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(倉庫) 山田への化学

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大学の化学を独学しようたん(大学化学たん。量子化学・化学結合論・量子力学・物理化学の学術たん) @DaigakuBakegaku

@zattanatubuyaki @C4TTUS 問6 (1) 現代化学・量子化学および前期量子論は,シュレーディンガーの波動方程式に立脚している。 しかしシュレーディンガーの波動方程式を扱うより前に, まず先に,古典論の力学における波動方程式を導出しよう。 続

2022-04-02 03:38:25
大学の化学を独学しようたん(大学化学たん。量子化学・化学結合論・量子力学・物理化学の学術たん) @DaigakuBakegaku

@zattanatubuyaki @C4TTUS 水平にx軸を取り,両側の壁に水平に固定された弦がある時,この弦をつまんで持ち上げた後で手を離すと 弦全体はどのような運動をするか。 位置xにおける時刻tの弦の振幅をu(x,t)とし ∂^2 u / ∂x^2 = (1 / v^2) (∂^2 u / ∂^2 t) なるuの微分方程式を導出せよ。これが古典論の波動方程式である。

2022-04-02 03:40:01
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@zattanatubuyaki @C4TTUS (2) 古典論の波動方程式は, 以下の3パターンに分類された偏微分方程式のうちの双曲型というカテゴリーに属する。 ・双曲型 ・放物型 ・楕円型 この3種類の偏微分方程式の 数理的性質と, おのおのが表す物理的現象とを比較せよ。

2022-04-02 03:41:23
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@zattanatubuyaki @C4TTUS 参照 双曲型偏微分方程式 ja.wikipedia.org/wiki/%E5%8F%8C… u_xx =u_tt なる波動方程式が挙げられる 放物型偏微分方程式 ja.wikipedia.org/wiki/%E6%94%BE… u_xx = k u_t なる熱伝導方程式が挙げられる 楕円型偏微分方程式 ja.wikipedia.org/wiki/%E6%A5%95… u_xx = f(x) なるポアソン方程式やラプラス方程式が挙げられる

2022-04-02 03:41:59
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@zattanatubuyaki @C4TTUS 問6の解き方の方針: すでに「山田への力学」問1において 電線の懸垂線の形状を導出した。 懸垂線の導出方法は変分法を使うのではなく, 電線を微小部分 ⊿x ごとに分け 1つの微小部分に働く力(重力及び電線の張力)のつり合いを立式するだけで 容易にカテナリー曲線が導かれるというものであった。

2022-04-03 13:00:21
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@zattanatubuyaki @C4TTUS 古典論の波動方程式の導出方法も, 懸垂線とまったく同じである。 振動する弦の微小部分 ⊿x を考え, そこに働く力を列挙し 運動方程式を立てればよい。 懸垂線の導出方法と,波動方程式の導出方法とが本質的に同じモデリング作業であることがよく分かるだろう。

2022-04-03 13:00:53
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@zattanatubuyaki @C4TTUS 問6の参考文献: このように,量子論的な波動方程式(シュレディンガー方程式)を学ぶための前段階として まず先に古典論の波動方程式を導出させるスタイルの量子化学の教科書としては, たとえば東京化学同人「量子化学 基本の考え方16章」の6章などが挙げられる。

2022-04-03 13:01:11
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@zattanatubuyaki @C4TTUS 他の類書と比べてこの本の良い所は,古典論の波動方程式を導出する際に 「振幅の大きさが微小だと仮定すればθ≒sinθ≒tanθ…」のような,ごまかしによる近似を行なっていないという点である。

2022-04-03 13:01:25
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@zattanatubuyaki @C4TTUS 問13 前問では、古典論の波動方程式を定量的に導出した。 今回は、その方程式を定性的に把握してみよう。 偏微分を下添え字で書くと,波動方程式は u_xx = (1/c^2) u_tt ① 3次元では ∆u (=u_xx+u_yy+u_zz) = (1 / c^2) u_tt cは位相速度[m/s]。

2022-04-09 07:51:45
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@zattanatubuyaki @C4TTUS 問6より, 波動方程式には類似の偏微分方程式として 双曲型,放物型,楕円型の3パターンがあって 互いに少し似ているのでまぎらわしい。 この波動方程式①を,他の方程式と混同することなく 上手に記憶するにはどうすれば良いだろうか?

2022-04-09 07:52:32
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@zattanatubuyaki @C4TTUS 1次元の波動方程式を変形すると、振幅 u(x, t) について u_tt / u_xx = c^2 ② と書くことができるのだが この左辺の分母と分子を間違えて入違えてしまわないように気を付ける必要がある。 (1) ②の両辺をそれぞれ次元解析し,この方程式の記憶方法(暗記法,定性的な把握法)を確立せよ。

2022-04-09 07:55:20
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@zattanatubuyaki @C4TTUS #山田への化学 問20 前問までで,古典論の波動方程式 u_xx = (1/c^2) u_tt を導出し,定量的にも定性的にも把握する事ができた。 この古典論の波動方程式をもとに, 量子化学の主役である 量子論の波動方程式(シュレディンガー方程式)を導出しよう。

2022-04-16 07:02:17
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@zattanatubuyaki @C4TTUS (1) まず,特殊相対論を既習・既知の前提として認めることにする。 特殊相対論における相対論的エネルギーが E=√( m^2・c^4 + p^2・c^2 ) である事を示せ。 運動する物体の相対論的エネルギー ja.wikipedia.org/wiki/%E9%9D%99… (2) 電磁波,光,光子(光量子,フォトン)の違いを述べよ。

2022-04-16 07:02:40
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@zattanatubuyaki @C4TTUS (3) 光は通常,マクロなスケールでは 波(電磁波)として振るまうのだが, ミクロなスケールで粒子として振るまう際には 光子(光量子)の質量m=0であるにもかかわらず運動量pは非ゼロの値をとる。 ここから(1)により,光子の持つ相対論的エネルギーが E=cp である事を示せ。

2022-04-16 07:03:09
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@zattanatubuyaki @C4TTUS (4) プランクが発見しアインシュタインが名付けた光量子仮説により, 光子のエネルギーは光(電磁波)の振動数ν(ニュー)によって E=hν である事がわかった。 ここから(3)により,光子の運動量pを振動数表示した式 p = hν / c を導け。 光子・歴史的発展 ja.wikipedia.org/wiki/%E5%85%89… .

2022-04-16 07:03:41
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@zattanatubuyaki @C4TTUS (5) 光速c,電磁場の振動数ν,光の波長λについて c = νλ という式は定性的に何を意味するか。 なお波長λと振幅uは別物なので混同してはならない。

2022-04-16 07:04:22
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@zattanatubuyaki @C4TTUS (6) (4)と(5)により,光子の運動量pをその波長で表示した式 p = h / λ を導け。 以下では,このp = h / λなる式が 光子ではなく電子にも当てはまるとしたらどうなるか を考える。

2022-04-16 07:04:41
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@zattanatubuyaki @C4TTUS (7) 力学において 1次元のポテンシャルU(x)のもとでの電子の運動を考える。 質量mかつ速度v(ブイ) かつ運動量p=mvの粒子(電子)の全エネルギーEは E = (1/2)mv^2 + U(x) = p^2 / 2m + U(x) であるが、

2022-04-16 07:05:20
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@zattanatubuyaki @C4TTUS ここでもし,(6)の式が電子にも当てはまるとすると, 電子の波長λとエネルギーEの間に 1 / λ^2 = 2m(E-U) / h^2 なる関係が成立する事を示せ。 (8) 速度v(ブイ)と紛らわしいので, これ以降は振動数をν(ニュー)ではなくfで表す。

2022-04-16 07:05:55
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@zattanatubuyaki @C4TTUS 時刻 t,位置xでの振幅u(x,t)として u(x,t) = X(x) T(t) = X(x) A・cosωt なる変数分離形の正弦波解を仮定できるとする。 この時 u_xx = X_xx・Acosωt u_tt = -(ω^2)・X・Acosωt より, X(x)が満たす時間非依存の波動方程式を導け。

2022-04-16 07:06:50
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@zattanatubuyaki @C4TTUS またX(x)に関し,X_xx と X の比が 電子の波長λを使って -(4π^2 / λ^2) と表されることを示せ。 (10) (7)で得られた 電子の波長λとエネルギーEの関係式を使って (9)で得られた時間非依存の波動方程式に現れるλを消去し, 電子の振幅Xに関する, 時間に依存しない波動方程式の

2022-04-16 07:07:29
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@zattanatubuyaki @C4TTUS 波パラメータv,f,λを含まない形式として X_xx=-4π^2・{2m (E-U) / h^2 }・X を導出せよ。 (11) ディラック定数(換算プランク定数)として ℏ = h / 2π を定義するとき,(10)から 時間に依存しないシュレディンガー方程式 {-(ℏ^2 / 2m)(d/dx)^2 + U } X = E X を導け。

2022-04-16 07:08:14
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@zattanatubuyaki @C4TTUS (12) (11)の右辺のスカラー値Eと,左辺とを比較すると 左辺の {-(ℏ^2 / 2m)(d/dx)^2 + U(x) } は何を意味すると考えられるか。 (13) (7)によれば E = p^2 / 2m + U(x) であるが,これと(11)を比較することにより

2022-04-16 07:08:42
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@zattanatubuyaki @C4TTUS シュレディンガー方程式において運動量に対応するもの(=p)が p^2 =-(ℏ^2)(d/dx)^2 すなわち p = ± i ℏ d/dx を満たすという対応関係を考える事ができることを示せ。 (14) (9)において u(x, t) = X(x) T(t) なる変数分離形を仮定したが, この仮定が成立する場合と成立しない場合は何だろうか。

2022-04-16 07:09:08
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@zattanatubuyaki @C4TTUS 講評 (1)の特殊相対論における相対論的エネルギーが E=√( m^2・c^4 + p^2・c^2 ) である事の導出は,たとえば 培風館「相対性理論 入門講義」(風間) の 5章「相対論的不変性と共変性」の §5.8 「重要なローレンツ・スカラーとローレンツ・ベクトルの例」の 式(5.108)を参照。

2022-04-17 15:28:49
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