クライ・ハヴォック・ベンド・ジ・エンド #8
(これまでのあらすじ:ザイバツニンジャを殺し帰還したニンジャスレイヤーは、協力関係にある情報提供者の私立探偵ガンドーと、ガイオン地下第二層で屋台ミーティングを行っていた。そこへ現れた瀕死の男は、自身が地下14層から自力で上がってきたと言う。彼の願いは14層の村を破滅から救う事。)
2011-09-29 15:24:42(破滅すなわち、突然現れた謎の組織の一方的な通告……村の直上13層に巨大な破砕装置を建造し、そこから直下、隔壁を突き破って最下層まで直通エレベーターを通すという強引な工事計画だ。隔壁貫通の際に14層以下の住人は死ぬが、コスト面で退避は許さないという。なんたる悪魔的非情計画!)
2011-09-29 15:29:44(ガンドーは彼自身の価値観に基づき、また、ニンジャスレイヤーはこの計画の裏にザイバツの存在ありと睨み、計画阻止のために13層へ下降。超弩級ハンマーシリンダー施設「ベヒーモス」に潜入したのである。そしてなんたることか、実際この計画は宿敵ダークニンジャの主導であった。)
2011-09-29 15:34:44(ガンドーが機関室へ潜入、システムをハッキングすると、ニンジャスレイヤーは司令室へ突入し、ダークニンジャの崇拝者トゥールビヨンを死闘の末に殺した。(なお、同時に潜入していたサバイバルニンジャ、フォレスト・サワタリはこのドサクサで施設警護ニンジャを殺し、物資を盗んで逃走した。))
2011-09-29 15:42:04(だが計画は土壇場で覆されてしまう。ニンジャスレイヤーと入れ違いに司令室を出たダークニンジャは機関室へ直行し、ガンドーを難なく武装解除。拘束してしまった。そしてダークニンジャは緊急の強制稼働命令をシステムに下す。「ベヒーモス」はこの後、自爆しながら当初の目的を達成するであろう!)
2011-09-29 15:47:22(強制稼働カウントダウンのアラートが鳴り響く中、全速力で機関室へ到達したニンジャスレイヤーは、ついに宿敵ダークニンジャと対峙した。まさに一触即発とはこの事!刮目せよ!ワッショイ!)
2011-09-29 15:54:47機関室から廊下へ出たダークニンジャが横を向くと、その視線の先に一人のニンジャが立っていた。不吉な赤黒の装束。恐怖を煽る字体で「忍」「殺」とレリーフされたメンポ。そのニンジャはダークニンジャへ向かってオジギをした。「ドーモ、ダークニンジャ=サン。ニンジャスレイヤーです」
2011-09-29 15:59:33「ドーモ、ニンジャスレイヤー=サン。ダークニンジャです」ダークニンジャはアイサツを返した。いかにこれまで繰り返し殺しあってきた敵同士と言えど、ニンジャのイクサにおいてアイサツは絶対の礼儀だ。古事記にもそう書かれている。できるだけ早くアイサツをかわさねばならないのだ。
2011-09-29 16:04:07「イヤーッ!」ダークニンジャのアイサツ終了の瞬間、まず仕掛けたのはニンジャスレイヤーだ。接近しながらの回し蹴り!凄まじい決断的攻撃リーチ!ダークニンジャは最小限のカラテ・ダッキングでこれを躱す。その時彼の携帯IRC変換通話機が鳴った。ピリリリ!
2011-09-29 16:23:24「イヤーッ!」ニンジャスレイヤーはチョップを繰り出す。怒涛の連続攻撃である!ダークニンジャは半身になり、片手でこの連続チョップ攻撃をいなしてゆく。いなしながらもう片方の手で懐から通信機を取り出し、通話!「ドーモ、ダークニンジャです」「イヤーッ!」「イヤーッ!」「イヤーッ!」
2011-09-29 16:26:39「……到着したか。了解した。ウミノ=サンはそのまま保護しておけ。私もこの後そちらへ合流する」「イヤーッ!」「イヤーッ!」「イヤーッ!」「……いや、ちょっとした戦闘だ。では後ほど」「イヤーッ!」「イヤーッ!」ダークニンジャは通信機をしまい、両手を使用して打撃戦に応戦!
2011-09-29 16:31:16「イヤーッ!」「イヤーッ!」「イヤーッ!」「イヤーッ!」両者の両手のチョップ応酬は恐るべき速度で互いにぶつかり合い、周囲に衝撃波を発生させる。素手のカラテにおけるワザマエは互角か?「おーい!ニンジャスレイヤー=サン!俺はこの中だ!拘束されてる」機関室のノレンの奥からガンドーの声!
2011-09-29 16:34:44「ガンドー=サン」ダークニンジャの肩越し、機関室へ向かってニンジャスレイヤーは答えた。「生きておったか」「イヤーッ!」「イヤーッ!」「助けてくれ!落ち着いたらで構わんから。それから、ここはじきに崩れるぞ!そいつは知り合いか?」「敵だ。イヤーッ!」「イヤーッ!」「イヤーッ!」
2011-09-29 16:42:35ダークニンジャの右手が背中のニンジャソードの柄へ伸びる。「イアイ!」「イヤーッ!」ニンジャスレイヤーは瞬時にブリッジ!すぐ上を致命的斬撃が通過!「イヤーッ!」ニンジャスレイヤーはブリッジ姿勢で蹴りを繰り出しダークニンジャの腹を狙う!「イヤーッ!」ダークニンジャはバック転で回避!
2011-09-29 16:59:08「イヤーッ!」ニンジャスレイヤーはスリケンを20連続投擲!「イヤーッ!」ダークニンジャはニンジャソードを高速で打ち振り20枚のスリケンを全て撃ち落とす!そのまま身を低くしてカタナ戦闘の構えを取る!「デス・キリを出さんのか」「あれにはベッピンが要る」ダークニンジャは素直に明かした。
2011-09-29 17:14:19「必ずしも必要ではなかろう」ソードを水平に構え、ダークニンジャが踏み込む。ニンジャスレイヤーはジュー・ジツ姿勢を深めた。ブガー!ブガー!警報音が鳴り響く。「急げ、ニンジャスレイヤー=サン。実際マズイぞ!稼働命令をキャンセルせんと!」ガンドーの悲鳴!
2011-09-29 17:27:27その通りだ。思えば、さきのトコロザワ・ピラーにおける戦闘は30分を超す長期戦だった。実力の拮抗がそのような停滞を招いてしまったのだ。あの時の膠着を破ったのはダークニンジャのデス・キリであった。あの傷の痛み……そして謎の仮面ニンジャによる戦闘妨害……!二の轍を踏んではならぬ!
2011-09-29 17:36:47「イヤーッ!」ニンジャスレイヤーが跳んだ!この一撃でケリをつけようというのだ。跳躍したニンジャスレイヤーは空中でほとんど真横になり、回転しながらダークニンジャを強襲する!ダークニンジャは冷静にニンジャソードを構える。実際危険!デス・キリが無くとも彼の神速の切っ先は得物を選ばぬ!
2011-09-29 18:59:48「イアイ!」ダークニンジャはニンジャソードを振り抜く!そしてそのムーブメントはニンジャスレイヤーの予測範囲内!回転しながら彼は刃を両手の平で挟みとった!ゴウランガ!なんたるニンジャ反射神経か!実際勝負あった!いやまだだ、見よ!ダークニンジャはニンジャソードから既に手を離している!
2011-09-29 19:12:43そう、ダークニンジャはインパクトの瞬間、自らカタナから手を離していたのだ。バカな!これすらもダークニンジャの想定内のセットプレーであったというのか?一枚上手!カタナを奪おうというニンジャスレイヤーの策は、ブッダの掌を彷徨うマジックモンキー思考に過ぎないのか!?
2011-09-29 19:16:12「イヤーッ!」カタナを奪ったニンジャスレイヤーが回転しながら繰り出す蹴りを、ダークニンジャは素手で受ける。そして、「イヤーッ!」蹴り足のアキレス腱を極めながら、イポン背負いめいて床へ叩きつけた!「グワーッ!」ダークニンジャは逃がさぬ!ニンジャスレイヤーのマウントを取った!マズイ!
2011-09-29 20:28:09ニンジャスレイヤーはもがいた。しかし上になったダークニンジャのマウントは実際シビアだ。「このまま殺してやる」拳を振り上げる!「イヤーッ!」右パウンド!「イヤーッ!」ニンジャスレイヤーはかろうじてガード!「イヤーッ!」左パウンド!「イヤーッ!」かろうじてガード!「イヤーッ!」
2011-09-29 20:32:19「イヤーッ!」パウンド!「イヤーッ!」ガード!「イヤーッ!」パウンド!「イヤーッ!」ガード!「イヤーッ!」パウンド!ガードが破られる!「グワーッ!」ダークニンジャはこれ幸いと一気に畳み掛ける!「イヤーッ!」「グワーッ!」「イヤーッ!」「グワーッ!」「イヤーッ!」「グワーッ!」
2011-09-29 20:44:48「イヤーッ!」「グワーッ!」「イヤーッ!」「グワーッ!」「イヤーッ……ヌウッ!?」ダークニンジャが目を見開く。殴られたニンジャスレイヤーがダークニンジャを見返したその眼光!そして、殴られ続けてひしゃげたメンポが、ゾワゾワと音を立て一瞬にして復元したではないか!コワイ!
2011-09-29 20:48:47