「呼び水」の謎 ーー感染る都市伝説「カシマさん」の最新型怪談「呼び水」の謎に挑むーー「カシマさん」から届いた『読者への挑戦』

青山葵@カシマさん研究 @aowasabi1972

「呼び水」の謎 クダマツヒロシさんの語る怪談「呼び水」には解かれるべき謎があります まず「呼び水」は他の「カシマさん怪談」とは決定的に違います 「呼び水」という怪談は 「カシマさん怪談」である事を否定した「カシマさん怪談」 すなわち 【反(アンチ)カシマさん怪談】 なのです ↓ pic.twitter.com/d0wKVSglrk

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「兵士型」「女性型」として現れながら"お約束“の【名付け】が無い 女幽霊が話しかけるも“お約束"の【語り/語られる】対話にならない 怪異の再来を予感し恐れるのは“お約束"の【聞き手】ではなく語り手のM君 など「カシマさん」の話の“お約束"を巧妙に反転させ「カシマさん」である事を拒絶する ↓

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このために体験者や語り手には「カシマさん」の話だとは気付かれず、 しかし「カシマさんのお約束」を実に巧妙に反転・倒立させてあり、カシマさんのお約束をよく知る聞き手(=カシママニア)には直ちに「カシマさんだ！」と気付く仕掛けになっている それが【アンチカシマさん怪談】たる所以です ↓

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もうお気付きのように これはミステリのルールを熟知したミステリマニアの著者が、ルールをあえて脱臼させて、同じくマニアである読者を挑発する【アンチミステリ】と同じ趣向です アンチミステリの「ミステリについてのミステリ=メタミステリ」となる傾向もありカシマさん怪談とは類似性が強い ↓ pic.twitter.com/jWl8WTZRy4

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実話怪談の枠を越えて… 「呼び水」が【アンチカシマさん怪談】だとしたら、そこには解かれるべき謎が現れます。 この仕掛けや企みに満ちた物語が"自然発生"したのでしょうか？ でないとしたら、「呼び水」の【作者】は誰なのか？ この現象の【黒幕】はどのような存在なのか？ その【目的】は？ ↓

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思うにこれらが、アンチカシマ怪談「呼び水」の謎です つまり「呼び水」とは怪談の形をした“挑戦状"なのです 存在するはずのない何者か、存在してはいけない何者かからの挑戦状…… 「呼び水」とは 【虚無からの挑戦状】 なのです この"挑戦状"を受け取ったと感じた方は、謎解きを始めましょう

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「呼び水」の謎 ー虚無からの挑戦状ー 📖資料編［一］ 「呼び水」を知る 「呼び水」(前編) youtu.be/tc7f4dY6Od0 「呼び水」(後編) youtu.be/rYq6z7yn5tE

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「呼び水」の謎 ー虚無からの挑戦状ー 📖資料編［二］ 「カシマさん」を知る 初代「カシマさんアンケート」 bit.ly/37eXfXN 「かしまさん関連年表」 bit.ly/36Qwr0l 3つの謎 ⚫︎なぜ長く語り継がれるのか？ ⚫︎なぜバリエーションが多いのか？ ⚫︎なぜカシマなのか？

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「呼び水」の謎 ー虚無からの挑戦状ー 📖資料編［三］ 「カシマさん」考察 オカルトエンタメ大学 「カシマさん」吉田悠軌 youtu.be/f6qnezirp5I 「カシマさん考察」煙鳥 twitcasting.tv/c:chick_encho/…

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「呼び水」の謎 ー虚無からの挑戦状ー 📖資料編［四］ 「呼び水」考察 「呼び水」の衝撃 togetter.com/li/1821102 「呼び水」考 togetter.com/li/1849680

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反(アンチ)カシマ怪談「呼び水」の謎 キーワード篇［一］「兵庫県」 ムー500号掲載吉田会長の「カシマさんの分裂」でも指摘されています 「呼び水」の舞台となったのは兵庫県長田区高取山地区とされています。吉田悠軌さん達の現地調査の模様はこちらにまとめました【togetter.com/li/1824585】 ↓ pic.twitter.com/badiRhAMk0

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カシママニアは「兵庫県」と聞くとAlpha-web怖い話版「鹿島さん」をすぐに連想します この「鹿島さん」はカシマさん伝承史上の中興の祖、いち早くネット怪談=コピペ可能テキストに対応し、初出の1996年以降のカシマ怪談はほぼ全てその影響下にあるとされる最重要事例です 同じく兵庫県が舞台です ↓ pic.twitter.com/i0gmX1ihye

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現状を見ると「呼び水」もカシマさん伝承史上のひとつの重要事例となったと思えます。「鹿島さん」がファーストインパクトだとすると「呼び水」はそれに匹敵するセカンドインパクトだとも言えるでしょう。 あたかもそうなる事を予め想定していたかのように「兵庫県」という舞台が対応しているのです。 pic.twitter.com/72ShaJcc8J

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今後、(あるいは既に現れているかも知れませんが)「呼び水」「カシマさん」関連で「兵庫県」にまつわる情報には注意が必要です。一見何気ないものでも【呼び水の謎】を解く重要な鍵になる可能性があります。

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反(アンチ)カシマ怪談「呼び水」の謎 キーワード篇［二］「友達の友達」 クダマツヒロシさんの「呼び水」は体験者から収集した怪異譚を怪談師が素話で語る「実話怪談」の形式ではありますが、話の内容を精査するとムー500号掲載「カシマさんの分裂」にもあるとおり三重の入れ子構造になっています pic.twitter.com/KInUHIYMkg

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女幽霊を目撃し語りかけられる体験をしたのはM君のお兄さん=直接体験者 その怯える様子を間近で見ていたのがM君=間接体験者 Ｍ君の話を採集し実話怪談として語るのがクダマツさん=語り手 という構図です クダマツさんとＭ君のお兄さんには直接の面識は無いとのこと つまり【友達の友達】の体験談

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友達の友達の話なんだけど……というのは「都市伝説」の常套句です 吉田悠軌さんらによる最近の現地調査でもＭ君とお兄さんの現在の所在は分からなかったと聞きますから、ますます印象は都市伝説めいてきます 見方を変えると「呼び水」は都市伝説を実話怪談の“形式"で語ったものと考える事もできます

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「呼び水」が自分達の見立て通り「カシマさん」の話の類話だとすれば、その実質は「都市伝説」なのに「怪談実話」として世に出た事になります この点は「呼び水」特有の「カシマ怪談=都市伝説」であることを自ら否定する「アンチカシマ怪談」としての傾向が、ここにも現れてている見ていいでしょう

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「呼び水」は【友達の友達】という要素が無くても実話怪談として成立するのに、あえてその要素を忍ばせたカシママニアにだけ解る仕掛けの一つとも感じられます 「呼び水」の謎の「作者=黒幕」(もし居るとすれば)の提示するキーワードとして【友達の友達】には、今後とも注意が必要だと思われます

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反(アンチ)カシマ怪談「呼び水」の謎 キーワード篇［三］「カシママニア」 アンチミステリの成立には、送り手=作者と受け手=読者がミステリに関する予備知識を持つ=ミステリマニアである事が必要です 「呼び水」に仕掛けられたアンチカシマ怪談の趣向を受け取るにはカシママニアである事が必要です

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「呼び水」の場合、送り手のマニアレベルに応じられるだけの受け手が少なく、体験者や怪談師、聴衆はカシマ怪談であることに気付かないまま語られて来ました 客観的に見て、カシママニア成立は00年初夏から始まる「カシマさんアンケート」【bit.ly/37eXfXN】を嚆矢とすると考えられます

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Ｍ君のお兄さんが女幽霊を目撃する体験は00年代初頭の事と考えられ、奇しくもカシママニア成立最初期に重なります カシマさんには兵士型と女性型があるというカシママニア的知見が、送り手と受け手に共有されていなければ「呼び水」の仕掛けは発動しません だからマニアが成立し始める時期は重要です

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もし「呼び水」の出来事が「カシマさんアンケート」に少しでも先んじていたならば、大変な事になります カシマさんに兵士型女性型がある事を知っている存在は、それ以前にはいません カシマさん本人を除いては…… あの地区で日本兵の幽霊が出るという噂が「呼び水」より昔からある場合も同様です

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反(アンチ)カシマ怪談「呼び水」の謎 キーワード篇［四］「KA•SHI•MA」 「カシマさん」や「カシマレイコ」という言葉=人名を思わせる固有名詞のイメージ喚起力は強力です 語り伝えの過程でカシマさんの形態が女性型や兵士型になり行動が呪文型や問答型になっても、語り残される事で分かります ↓

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しかし「呼び水」は「KA•SHI•MA」というキラーワードが語られません それでもこの話は「カシマさん」の類話なのだとわかる仕掛けになっています 「呼び水」という話自体が何者かからの挑戦状なのだと考えるならば、この事実は自分達カシママニアに一つの啓示を与えてくれているように思います ↓