- marumarumoheji
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ウマ娘の二次創作ガイドラインを守らない海外の二次創作勢と、日本のファンの間で対立、というニュースを見ました。 ここで、二次創作ガイドラインには二種類あることは、念頭において置くと良いでしょう。「本来できないことを許すガイドライン」と、「本来自由なことへのお願いの表明」です。
2022-06-02 08:40:59例えば漫画・アニメの二次創作の場合、著作権がありますので、日本では少なくないケースが(法的には)本来できません。 権利者がそのガイドラインを出す場合、ガイドラインに従えば許諾する、という意味ですから、従わなければ著作権侵害で違法になってしまいますね。
2022-06-02 08:42:11ゲームのキャラも多くの場合、こちらでしょう(馬名の商標登録は、あまり関係ないと思います)。 この辺りの議論は、例えば下記コラムや、そこで触れている『ウマ娘の二次創作にガイドライン「暴力や性的描写はダメ」守らなかったらどうなる?』に詳しいので、そちらを。kottolaw.com/column/220331.…
2022-06-02 08:43:59他方、例えば古い仏像の場合、もはや著作権はありません。パブリシティ権的なものも最高裁に照らして無理でしょう。よって、法的には二次創作は誰でも自由なのですね。 この場合のガイドラインは、管理者などによる希望の表明、となります。性格が、大きく違いますね。
2022-06-02 08:46:21問題はここからで、海外の場合、国によってはフェアユースやパロディ規定が著作権法にあって、二次創作は「法的にも」かなり自由なのですね。 つまり、たとえゲームのキャラでも二次創作はある程度自由で、そういう場合には同じガイドラインが、「権利者の希望の表明」に変わります。
2022-06-02 08:48:33更にカルチャーの違いも影響します。 日本では多くの場合、二次創作の根底には原作愛があります。政府の規制には全力で立ち向かうが、作家が嫌ならすぐにやめる、そういうカルチャーを強く感じます。
2022-06-02 08:49:39もちろん、欧米のファンアートにも原作愛は大いにあるでしょう。 ですが、一方で彼らにとってパロディとは、先人が時の権力者から首を切り落とされながら勝ち取って来た、批評や風刺の自由です。怒られてやめる精神性は、概して少ないでしょう。
2022-06-02 08:52:22この辺りは『著作権とは何か』(集英社新書)でも書きましたが、カルチャーの違いであって、どちらが正しいというものではないでしょう。 ただ、そんなことも念頭に議論に加わると、良いかもしれませんね。
2022-06-02 08:54:34