茂木健一郎(@kenichiromogi）さんの連続ツイート第2889回「これは相関なのか、それとも因果関係があるのか」

茂木健一郎 @kenichiromogi

連続ツイート２８８９回をお送りします。文章はその場で即興で書いています。本日は、感想です。

茂木健一郎 @kenichiromogi

統一教会（英語圏での慣習に従って実体は同じなので旧をつけない）と自民党を始めとする議員さんたちとの関係だけれども、昨日は岸田首相の（熊本での）後援会長さんが統一教会の関連団体の議長をされていたということで文春が報じ波紋が広がった。

茂木健一郎 @kenichiromogi

岸田首相の熊本の後援会長ということで、地方支部の一つに過ぎないという言い方もできるし、総裁選においては貴重な地方の党員票、決選投票における一票につながったという言い方もできる。そのあたりの状況をバランスよく見ていく必要があると思う。

茂木健一郎 @kenichiromogi

自民党の議員さんたちが統一教会の支援を受けることは、参議院選の全国比例や総裁選の党員票などの事例においては重要な役割を果たす可能性がある。一方、秘書として入ったり選挙運動を手伝ってもらったりすることも間接的に影響を与える可能性があるだろう。

茂木健一郎 @kenichiromogi

原則論としては、信教の自由があり、政治活動も基本的には自由であり、自民党の議員さんたちが応援を受けるスペクトラムの中に統一教会関係者がいてもただちに問題だとは言えない。より深刻なのは、自民党の政策の根幹に対する影響の可能性だろう。

茂木健一郎 @kenichiromogi

指摘されているように、自民党の憲法改正案の内容は統一教会の主張と近い。また、選択的夫婦別姓性、同性婚などにおいて世論調査などで伝えられる民意と自民党の政策の乖離も、統一教会の主張に近い側にシフトしているように見える。これは相関なのか、それとも因果関係があるのか。

茂木健一郎 @kenichiromogi

報道されているように、統一教会の教義は、本来、日本の国益を保守の立場から図るはずの自民党の立場とは相容れない点を含んでいる。自民党が大切にしている（はずの）価値観と真逆の主張をしている組織と政策が相関していることに対して不可思議の念を抱くのは人間として当然のことだろう。

茂木健一郎 @kenichiromogi

議員は誰でも当選したいから、選挙で助けてくれる人たちと付き合うのは人間の情としてはわからないわけではない。しかし、党としての政策の根幹まで、その組織の思想が入り込んでいたという疑惑は重大なもの。この点についての明確な説明がないと、自民党の改憲を始めとする政策は持続不可能だろう。

茂木健一郎 @kenichiromogi

以上、連続ツイート２８８９回「これは相関なのか、それとも因果関係があるのか」をテーマに７つのツイートをお届けしました。