妄想、リコリス・リコイルにおけるＤAと政府の暗闘（２）

葛城マサカズ＠原稿は低速にて進行中 @katuragimasaku

前回、「妄想、リコリス・リコイルにおけるDAと政府の暗闘」の続きになります。 togetter.com/li/1920299

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リコリコ第７話ごろ 警察庁会議室 長官「押上署が襲撃された事だ」 刑事局長「はい、昨夜の事です。警官の犠牲者が―」 長官「話は聞いている。それよりもこの襲撃がＤＡに絡んでいる事だそうだが」 刑事局長「署長室に＜勝負だリコリス＞と書かれていました。しかし、捜査の攪乱かもしれません」

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警備局長「攪乱ではないだろう、犯人はＤＡを挑発する為に押上署を襲ったんだ」 刑事局長「最近はＤＡのリコリスが何者かに殺害されている事件が起きている。ＤＡを狙っている犯人が居るのは確かです」 長官「ＤＡの事件に巻き込まれているのか、忌々しい」

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刑事局長「押上署の犯人がＤＡ関係者殺害と同一人物でも我ら警察が逮捕すべきです。犯人の目的がＤＡであっても警官が多く殉職してしまっているんだ」 長官「国家公安委員長からＤＡがリコリス殺害の犯人を警官が逮捕した場合は引き渡すようにと、今朝言われたよ。現逮はできても拘留は無理だろう」

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刑事局長「まったく、楠木は手回しが早い」 警備局長「逮捕よりも警備強化が必要です。犯人が警察署襲撃以上の行動をやりかねない」 長官「関東管区の警官を総動員するかね」 警備局長「この動員は犯人逮捕まで続きますので、全国からの応援で交代させながらするのが良いでしょう」

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長官「それが良いな、国家公安委員長へ伝える。そう言えば押上署襲撃の犯人は目星がついているのか？」 刑事局長「署内のカメラ映像で襲撃犯の姿は分かりました。この画像にある緑色の髪の男が首謀者かと」 長官「名前は？」 刑事局長「警察内部には情報はありませんでした。ＤＡも知らないそうで」

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警備局長「知らない訳が無い」 長官「同感だ。ＤＡは情報を隠しているのだろう」 刑事局長「さて、ＤＡは犯人を逮捕できるか」 警備局長「できなければ、ＤＡの存在価値は無くなる。そして我々が後始末だ」

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陸上自衛隊小倉駐屯地 陸上幕僚監部訓練課長「連隊長、どうです？」 連隊長「さすが頭号連隊だ。飲み込みが良いですよ」 訓練課長「教官が良いのですよ。ここは訓練への熱が違います」 連隊長「だが、そろそろ訓練の目的ぐらい教えてくれないか？」

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訓練課長「重装備の犯罪組織やテロリストの制圧を想定した訓練であるとお伝えしましたが」 連隊長「それなら東富士でも出来るだろう。練馬や板妻の連隊がわざわざここへ来るんだ？不自然に思うのだが」 訓練課長「さすが連隊長だ。誤魔化せませんね」

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訓練課長「連隊長はＤＡやリコリスと言う言葉を聞いた事は？」 連隊長「陸幕に居た時に聞いた。存在を隠されている治安組織だと」 訓練課長「その通りです。そのＤＡを制圧できる ように訓練をさせている訳です」

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連隊長「治安組織のＤＡを制圧？どう言う事なんだ？」 訓練課長「治安維持の実績と能力はＤＡが国へ大きな影響力を持つようになってしまっている。政府の中にはＤＡを鎮圧できないかと考えている人達が居るのです。そうしたリクエストに応える為の訓練です」

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連隊長「事情は分かった。ＤＡの目が届きにくい此処で訓練をしたかった訳だな」 訓練課長「その通りです。此処は市街戦訓練や様々な訓練方法を積み重ねた実績がある。教官や対抗部隊には最適でもあるのです」 連隊長「我が連隊をそう評価してくれるのは、ありがたい。だが、出動しないに越したない」

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防衛省会議室 訓練課長「第１師団の訓練は来月には終わります」 統幕監部防衛計画部長「これで首都圏でのＤＡ制圧の目途は立ちましたが、ＤＡは全国にありますので他の師団や旅団にも引き続き訓練をさせたいところです」 情報本部情報官「しかし、そんな時間があるかどうか」

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統合幕僚長「事態の急転があると？」 情報官「はい。先日の警視庁押上署襲撃事件がより過激化し、治安が急激に悪化するのではないかと懸念があります」 統幕長「反社構成員が襲撃したと報道にあったが」 情報官「あれは偽情報です、ＤＡによる情報規制なのです」

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統幕長「以前からＤＡのリコリスが襲撃されているらしいと聞いていたが」 情報官「その襲撃事件と押上署の事件は繋がっていると警察筋からの情報です」 統幕長「ＤＡ制圧よりも、ＤＡを攻撃する犯人との一戦があるかもしれんと言うところか」

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総理官邸 国家公安委員長「ＤＡは押上署襲撃事件も起こし、ＤＡ関係者を殺害した犯人を特定して討伐に出るそうです」 総理「それは結構だ。これ以上派手な事件を起こされては敵わんからな」 内閣官房長官「だがリコリスを何人も殺害し、警察署も襲った凶悪犯だぞ」 国家公安委員長「そこはなんとも」

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国家公安委員長「警察庁は事態の悪化を懸念しています。警察署襲撃事件を越える事件が起きると」 総理「都内での連続テロかね？」 国家公安委員長「ＤＡからの情報はありませんが、そうした事態になる可能性は高いかと」 官房長官「そうなると、緊急事態の布告をせねばならんな」

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国家公安委員長「もう、ＤＡに関する事件を隠せんな」 総理「仕方あるまい、ＤＡあっての国家ではない」 官房長官「その通りです。ＤＡはこれで大人しくなれば良いのだ」

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第１０話の頃 警察庁内会議室 長官「今日は延空木の完成式典があったな」 警備局長「その式典会場や延空木内部にＤＡはかなり人員を出しています。お陰でこっちの警備計画は滅茶苦茶だ」 長官「ＤＡも急に言って来たからな。強引なのはいつもだが」

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警備局長「すいません、部下から電話です・・・・なんだって？」 長官「電波ジャックです。全てのテレビで男が演説のような放送をしていると」 長官「テレビをつけろ」 （真島の姿が映る放送が流れる）

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刑事局長「これはＤAの事を言っていますね」 警備局長「とにかく、まともな奴ではない。ん？銃だと・・・」 長官「各所に銃だと。オイ、この男は何を言っているんだ！？」 警備局長「銃は１０００丁、これはマズイ。都内は危険地帯になるぞ」

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総理官邸総理執務室 国家公安委員長「１０００丁の銃が何の管理下に無く都内にあっては、現状で治安維持は困難です。既に発砲の事案が発生しています」 総理「どうすれば良い？」 国家公安委員長「委員会は警察法第７１条による非常事態の布告を勧告します。総理、御決断を」

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総理「分かった。布告を出そう」 官房長官「閣僚会議とNＳＣ（国家安全保障会議）を開きます。その後で総理にはテレビで国民に向けての会見をして頂きます」 総理「分かった。それにしても、こんな時の為のＤAだった筈だ。DAは何をしているんだ？」

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警視庁総合指揮所 警視総監「長官、総理が国家公安委員会の勧告を受けて非常事態の布告を先ほどしました」 長官「皆へ告げる。これから都内の警察官は前例の無い事態に対処する事になる。非常に困難だ。だが、この役目を全うする事で日本の警察は治安の番人として国民に再認識されるだろ。奮闘を祈る」

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長官「総監、状況は？」 総監「銃に関する対応は各所轄が対応中です。まずは総理官邸や官庁街に各国大使館の警備態勢強化に機動隊を展開し襲撃に備えます。立て籠もりなど重犯罪への応援に本庁からや関東管区機動隊を応援に送ります」 長官「宜しい。ＤAが無くても治安を回復させてやるぞ」