、この問題の重要性を上下させたのは、NATO拡大の波ではなく、ユーラシアにおける民主主義の拡大の波である。民主化が達成されたのちにロシアのNATOについての不満は急増するのである。4/35

2022-03-28 13:13:22
竹中 治堅/ Haru Takenaka 🇺🇦 @westlinen

ジョージアとウクライナへの悲劇的な侵略と占領のため、二つの国のNATO加盟の希望についてプーチンは事実上の拒否権を手にした。NATOはロシア軍に部分的に占領されている国の加盟を認めることは決してないからである。5/35

2022-03-28 13:13:36
竹中 治堅/ Haru Takenaka 🇺🇦 @westlinen

彼は事実上NATO拡大をすでに阻止しており、このことから、彼が今日のウクライナにおいて、はるかに重要なことを望んでいることを明らかにしている。つまり、ウクライナの民主主義を終焉させることと従属国への引き戻すことが目的である。6/35

2022-03-28 13:13:51
竹中 治堅/ Haru Takenaka 🇺🇦 @westlinen

プーチンと、彼の専制的な政権において最大の脅威は、NATOではなく、(近隣国の)民主化だということだ。プーチンはウクライナやジョージアあるいは地域全体の民主主義と主権の弱体化を探る動きを止めることはない。7/35

2022-03-28 13:14:03
竹中 治堅/ Haru Takenaka 🇺🇦 @westlinen

現在のウクライナ情勢をめぐりNATOの過ちを強調する論者は、冷戦終了から30年余りの間に、モスクワによるNATO拡大の拒絶姿勢は、何度となくいろいろな方向に向きを変えているという事実を見落としている。8/35

2022-03-28 13:14:18
竹中 治堅/ Haru Takenaka 🇺🇦 @westlinen

2000年に大統領代行としてロンドンを訪れた際、プーチンはロシアが将来NATOに加盟する可能性を示唆する発言すらしている。9/35

2022-03-28 13:14:30
竹中 治堅/ Haru Takenaka 🇺🇦 @westlinen

彼はその時「なぜダメなのか。ロシアの国益を考え、もし平等なパートナーということであれば、その可能性を排除しないのは当然だ、ロシアは欧州文化の一部であり、ロシアが欧州の中で孤立するとは考えていない。だから、NATOを敵対視することは困難だ」などと話している。10/35

2022-03-28 13:14:42
竹中 治堅/ Haru Takenaka 🇺🇦 @westlinen

01年9月11日の米中枢同時テロ発生後、ブッシュ米大統領とプーチンは共通の敵であるテロリズムと戦うため、親密な協力関係を結んだ。これまでNATOが唯一、条約第5条(集団防衛)を発動したのはアフガニスタンへのNATOの介入であり、プーチンは国連安保理でこれを支持した。11/35

2022-03-28 13:14:56
竹中 治堅/ Haru Takenaka 🇺🇦 @westlinen

02年5月にウクライナとNATOの関係に見解を問われた際、彼は「ウクライナはNATOや西側諸国との全面的な関係拡大を望んでいると、私は確信している。ウクライナとNATOの協議体も創設されるなど、すでに独自の関係がある。時期がくれば、両者が決断を下すだろう。これは彼らの問題だ」と答えている。12/35

2022-03-28 13:15:18
竹中 治堅/ Haru Takenaka 🇺🇦 @westlinen

メドベージェフ大統領の時代に、ロシアとNATOは再び協力に向かう。13/35

2022-03-28 13:15:31
竹中 治堅/ Haru Takenaka 🇺🇦 @westlinen

2010年のNATO首脳会議で、メドベージェフは「われわれの間に距離があり、互いに要求し合う時代はもう終わった。われわれは将来を楽観的に眺めており、ロシアは、NATOと本格的なパートナーシップを(構築することに向かっており)、全ての面で関係を発展させることができる」と発言。14/35

2022-03-28 13:15:43
竹中 治堅/ Haru Takenaka 🇺🇦 @westlinen

さらに、彼は首脳会談で、ロシアとNATOのミサイル防衛協力の可能性まで言及した。NATO拡大への懸念の発言は全く出なかった。15/35

2022-03-28 13:15:56
竹中 治堅/ Haru Takenaka 🇺🇦 @westlinen

以上のようなロシアとNATOの実質を伴う協力関係の実例があるので、この30年もの間の「NATO東方拡大」が常にそして継続的にロシアを西側との対立に向かわせてきた駆動力であったのであるという議論を弱める。16/35

2022-03-28 13:16:07
竹中 治堅/ Haru Takenaka 🇺🇦 @westlinen

より深刻な緊張を引き起こした原因として、2000年代を通じて民主化を掲げて起きた一連の政権交代や民衆の抗議行動、いわゆる「カラー革命」の発生がある。17/35

2022-03-28 13:16:20
竹中 治堅/ Haru Takenaka 🇺🇦 @westlinen

2000年のセルビア、03年のジョージア、04年のウクライナ、11年の「アラブの春」、11-12年のロシア反政府運動の発生、13-14年のウクライナ(ヤヌコビッチ政権崩壊)が起きるたびに、プーチンはより米国に対し敵対的な政策に傾き、その理由として「NATO拡大の脅威」を挙げた。18/35

2022-03-28 13:16:32
竹中 治堅/ Haru Takenaka 🇺🇦 @westlinen

2003年のジョージアの「バラ革命」で、米ロの緊張が著しく増大した。バラ革命の直後から、プーチンはジョージアの民主主義の弱体化を図り、最終的には08年に軍事侵攻してアブハジアと南オセチアを独立国家として承認した。この年に、米ロ関係は最悪の状態に陥った。19/35

2022-03-28 13:16:43
竹中 治堅/ Haru Takenaka 🇺🇦 @westlinen

ウクライナのオレンジ革命はプーチンにとって、遥かに大きな脅威だった。第一に、ロシアと国境を接し、国土も格段に大きく、より戦略的な国で、突然、オレンジ革命が起きた。20/35

2022-03-28 13:16:57
竹中 治堅/ Haru Takenaka 🇺🇦 @westlinen

ユーシェンコとその同盟勢力による西側接近により、プーチンは象徴としても戦略的にも死活的な重要性があると認識しているウクライナを「喪失」したのだ。21/35

2022-03-28 13:17:10
竹中 治堅/ Haru Takenaka 🇺🇦 @westlinen

第二に、自由を守るために立ち上がったウクライナ人は、プーチンの価値観によると、ロシアと歴史的、宗教的、文化的に密接なつながりを持つスラブ人の兄弟たちだった。もし自由を求める動きがキエフで起きるなら、モスクワでも起きるかもしれないではないか?22/35

2022-03-28 13:17:24
竹中 治堅/ Haru Takenaka 🇺🇦 @westlinen

現に数年後、11年12月の不正議会選挙の後、ロシアではモスクワ、サンクトペテルブルク、その他の都市で一連の大規模な抗議行動が発生した。23/35

2022-03-28 13:17:41