ニンジャスレイヤー / Ninja Slayer
@NJSLYR
「ヘイオマチ」イタマエのオタルがスシゲタに乗せたのは黒一色のスシ四つ。パーガトリーはしばしそのスシを眺めた後、奥ゆかしい手付きで右端を取り、ショーユにつけて口に運んだ。「フム……」彼は眉根を寄せた。スシの握り具合に乱れがある。彼はイタマエを一瞥した。イタマエの目には畏れがある。
2022-05-17 12:07:39
ニンジャスレイヤー / Ninja Slayer
@NJSLYR
無理もなし。パーガトリーは諦めた。左将軍たる己が、かようにして身分にそぐわぬ店を訪れれば、いかに隠そうとも、自然とその威光は漏れ伝わり、店主は震え上がり、スシ握りの技巧にも狂いが生じようものだ。つまりパーガトリーの実力ゆえの悲しい帰結……悪い気はしなかった。
2022-05-17 12:10:00