茂木健一郎(@kenichiromogi）さんの連続ツイート第2769回「不意打ちのマイスタージンガー」

茂木健一郎 @kenichiromogi

連続ツイート２７６９回をお届けします。文章はその場で即興で書いています。本日は、感想です。

茂木健一郎 @kenichiromogi

東京大学の入学式での河瀨直美さんのスピーチが話題になっていて、なぜ河瀬さんを呼んだのか、とか言っている人がいるけれども、おそらく、新入生は一つの話として聞いただけで、入学式全体としては別のところに印象の中心があるのだと思う。

茂木健一郎 @kenichiromogi

高校を卒業して大学に入るというのは、人生でいちばんモードが変わるところで、武道館でもなんでも、一つに集まってなにか儀式をやるというのはいわば「例外措置」みたいなもので、そのあとの大学生活はキャンパスに散らばってシンクロせずにそれぞれの時間を刻む。

茂木健一郎 @kenichiromogi

高校までの生活の時間と、大学の生活の時間は全く違っていて、後者はいろいろなことがばらばらでてんでんこなわけで、その区切りに、むりやり米粒をあつめてえいやとおにぎりをつくっているのようなものが、入学式だと思う。そのあとはバラバラなままだ。

茂木健一郎 @kenichiromogi

ぼくが武道館での東京大学の入学式に出たのははるか昔で、そのときの総長さんだとか、ゲストだとか、スピーチの内容とかは申し訳ないが全く覚えていない。ただ一つ鮮烈な印象に残っているのは、東大オケがいて、マイスタージンガーの前奏曲を演奏したということだ。

茂木健一郎 @kenichiromogi

あのときの不意打ちのマイスタージンガーの鮮烈な印象が、ぼくにとっての入学式のほぼ９０％くらいの記憶である。今でも、東京大学の入学式では東大オケがいて生でマイスタージンガー前奏曲やっているのだろうか。良い伝統だと思うので、ぜひ続けて欲しい。

茂木健一郎 @kenichiromogi

以上、連続ツイート２７６９回「不意打ちのマイスタージンガー」をテーマに５つのツイートをお届けしました。