無料のランチなど無い

#WalkAway 第百二十二弾。 "過去を調べよ" "過去の出来事はプロローグである" "絶えざる用心が自由への代償だ" 続きを読む
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tarafuku10 @tarafuku10

動画「ミルトン・フリードマン: 無料のランチなどない」を訳してみた。経済学者のミルトン・フリードマンほど現在の経済に大きな影響を与えた人物はいない。ノーベル賞を受賞した自由企業体制に関する彼の思想は現在でも世界中で参照され続けている。 彼のミニ伝記動画です。 youtube.com/watch?v=PUWWlZ… pic.twitter.com/lxYsdL4yRu

2022-06-25 09:34:36
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「無料のランチなどない」 基本的に、経済について、もっと言えば人生について知っておかなければならないことはそれだけだ。あらゆるものに値段がある。完璧な解決策などというものはない。あるのは交換取引だけだ。 pic.twitter.com/fvLmsS6wIP

2022-06-25 09:35:50
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あなたが何かを無料で手に入れていると考えているなら、あなたは自分をだましている。誰かが何らかの方法で対価を支払う必要がある。そして、たいていの場合、その”誰か”にはあなたも含まれる。 pic.twitter.com/p2GEklQvt5

2022-06-25 09:35:50
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これは、シカゴ大学の経済学者であるミルトン・フリードマンが1970年代に広めた知恵だ。この知恵と、その他数多くの鋭い知見によって、彼は同世代で最も影響力のある経済学者となった。 pic.twitter.com/Y3uy7VOibX

2022-06-25 09:35:51
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フリードマンは1912年にブルックリンで生まれた。両親は今のウクライナから来たユダヤ系の貧しい移民だった。彼はアメリカが提供するチャンスを当然のものだとはけっして考えなかった。彼はその人生を自由企業体制の正しさを証明することに捧げた。彼ほどの説得力をもってこれを成し遂げた人はいない。 pic.twitter.com/yisq7CPylH

2022-06-25 09:35:53
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彼は研究の重点を貨幣理論においた。通貨供給の拡大と引き締めが国の経済に多大な影響を与えるという思想である。大きな苦難が襲った1930年代の大恐慌を個人的に体験したことも彼の主張に裏付けを与えている。 pic.twitter.com/Dg76R0sDPj

2022-06-25 09:35:53
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大恐慌はコントロールの効かなくなった自由市場の失敗ではなく、コントロールの効かなくなった米国の中央銀行、つまり連邦準備制度(Fed)の失敗によるものであることをフリードマンは示した。 pic.twitter.com/RB0xfkvttQ

2022-06-25 09:37:02
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Fedは、景気後退時に安定的な通貨供給を維持しようとせず、逆に絞り込んだ。これにより、取り付け騒ぎが次々と発生した。金庫が空になる前に預金を引き出そうと、人々が銀行に押し寄せたのである。 pic.twitter.com/uTE2pXbkNO

2022-06-25 09:37:03
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しかし、フリードマンによれば、これはFedが犯した最大の過ちではなかった。最大の過ちは、Fedが存在したこと自体だ。Fedがなければ大恐慌は起きなかった。それまでの経済的混乱と同様に、自由市場にまかせれば物事は自然に解決しただろう。フリードマンはそう考えた。 pic.twitter.com/57wdIuxCpq

2022-06-25 09:37:04
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しかし、Fedのメンバーは市場を信頼しなかった。彼らが信頼したのは、非常に複雑な米国経済を細かく調整できるという彼ら自身の能力だ。これは見当違いだった。Fedは、1930年代の大部分で大統領を務めたフランクリン・ルーズベルトと共に、次から次へと間違った意思決定を行い、大恐慌を長引かせた。 pic.twitter.com/9vbRCdkFH3

2022-06-25 09:37:05
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フリードマンは、1970年代前半にまた別の重大なエラーを感知した。景気後退を避けるためにお金を刷るというFedの取り組みにより、さらに悪い事態が起きると大胆に予測したのだ。その事態とはスタグフレーション、すなわち高インフレと高失業率の同時進行である。 pic.twitter.com/tnU26QahZj

2022-06-25 09:37:05
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そして、そのとおりのことが起こった。以前はフリードマンを相手にしていなかった多くの経済学者も、彼が正しかったことを認めた。1976年に彼はノーベル経済学賞を受賞した。彼の仕事の正当性がさらに裏付けられたのである。 pic.twitter.com/WoYvbOAKfr

2022-06-25 09:38:08
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だが、優れていたのは経済理論だけではない。彼を異才たらしめたのは、自分の理論を一般大衆に説明する能力、意欲、情熱である。彼はベストセラーを何冊も書き、ニューズウィーク誌で18年間コラムを執筆した。1980年には公共放送サービスで「選択と自由」という10回シリーズのTV番組のホストを務めた。 pic.twitter.com/HHVMj8L3vo

2022-06-25 09:38:09
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番組のテーマは彼の思想に貫かれていた。他の人々は政府が良い意思決定をしてくれると信じていたが、彼は一般大衆と市場を信じた。政府の過剰な統制、規制、課税は、インセンティブを歪め、お金はそれを稼いだわけでもなく、政策が失敗したときにその影響を受けるわけでもない政治家と官僚の懐に入る。 pic.twitter.com/z5HgZ5GkAY

2022-06-25 09:38:10
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自由市場を捻じ曲げる政府の介入は他にもある、とフリードマンは主張する。たとえば、保護主義は消費者物価を押し上げ、イノベーションを削ぐ。過剰な規制により、中小企業は弁護士とロビイストを雇える大企業によって市場から追い出される。最低賃金法は、職を最も必要としている人から職を奪う。 pic.twitter.com/lEgqx6oRP4

2022-06-25 09:38:11
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これらはすべて、フリードマンの基本思想に従ったものだ。自分の目的のために働いている何百万もの人々の方が、選挙で選ばれたわけでもなく、結果から何の利益も不利益も受けるわけでもない官僚よりも、良い意思決定をできるという基本思想である。 pic.twitter.com/uQv1EU3IwZ

2022-06-25 09:38:11
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しかし、フリードマンは問題について不平を言っただけではない。必要とされる場所で、必要なときに使える解決策を用意していた。 pic.twitter.com/ISiDnc9iTr

2022-06-25 09:39:15
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1980年代後半に東欧で共産主義が崩壊したとき、ときにはロウソクの灯りをたよりにフリードマンの本を密かに読んでいたエストニア、ポーランド、チェコなどの経済学者は、低税率で規制の少ないフリードマンのモデルをしっかりと参考にした。 pic.twitter.com/zOu0Q0IG0G

2022-06-25 09:39:16
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1990年代前半、私の母国スウェーデンは、過度な社会保障により危機に陥った。そのとき、スウェーデンの改革者たちの指針となったのがフリードマンの思想だった。改革者たちは市場を開放し、社会保障給付を抑制した。1992年には、全国教育バウチャー制に関するフリードマンのアイデアを採用した。 pic.twitter.com/YrCFKT0GVP

2022-06-25 09:39:17
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フリードマンの影響は世界全体に及ぶ。イスラエル、チリ、ニュージーランド、イギリス、そしてもちろんアメリカも彼の思想を実践した。そしてそれは機能した。 pic.twitter.com/Xf2yX0LFjz

2022-06-25 09:39:18
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エコノミスト誌が2006年に掲載したフリードマンの追悼記事のタイトルは「ミルトンはどうやって人を自由にしたのか (How Milton Freed Man)」。なんとも適切で気の利いたタイトルではないか。 pic.twitter.com/f9iEwy0Mkn

2022-06-25 09:39:19
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名声が高まっても、彼は常に自分の基本理念を堅持した。すなわち、自由は普通にあるものではなく、例外であるということだ。彼はこう書いた。「人類の一般的な状態は、圧政、隷属、悲惨である」。 したがって、自由の対価は常に警戒を怠らないこと、そしてミルトン・フリードマンを知ることである。 pic.twitter.com/yDYOf5Xcwi

2022-06-25 09:39:57
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ケイトー・インスティチュートの上席フェロー、ジョハン・ノーバーグでした。(了) 英文スクリプト: ↓ prageru.com/video/milton-f…

2022-06-25 09:39:57