茂木健一郎(@kenichiromogi)さんの連続ツイート第2891回「日本国憲法よりも国連憲章の方が改正する必要性は高い」

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茂木健一郎 @kenichiromogi

連続ツイート2891回をお送りします。文章はその場で即興で書いています。本日は、感想です。

2022-08-26 09:11:35
茂木健一郎 @kenichiromogi

自民党の憲法改正案が統一教会の主張と相関か因果関係かわからないが近かったということで、政治的には憲法改正は当分難しくなったと思う。もともと、憲法9条の解釈ですでに自衛隊は(一部の学者を除き)合憲とされていて、改憲の実務的な必要性は低い。それよりも国連憲章をなんとかしなくては。

2022-08-26 09:13:08
茂木健一郎 @kenichiromogi

国連のシステムは完全に機能不全になっており、とりわけ安全保障理事会の常任理事国に拒否権が与えられていることで実効性のある決議ができなくなっている(そもそも決議に意味があるかというシニカルな見方はここでは触れない)。

2022-08-26 09:13:57
茂木健一郎 @kenichiromogi

ロシアのウクライナへの侵攻は、武力による現状変更を認めないという原則に反するものだが、そのロシアが安全保障理事会の常任理事国で拒否権を持っていることから、何の決議もできていない。中国が追随するのはいつものこと。

2022-08-26 09:14:54
茂木健一郎 @kenichiromogi

世界を民主主義と権威主義の2陣営にわけるならば(この分類自体を疑うという立場は当然あってよい)、国連の安全保障理事会の常任理事国は5分の2が権威主義であるわけで、これで世界の多様性を尊重した平和を構築するといってもなかなかキツイものがある。

2022-08-26 09:16:14
茂木健一郎 @kenichiromogi

結局、国連ができるのは平和というお題目をとなえることで、世界の安全保障ということになればロシア、中国、アメリカ、それにNATOや日米安保などの生の軍事力のメカニズムがないと機能しないという現状は少なくとも理想とは程遠い。そこに国連の影は薄い。

2022-08-26 09:17:32
茂木健一郎 @kenichiromogi

もともと、国連が第二次世界大戦の戦勝国による秩序を維持するための装置であるという批判は全くそのとおりで、インドやブラジル、日本などを常任理事国に入れて拒否権をなくすといった改革をすればいいんだけど、既得権益者が自らに不利な改革をするとも思えない。

2022-08-26 09:18:39
茂木健一郎 @kenichiromogi

現状では、日本国憲法よりも国連憲章の方が改正する必要性は高いと思うが、日本国内とは別の理由で難しいようだ。もっとも、国連憲章の改正案の方には統一教会の影響があるという話は今のところきかない。ノイジーな少数派による政策プロセスの乗っ取りはゲーム理論的には常に警戒すべきであるが。

2022-08-26 09:20:04
茂木健一郎 @kenichiromogi

以上、連続ツイート2891回「日本国憲法よりも国連憲章の方が改正する必要性は高い」をテーマに7つのツイートをお届けしました。

2022-08-26 09:20:30