シナリオの伏線

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こなたま(CV:渡辺久美子) @MyoyoShinnyo

RT @kisida_saigetsu: これはビックリ! 前回の大河ドラマ『江』は、な、な、なんとアバンタイトルだけで歴史的大イベント「関ヶ原」を終わらせていた! まさに「幻の関ヶ原」だったわけだ。http://t.co/voRJquZC

2011-09-21 22:12:10
こなたま(CV:渡辺久美子) @MyoyoShinnyo

ドラマ作りで伏線なんかけっこう簡単よ。

2011-09-21 23:10:10
こなたま(CV:渡辺久美子) @MyoyoShinnyo

自分が考えるに伏線の張り方には3種類ある。(1)ドラマ上の大仕掛け (2)キャラクターの性格描写など、設定からにじみ出るもの (3)たまたま出来たものを発見・再利用 この3種類をあたかも「実はすべて最初から仕組んでいました」って顔をしてみせるだけ。

2011-09-21 23:12:26
こなたま(CV:渡辺久美子) @MyoyoShinnyo

(1)はこれこそが伏線なるものだと考えられている。ドラマのコンセプトワークの段階から練るもので、ミステリでいうとトリック。犯人はヤス。なるべく読者に気づかれずに仕込みたい。

2011-09-21 23:14:51
こなたま(CV:渡辺久美子) @MyoyoShinnyo

(2)は多分これがジェームス三木の言ってること。例えば設定としてAさんはBさんを密かに好いている、と決める。すると描写の中でAさんがBさんをチラ見するとか、Bさんの恋バナに妙に反応するとか、そういう描写を仕込むことになる。やがてAさんはBさんに告白する。読者はああやっぱりと思う。

2011-09-21 23:17:07
こなたま(CV:渡辺久美子) @MyoyoShinnyo

(3)は長丁場のドラマや連載で、作者はまったくそんなつもりはないんだけど読者の方が「あれはきっとこうだ」とか勝手に意味を見つけたりしてるのを「あ、それ面白いじゃん。じゃ、そういうことにしとこw」と作者が採用して実はオレが最初から考えてました顔すること。

2011-09-21 23:18:54
こなたま(CV:渡辺久美子) @MyoyoShinnyo

もしくは重要なシーンを描くとき、「うーんここで過去に萌芽があったような演出がほしいなぁ」ってとき、過去の執筆分や放映シーンをひっくり返して、それっぽいシーンをひっぱり出してきて、あたかも伏線だったかのように利用すること。全体の話が長いとこういうこともできる。

2011-09-21 23:20:56
こなたま(CV:渡辺久美子) @MyoyoShinnyo

個人的な例でいうと「フューラー」でやる夫が粛清を決意するとき、昔のレームの言葉が蘇るシーンとか、あれ完全にそれです。

2011-09-21 23:22:11
mantrapri @mantrapri

@MyoyoShinnyo リプライ失礼します。あしたのジョーのラストシーンも、このパターンで作られたみたいですね。

2011-09-21 23:35:45
こなたま(CV:渡辺久美子) @MyoyoShinnyo

RT @mantrapri: @MyoyoShinnyo リプライ失礼します。あしたのジョーのラストシーンも、このパターンで作られたみたいですね。

2011-09-21 23:36:00
こなたま(CV:渡辺久美子) @MyoyoShinnyo

@mantrapri そうそう、わりとそんなもんなんですよね。

2011-09-21 23:36:12
こなたま(CV:渡辺久美子) @MyoyoShinnyo

伏線の張り方と回収の仕方がうまくて、しかもそれぞれタイプが違うのがいわゆる「SF御三家」。アシモフ、クラーク、ハインライン。

2011-09-21 23:39:10
こなたま(CV:渡辺久美子) @MyoyoShinnyo

アシモフはミステリ書く人だけに、仕掛けが実に巧妙。読者に気づかせない。逆にやりすぎで、読者がペテンにかかったような気分になることすら。

2011-09-21 23:40:39
こなたま(CV:渡辺久美子) @MyoyoShinnyo

「黒後家蜘蛛の会」のロレーヌ十字とか、隣のベンチで陰謀の相談をしていたとか、あそこらへんの話のトリックは知らない人にとっては「知るかっ……そんなもんっ……」って言いたくなる

2011-09-21 23:42:02
こなたま(CV:渡辺久美子) @MyoyoShinnyo

クラークは設定からにじみ出る伏線の名手。まず舞台装置を厳密に設計し、豊かに描写することにより、自然と伏線になる。ラーマ(宇宙からのランデブー)で、異星人が3本足でなんでも3対にしてるような描写を繰り返しやったからこそ最後の「何でも3つにしないと気が済まない」が感動的になった。

2011-09-21 23:46:26
こなたま(CV:渡辺久美子) @MyoyoShinnyo

ハインラインさんはあれこそ、伏線張って張って張りまくって、回収するとこ回収してあとは知らん!……なお方。そして人は彼をストーリーテリングの神様とか呼ぶ。

2011-09-21 23:48:08
こなたま(CV:渡辺久美子) @MyoyoShinnyo

良く考えたらラーマの邦題って「宇宙からのランデブー」じゃなくて「宇宙のランデブー」だったような

2011-09-22 00:06:07
こなたま(CV:渡辺久美子) @MyoyoShinnyo

なんでRendezvous with Ramaが「宇宙」とかつくのか……「2001年宇宙の旅」の作者だから「宇宙」って付けないと営業的にアカンっていう判断なのか……

2011-09-22 00:07:45
こなたま(CV:渡辺久美子) @MyoyoShinnyo

クラークのストーリーテリングの最高峰はやっぱり「幼年期の終わり」。オーバーロードは何者か、その目的は何か、その容姿は、人類とは何なのか、伏線張って張って張りまくってそして全部回収した。すばらしい。

2011-09-22 00:10:26
こなたま(CV:渡辺久美子) @MyoyoShinnyo

その作劇の上手さと、描くビジョンの強烈さ(世界各地に降り立つ巨大宇宙船、野原で舞い踊る子供たちが最も力ある存在とか)ゆえに現代文化にまで影響を与えた

2011-09-22 00:13:03
こなたま(CV:渡辺久美子) @MyoyoShinnyo

ハインラインさんは話のテーマが毎回強烈で、しかもストーリーがバカみたいに面白いので、すぐ右翼とか左翼とかにされちゃうけど、たぶんあの人はそーいう思想的な炎上すらもエンタメの一部と思ってたんではないかと

2011-09-22 00:19:11
こなたま(CV:渡辺久美子) @MyoyoShinnyo

軍国主義で軍務経験者しか選挙権がない地球をユートピアとして描く「宇宙の戦士」。合衆国マンセーで、「ハインラインは極右なのか!?」と日本でも騒がれた。

2011-09-22 00:20:51
こなたま(CV:渡辺久美子) @MyoyoShinnyo

かというと「銀河市民」は、よりよき政府は構成員ひとりひとりが責任と自主性を持って判断を下すことで作られる、みたいなリバタリアニズムの権化のような物語だった。

2011-09-22 00:22:18
@kyokosendan

@MyoyoShinnyo 映画版は割とシニカルに描いてるはずなので極右だと誤解しにくいはずだが、こちらも「アメリカマンセー映画」だと叩いている批評を見たことがある。

2011-09-22 00:23:22
こなたま(CV:渡辺久美子) @MyoyoShinnyo

じゃーとりあえずハインラインは全体的に右翼寄りってことでいいんでね? と思ったら「月は無慈悲な夜の女王」。資源の限られた月で、共産主義っぽい共有社会を営む人々が革命を起こす独立戦争物語。

2011-09-22 00:24:02