群馬県の神社装飾彫刻 ~西毛・中毛・東毛の宮彫めぐり~

先日作成した「北総地域と京成本線沿いの宮彫めぐり ~神社の装飾彫刻~」(https://togetter.com/li/1874435)「東京都内の神社の装飾彫刻 〜23区と多摩地域の宮彫めぐり〜」(https://togetter.com/li/1888092)に引き続き、ここ最近に自分が参拝した群馬県南部を中心とした神社の中から見応えのある彫り物を紹介していきます。 ※元ツイートの構成の都合上、同日に併せて参拝した埼玉県 羽生市の神社が一社入っていますが、その点に関しましては御容赦ください。 なお、今回の選定基準としては最寄駅やバス停からのアクセスの良さよりも、覆屋が無い、或いは保護施設の中にある場合でも比較的鑑賞しやすい状況であることや、防犯のため周囲に人家があり人目につきやすい場所にあるものを中心としています。 続きを読む
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宿稲荷神社(榛東村 広馬場)

一魁斎 正敏@浮世絵スキー&狼の護符マニア @ikkaisai

ところで、昨日は みなかみ町から高崎に戻ってきた後に日没までには まだ余裕があったので榛東村の広馬場地区に鎮座する宿稲荷神社さんに参拝。拝殿も本殿も彫り物ガッツリで実に堪らないのですが、最寄バス停からの往復時間を差し引くと帰りのバスまでは正味20分強しか無いので大急ぎで撮影を開始。 pic.twitter.com/ugz8xFUsFF

2022-05-24 18:10:41
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一魁斎 正敏@浮世絵スキー&狼の護符マニア @ikkaisai

本殿は覆屋などの保護施設が無いため鑑賞条件としては最良ですが、背丈よりも高い位置に縁が来ているので高所や細部の鑑賞の際には双眼鏡を使うのがベターと思います。そして、本殿の一番の見どころは、目を惹く精緻な龍の彫り物が施された向拝柱や海老虹梁ですが長押上部の龍にも注目です。 pic.twitter.com/LJP5Q9bBdx

2022-05-24 18:18:35
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一魁斎 正敏@浮世絵スキー&狼の護符マニア @ikkaisai

胴羽目は順に高砂の尉と姥、稲荷神の相槌で小狐丸を打つ三条小鍛冶 宗近(脇障子は猿田彦神と天宇受女命)、養老の滝ですが、3枚目を撮っている最中に残念なことに時間切れを知らせるアラームが鳴ったので無念の撤収。個人的には本殿の脇障子の表側に彫られた狐が撮れなかったのが心残りです…(涙) pic.twitter.com/bbOYZpRnyT

2022-05-24 18:26:30
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一魁斎 正敏@浮世絵スキー&狼の護符マニア @ikkaisai

ついに小狐丸の鍛造シーンを題材にした彫り物の中でも、格段に良い出来の作品が撮れたー!! pic.twitter.com/svVwsFYeR4

2022-05-22 18:10:52
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一本木稲荷神社(前橋市 総社町)

一魁斎 正敏@浮世絵スキー&狼の護符マニア @ikkaisai

昨日は中之条から高崎に戻る途中に群馬総社駅で下車して前橋市 総社町の一本木稲荷神社さんを数年ぶりに再訪。こちらは本殿は見られませんが、向拝や扉部分に施された彫り物ガッツリの拝殿を存分に鑑賞することが出来ます。また、水引虹梁の上には稲荷神社らしく三条小鍛冶の彫り物が配されています。 pic.twitter.com/HosV06qG6t

2022-06-14 18:10:25
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一魁斎 正敏@浮世絵スキー&狼の護符マニア @ikkaisai

また、同社の海老虹梁には複数の龍が彫られていおり、パッと見る限りでは細密タイプの彫り物ではありませんが、仔細に観察してみると虹梁に巻き付く胴体のプロポーションが実に自然で理に適った造形であることに感心するばかりで、まさに名工の為せる業とはこのような物を指すのではないでしょうか。 pic.twitter.com/oFwjWz7Hnl

2022-06-14 18:28:13
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一魁斎 正敏@浮世絵スキー&狼の護符マニア @ikkaisai

そして扉と両脇の彫り物。上段には董奉や黄安といった神仙、下段には神狐と獅子を配していますが全て異なる動態で彫り上げてあり変化を持たせています。また、脇障子にも「瓢箪から駒」の語源の元となった仙人・張果老などが彫られており、拝殿だけでも実に見応えのある神社でした。 pic.twitter.com/pJSNOhr7IU

2022-06-14 18:45:59
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吉井八幡宮(高崎市 吉井町)

一魁斎 正敏@浮世絵スキー&狼の護符マニア @ikkaisai

高崎で昼食の後は上信電鉄に乗り、吉井駅から程近い吉井八幡宮さんへ。こちらは最近になって本殿の覆屋が建て替えられたのですが、三面に設けられた鋼線入りガラス窓は左側面と背面には内側にブラインドが下されているため殆どシャットアウト状態で、マトモに撮影出来たのは右側面のみでした…(涙) pic.twitter.com/wfP72bSK2U

2022-06-14 21:45:52
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辛科神社(高崎市 吉井町)

一魁斎 正敏@浮世絵スキー&狼の護符マニア @ikkaisai

引き続き、駅で貸し出しをされている無料レンタサイクルで多胡郡 総鎮守の古社・辛科神社さんへ。神門を守護する狛犬が神獣のようでカッコいい事で一部の方に有名ですが、境内の奥には日本三古碑、また上野三碑として知られる多胡碑のレプリカも。※実物は神社から北東5Kmの場所にあります pic.twitter.com/ofAx0esifA

2022-06-15 09:11:24
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一魁斎 正敏@浮世絵スキー&狼の護符マニア @ikkaisai

なお、寛文元年(1661)造営の本殿には胴羽目と蟇股などに彫り物があり、掲載順に猩々、二見ヶ浦の夫婦岩、松に鶏が配されています。そして当日はタイムアップに付き帰路へと就いたのでした。 pic.twitter.com/KAKutxGcOT

2022-06-15 09:32:35
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須影八幡神社(埼玉県 羽生市 須影)

一魁斎 正敏@浮世絵スキー&狼の護符マニア @ikkaisai

昨日は群馬県南部を中心に彫り物ガッツリ系の神社を参拝してきたので順次ツイートしていきます。1箇所目は羽生市の須影地区の須影八幡神社さん。拝殿の彫り物は向拝部分のみと少なめですが、手挟の鶴の彫り物が何とも優美な雰囲気です。 pic.twitter.com/tpByKQtqRw

2022-06-19 11:30:50
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一魁斎 正敏@浮世絵スキー&狼の護符マニア @ikkaisai

本殿は露出タイプなので鑑賞にはもってこいですが、メインの胴羽目は高い位置にありますので踏み台などがあると良いかもしれません。そして胴羽目は全面ともワイドな横2枚続き。こちらは七福神さんが題材となっています。 pic.twitter.com/j4h13SV2QA

2022-06-19 11:46:55
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一魁斎 正敏@浮世絵スキー&狼の護符マニア @ikkaisai

背面は神功皇后が三韓征伐の際に龍宮より干珠・満珠を献上される場面。また、長押上部や組物の下の飛龍や鳥の彫り物も見逃せません。 pic.twitter.com/JBjolZwt4A

2022-06-19 12:00:21
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一魁斎 正敏@浮世絵スキー&狼の護符マニア @ikkaisai

こちらの面は2面が異なる題材で片側に素盞嗚命の八岐大蛇退治、もう片方には八幡神社を造営する際の整地作業である「地形づき」を題材とした変わり種となっています。なお、故事や説話以外を題材とした彫り物には農作業や紺屋などがありますが、全体的には稀少だと思われます。 pic.twitter.com/husa2wLzXh

2022-06-19 12:24:06
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赤城神社(館林市 足次町)

一魁斎 正敏@浮世絵スキー&狼の護符マニア @ikkaisai

2箇所目は館林市 足次町の赤城神社さん。拝殿の手挟部分にはムカデがデザインされていますが、これは日光・戦場ヶ原で二荒山と赤城山の神が闘った際に前者は大蛇、後者は大ムカデの姿を取ったことから、ムカデは赤城山の神の眷属であるとされた事によるものです。 pic.twitter.com/kN3vcTIFkA

2022-06-19 14:13:40
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一魁斎 正敏@浮世絵スキー&狼の護符マニア @ikkaisai

本殿は覆屋内にあり、加えて瑞垣の格子上から氏子の方の奉納を記した札が釘打ちされていたりするので可視部分は限られますが、周囲に社叢がある割には光量はありますので主要箇所に関しては鑑賞にはあまり差し支えはありません。なお、胴羽目の彫り物は日本武尊の熊襲征伐らしいですが断定は避けます。 pic.twitter.com/iRU2julFjU

2022-06-19 14:26:54
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背面の胴羽目は3枚続きで天岩戸。そして腰羽目にはそれぞれ動態が異なるムカデをあしらっていますが、こちらの方が人面表現がされている拝殿のものに比べて実際の昆虫としての姿に近いものとなっています。 pic.twitter.com/5WTy6RbIVo

2022-06-19 14:47:59
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一魁斎 正敏@浮世絵スキー&狼の護符マニア @ikkaisai

こちら側の胴羽目は海神の宮から赤目鯛に乗って地上に帰る彦火火出見命(火遠理命/山幸彦)。なお、所有者が氏子総代さんであるため実見はできませんが、社頭の掲示によれば同社には千匹ムカデを描いた絵馬などの奉納品があるとの事でした。 pic.twitter.com/GBbPirlPuO

2022-06-19 14:59:31
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愛宕神社(館林市 西本町)

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