大阪大学大学院医学系研究科甲状腺腫瘍研究チーム 『2022.4.16 福島の子どもの甲状がん、過剰診断の割合は?』等の問題点 #高野徹 #過剰診断 #過剰検査 (2022.7.21作成)

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Yuri Hiranuma @YuriHiranuma

そもそも、鈴木眞一氏らが、過剰診断の病理学的定義と疫学的定義について日本内分泌・甲状腺外科学会雑誌に特別寄稿した理由は、日本甲状腺学会雑誌2021年10月号に掲載された鈴木氏 japanthyroid.jp/doctor/abstrac… と志村氏 japanthyroid.jp/doctor/abstrac… の論文に遡るのかな。

2022-07-14 05:53:00
Yuri Hiranuma @YuriHiranuma

大津留氏が鈴木論文について「過剰診断・過剰治療の発生とその頻度は術後病理所見や術式では評価できない」、志村論文について「過剰診断のミスリーディングは住民と被災社会への負担となる」というレターを投稿し、日本甲状腺学会雑誌2022年4月号に掲載されている。

2022-07-14 05:55:45
Yuri Hiranuma @YuriHiranuma

鈴木論文に対し、大津留レターには、”「(中略)一方では,過剰診断治療の可能性はきわめて低く,種々の基準により通常の臨床癌のみが治療されていた」と結論している。この考え方とその根拠の説明は,疫学的に評価されるべき過剰診断に対する誤った見解に基づいていると考えられる。”と書かれている。

2022-07-14 06:02:08
Yuri Hiranuma @YuriHiranuma

また志村論文については、”疫学的概念である過剰診断のリスクを,甲状腺癌のサイズや浸潤性,転移の有無などで検討することは科学的に不可能である。” と述べ、

2022-07-14 06:03:36
Yuri Hiranuma @YuriHiranuma

”疫学的に過剰診断がある程度少ないとわかっている状況で早期発見 のメリットがありうる症例を同定する因子を発見しようと研究することと,著しい過剰診断を続けながら超音波所見や術後病理でその因子を検討することは明確に区別すべきである。” と続けている。

2022-07-14 06:04:17
Yuri Hiranuma @YuriHiranuma

これに対し鈴木氏は、”「過剰診断」については,疫学で定義 された概念であることを前提として議論することは有益である。しかし,実際の臨床現場では,それを長年にわたり築かれてきた国内外の診療指針と突き合わせて実施する必要がある。” を初めに、大津留レターのその他の論点にも反論している。

2022-07-14 06:23:02
Yuri Hiranuma @YuriHiranuma

志村氏は、”甲状腺検査を考える上では,疫学的概念とこれまでに築かれてきた標準治療を含む臨床的概念との間で,正確にすり合わせをすることが重要と考えられる。”とし、

2022-07-14 06:23:02
Yuri Hiranuma @YuriHiranuma

”大津留氏は,甲状腺検査が著しい過剰診断であるとしているが,過剰診断に相当するケースがどれくらいの割合で存在しているか(過剰診断率)はいまだわかっていないことに留意が必要である。” と反論している。 参考:日本甲状腺学会雑誌2022年4月号目次 japanthyroid.jp/doctor/abstrac…

2022-07-14 06:23:03
Yuri Hiranuma @YuriHiranuma

このやり取りを受けて、鈴木氏と病理医らが、過剰診断の病理学的定義と疫学的定義の違いについて論文を投稿したという流れかな。 このように、過剰診断派の大津留氏らと福島医大との論争は、学会・学術誌におけるやり取りに移行しているのだけど、終わりの見えない論争となっている。

2022-07-14 06:23:03
Yuri Hiranuma @YuriHiranuma

過剰診断派が過剰診断だと主張する論拠というのが、そもそも、緑川成長停止論文や、それに基づく大津留論文なんですよね・・。orz

2022-07-14 06:23:03
Yuri Hiranuma @YuriHiranuma

大津留レターの ”甲状腺検査によって, 8年半で約260名の 平均年齢約17歳の甲状腺癌の診断がなされたことは, スクリーニングがない時と比較すると数十倍レベルの多発見であり,無症候の甲状腺癌リザーバーからの過剰診断が大部分でなければ説明できないことが報告されている” の引用元は大津留論文w

2022-07-14 06:23:04
Yuri Hiranuma @YuriHiranuma

鈴木論文には、”一生取らなくていい癌の最たるものは,剖検発見の甲状腺ラテント癌で, Harach らの報告ではその96.1 %は5mm以下で,1mm以下が77%を占めていた)。そのため,本検査では5mmまでは結節でも二次検査とはならず次回の検診受診となっている。” と、検査基準が過剰診断抑制だと説明。

2022-07-14 06:51:17
Yuri Hiranuma @YuriHiranuma

これに対し大津留レターでは、”論文では,Harachらの詳細な甲状腺癌の剖検報告との比較考察で,剖検で検出される甲状腺癌の約4%のみが径5mm以上だったとして, 甲状腺検査 の2次精査へのスクリーニング基準を5.1mmにしていることから 過剰診断がほとんど生じない根拠としている。(続)

2022-07-14 06:51:17
Yuri Hiranuma @YuriHiranuma

(続)しかし, この原著では剖検全体の35.6%に甲状腺癌を認めており, 径10mm以上は全体の約 2%, 径3mm 以上が約6%と記されている。径10mm以上が10万人あたり約2,000人, 3mm以上は約6,000人の比率となる。” と、屁理屈的な反論がされている。

2022-07-14 06:51:17
Yuri Hiranuma @YuriHiranuma

鈴木レターでは、”著者が引用したHarachらのオカルト甲状腺乳頭癌(occult PTC)の報告では,剖検の連続101例(96例が41歳以上)を対象にして,腫瘍径5mm(10mm)以上は2例に限られている。また, 同じグループからの別の報告では, 40歳未満のoccult PTC17病巣の腫瘍径はすべて5mm未満であった。 (続)

2022-07-14 06:51:18
Yuri Hiranuma @YuriHiranuma

(続)これらのことから,小児・若年者 における腫瘍径5mm(10mm)以上の割合が非常に小さいことは確 かであり, 小さい結節 をFNACの対象としないことの妥当性が示されている。

2022-07-14 06:51:18
Yuri Hiranuma @YuriHiranuma

(続)一方で,Harachらの論文から, 大津留氏が指摘する腫瘍径5mm(10mm)以上の割合(101例中2例, 2%)について議論する材料としては不足していると考える。” と切り捨てている。 大津留氏、101例中96例が41歳以上の所、”径10mm以上が10万人あたり約2,000人, 3mm以上は約6,000人”で比較するとか・・

2022-07-14 06:51:19