ボスマン判決が欧州サッカー界にもたらしたもの･･･移籍市場の視点から

トニーのおっさん @tonynoossan

いやね、昔のフットボールクラブって杜撰な経営、丼勘定の支払い、収益化を目指さないビジネスモデルと、要はセリエのオーナーやプレミアのオーナーに見られた、 『儲かったし地元に還元すっか！』 みたいな地域貢献の側面がクラブ経営にあったから、 〝財政を健全化する〟 という優位が発生したの

トニーのおっさん @tonynoossan

そこにボスマン判決が炸裂して、サッカーというゲームのルールデザインに『課金』という要素が追加された訳。 戦力を金で買う事がそれまでより容易になったという事は、戦力を維持する事が難しくなったのと同じ意味なんだ。 だから、財政は優位を生んだ。

トニーのおっさん @tonynoossan

でも、今はタイトルを取るチームが財政的に問題を抱えてて、給料を選手に支払えないとか考えられない訳だ。 つまり、財政というのはできて当然。 戦力を補強する事ではなく維持するのに金は必須で、更に『金だけでは選手をクラブは長期保有できない』事が分かっている。

トニーのおっさん @tonynoossan

なので、現段階において財政や補強を論じても勝ち負けであまり意味がない。 むしろ『良い選手を保有するには、金より別の要因がある』という視点が必須なんだ。 だって、財政や補強ってプロの話なんだもん。高い金を支払うだけが〝より良い待遇〟ではない。

トニーのおっさん @tonynoossan

しかしながら、財政と補強をサッカーファンが論じると、優位の一つでしかない〝金〟を中心に多くの人が考える。 愛するクラブで高給を貰いプレーするのだから、長期に選手を保有できると無意識に当て込む。 君らの贔屓クラブなんて、ただの職場。 悪いけど、なんの魅力も発生させてないからね。

トニーのおっさん @tonynoossan

これはプロの話なんだ。 就労という話でしかない。 重要な選手を長期保有しなきゃ勝てない。 その為に高い金を払うというのは『金を払う以外の解決策を思いつかない』という悪手なんだ。 大抵は金持ってるクラブの方が金以外の待遇に力を注いでいる。

トニーのおっさん @tonynoossan

勝つとは現実で具体的に積み重ねる作業を意味する。 財政的に儲かってる。 よろしい、じゃあ選手がそれを聞いて『儲かってるなら我々にも分け前がある』と考えたとする。 そこで利益を金庫に貯めて、分け前を選手に支払わなければどうなる？ そりゃ重要な選手から出ていくよな？

トニーのおっさん @tonynoossan

こういう所まで、財政を論じるなら一つ一つ追いかけて、金という資源がキチンとクラブにフットボールというゲーム上の優位を生み出してるのか？を見なきゃダメなんだよ。 だから、今夏のリバプールはまず契約延長が筋だよって書いてるの。

トニーのおっさん @tonynoossan

何で学問の世界に欧州サッカーが飛び込んだのか？ かつてのサッカーは戦術にしろクラブ経営にしろ『選手の配置はこう！』『オーナーは地域の共有財産の管理人！』と明確に定義がなされていた。

トニーのおっさん @tonynoossan

しかしボスマン以降、根本的な設計思想に課金要素が追加され、 『間違った事をすると、ゲームも経営も〝壊れる〟』 という特徴を有する事になった。 その為、厳密な定義ではなく『問いに対する正しい解』を求める事になった。

トニーのおっさん @tonynoossan

〝間違った事をしてはならない〟 という要求からゲーム内要素の探究ではなく、最低限の秩序だったプレーや経営が良しとされ、学校教育の様なアプローチが是とされた。

トニーのおっさん @tonynoossan

現代フットボールにおいて、ゲームとして現在のルールやレギュレーションがプレーする側にとって面白いかどうかは問われていない。 勝利や成功がもたらす恩恵の享受や活用が目的であって、ゲームとして面白いかどうかは、考察対象外である。

トニーのおっさん @tonynoossan

今後、観ていて面白い事を望む層と、プレーして面白い事を望む層が完全に分離していくと思われる。