SHs大戦第7話「殺人鬼トア」シンプル版2022/5/1完結

原作:トリケラプラス @toluna_plus 作画:100 @gearR3X によるツイッター小説。SHs大戦の公式アカウント。 続きを読む
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SHs大戦 @SHs42610278

<好奇心旺盛そうな女性の声> トモダチの情報を手に入れ空中浮遊都市埼玉に向ったアークとメアは無事トモダチ、ボノボのSHライズと衝撃的な再会を果たすのであった。

2022-04-08 22:03:00
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二人目のトモダチの情報を手に入れた二人は早速会いに……いくことはなく気楽に遊びに出かけていた。今日はサッカー観戦に来ているようだ。盛り上がっているね~。おや、手を振り上げ声を張っていたアークが立ち上がって……周りが煩くて聴こえづらいなカメラをもう少し近づけようか。何々……

2022-04-08 22:06:00
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「……いってくるわ動くんじゃねえぞ」「迷子にならないようにするのだアーク」「そりゃオメーな」  そういうとアークは立ち上がりメアを残してどこかへ行ってしまった。最初のほうは聴こえなかったけどもじもじしてたからトイレに行ったんだろうね。

2022-04-08 22:09:00
SHs大戦 @SHs42610278

そんなところまで見ても仕方ないからしばらくメアのほうを観察しようかな。しかしどうも平和だねぇ。何というかこうあっと驚くような刺激的なことが発生してくれないかー

2022-04-08 22:12:00
SHs大戦 @SHs42610278

「……のだ!?」  !?

2022-04-08 22:15:00
SHs大戦 @SHs42610278

おやおや……おやおやおや……!?そんなことを言ってたらメアが誰かに攫われてしまったよ!?後に残ったのは座席に突き立ったナイフとそれに固定された封筒のみ。

2022-04-08 22:18:00
SHs大戦 @SHs42610278

アークはこれに気付いたらどんな反応をするのかな?メアを攫っていったのは一体何者だろう。いいね凄くドキドキしてきた。どんな結末を迎えるのか、眼を放さずしっかり見届けようじゃないか

2022-04-08 22:21:00
SHs大戦 @SHs42610278

♦ 「だ・か・ら!メアが攫われたんだよ!この趣味のわりぃー手紙と一緒にな!」 乱雑に資料が散逸し、何に使うかもわからない高価そうな機材が各所に置かれた無機質な部屋の中でサメの尾を持つ少女がゲーミングチェアに身を委ねる研究者風の女性に叫ぶ。

2022-04-08 22:24:00
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それを受け研究者風の女性、サンは大したこともなさげに淡々と言葉を返す。 「それは先程聴いたぞ。誰に攫われどのような条件を出されているのかを説明しろ」  動じていない様が気に障ったのかアークは荒々しく手紙を突き出しそこに書かれた字を見せる。

2022-04-08 22:27:00
SHs大戦 @SHs42610278

「……アークちゃんへ。メアちゃんは私が預かりました。無事に返して欲しかったら地図に赤丸してある廃墟に一人で来てね。アークちゃんのために一杯トラップを用意しました。遠慮せずに一杯血を流してね。来るのが遅いとメアちゃんの身体がどんどん欠けていっちゃうよ。待ってます。トアより」

2022-04-08 22:30:00
SHs大戦 @SHs42610278

手紙というよりも脅迫文と言っていい代物を音読し終えたサンはそれでもなおこともなさげにふむ、とうなづき。 「前に遭遇したという殺人鬼トアか。これは、厄介なことになったな」 「そうだよ、最悪なことにアイツだ。だからよ……何かいい武器ねえか?全自動トラップ解除装置とか」

2022-04-08 22:33:00
SHs大戦 @SHs42610278

「ない。私も忙しいんだ。そんな都合のいいものを用意している訳がないだろう。それにアーク、私は今回お前を行かせる気はない」 「は?何言ってんだお前……」

2022-04-08 22:36:00
SHs大戦 @SHs42610278

「殺人鬼トアは人間でこそあるが危険極まる存在だ。並みのSHを凌駕する脅威にしてお前の天敵。1年前、奴に始めて遭遇した時のことを忘れたわけではないだろう。あの時お前は無事に生還したはいいもののそれは酷いありさまだった。それを繰り返す気か?奇跡はそう都合よく起こるものではないぞ」

2022-04-08 22:39:00
SHs大戦 @SHs42610278

「そ、そりゃ……そうだけどよ」  サンの厳しい言葉に、アークの脳裏には否応なく半年前の凄惨な記憶が呼びこされようとしていた。 SHs大戦7-1 終

2022-04-08 22:42:00

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♦  仕事終わりのサラリーマンたちも既に酔いを済ませて家路につくころだというのに鮫の少女、アークは機嫌よく鼻歌を歌いながら深夜の街を歩いていた。彼女に声をかける者もチラホラと見受けられるがそれを体よくあしらいながら我がもの顔で闊歩する。そんな時だ、彼女の肩に誰かがぶつかったのは。

2022-04-09 22:03:00
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人間よりも遥かに頑丈なSHの身だ。痛みなどは感じなかったがぶつかって来ておいて何も言わずに去っていこうとする相手が気に入らず振り返り呼び止めようとしたアークはふと自分の腹部に温かいものが流れているように感じ、視線を落とす。すると視界に入って来た色は赤。

2022-04-09 22:06:00
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アークの腹部に深々と携帯式のナイフの刃が突き刺さりそこから血が零れ落ちていた。  「なッ!?にぃ!?」

2022-04-09 22:09:00
SHs大戦 @SHs42610278

直後危険を感じたアークは背後へと飛びずさる。その判断は正しかった。先程まで彼女がいた場所を鋭い銀閃が通り抜ける。  着地と同時に腹部のナイフを引き抜き、血が一気に噴出するのを気にせずアークは敵の姿を眼に焼き付ける。

2022-04-09 22:12:00
SHs大戦 @SHs42610278

それは先ほどアークとぶつかった相手。アークとは対照的に肌を一切見せない重ね着に首元をマフラーで覆った少女。アークよりも更に一回り小柄な少女は既に次の攻撃動作に移っている。

2022-04-09 22:15:00
SHs大戦 @SHs42610278

痛みをこらえアークは引き抜いたナイフを構え振るう。白刃が衝突し衝撃で火花が咲く。開花は連続し、辺りを淡く照らし出す。そうして浮かび上がった二つの表情は対照的なものだった。 pic.twitter.com/p8IxeuOUpe

2022-04-09 22:18:00
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傷口を庇いながらも慣れた手つきでナイフを振るい殴打を放つアークの顔には粘りついた汗と明確な焦りの色が浮かんでいた。

2022-04-09 22:21:00
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