【ラノベ】ラノベを二次元文化圏として捉えた場合の３つ流れ

hatikaduki @hatikaduki

以下ヨタなので気にしないで。

hatikaduki @hatikaduki

そりゃーむかしから青少年に楽しく読まれる小説なんていろいろあったでしょうけど。戦記とか少年文学とか児童文学とか、若者を描いた小説とか若者の気分を切り取った文学とか、ユーモア小説とかショートショートとか、時代・歴史・剣客・伝奇小説とか、各種ミステリーとか。

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あとは海外のミステリーとかSFかとＦＴとかが好きな人たちの集合体についてはよく知らない事に気づいた。このあたりにすごく詳しい人もだれかいるとおもうけど。

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それはそうとさ、ラノベをマンガやアニメに近い二次元文化圏として捉えた場合、スレイヤーズ以前のプレラノベ期には３つ流れがあるよね。ヤマト以来アニメ文化と距離の近いソノラマ文庫ほかのエンタメSFと、秋田書店系でマンガ化されたりなんだりの平井和正・菊地秀行・夢枕獏みたいな現代伝奇と、

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あとは高度に発展した少女マンガと競合関係にあっただろう少女小説。

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剣客ものは少年マンガ経由でラノベに入ってきてる気がするので現代の時代小説とラノベは従兄弟くらいかしらん。

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少女小説は新井素子・氷室冴子によってより同世代向けのものとして生まれ変わったとか。つまりヤングアダルト文学だよな。そんでYA文学は対象年齢が上がるとただの文学になるので、その後の直木賞作家とかがぞこぞこでてくる。唯川恵、山本文緒、桐野夏生、岩井志麻子とか。

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そんで少女小説は花井愛子とか折原みとなどの人気作家を輩出しながら、だんだんと低年齢化路線をはかっていくんだけど、９０年代初頭くらいに大量絶滅を起こしたらしい。これは大量絶滅ってのは何でだ起きたんだかよくわかんない。

hatikaduki @hatikaduki

それはそうと低年齢化した少女マンガってのがたぶんいわゆる「下半分メモ帳」ってやつで、あれってケータイ小説の文章と類似してると思う。

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あと伝奇界隈には、日常の陰に隠れた世界を描くストレートな現代伝奇と、近未来等を舞台になんかのフタがあいちゃったあとの異形の都市、魔界都市を描くはなしとがあるなーとか。

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さて、これらSF・現代伝奇・少女小説の３路線をひとつの巨大なジャンルとして結びつけたのが、８０年代から９０年代にかけての極めて広範なファンタジーブームです。ラノベはＦＴブームの波に乗っかるかたちで成長していきました。

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ＦＴブームはゲームがいちばんのコアだったけど、少年マンガでも少女マンガでもロボットアニメでもファンタジー色の強い作品が出てきたし、文字媒体でも日本ファンタジー大賞ができたりとかした。

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児童文学界隈で、たつみや章（＝秋月こお）や守り人の上橋菜穂子や空色勾玉とかの荻原規子なんかが活躍したし、ノベルスだとＣノベルスの茅田砂胡。デルフィニア戦記はただ単に面白いだけなんだけどウルトラスーパー面白いですよね。

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少女小説も新しいファンタジー作家の世代が出てきて、前田珠子を筆頭に樹川さとみとか小野不由美とか、なにより野梨原花南とか。

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あとノベルスのハイファンタジーといやアルスラーンだよな。

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そしてなにより、このファンタジーブームに乗じてスニーカー文庫・富士見ファンタジア文庫という新興の文庫レーベルが登場・軌道に乗った事がラノベ史上に大きい。

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SF・伝奇・少女小説は、ラノベである一方で既存のそれぞれジャンルの評価軸から評価が可能な小説でもある。なんだけど、スニーカー・富士見から登場して目だって人気を博した作品のなかには、

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テーブルトーキング・ロールプレイングゲームの小説化であるロードス島戦記（スニーカー）や、RPGのパロディ小説であるフォーチュンクエスト（スニーカー）・極道くん漫遊記（スニーカー）・スレイヤーズ（富士見F）なんかがあった。

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新しいブーム・新しいレーベル・新しい作家・新しい題材・新しい表現がまとまって出現していた。なお新しい＝評価できない＝くだらない ということでもあった。それがやがてその後のライトノベルのコアとなっていくのだったりするのでした。

hatikaduki @hatikaduki

とくにスニーカーと比較してももっと明確にファンタジーブームに乗じたあたらしいレーベルである富士見ファンタジアの、最初の新人賞から出現して大ヒットをとばした神坂一とスレイヤーズは、

hatikaduki @hatikaduki

その後の富士見ファンタジア黄金時代において後続の作家に大きな影響を与えた事もふくめて、ライトノベルというジャンルの成立を象徴する作品・作家となっている。

hatikaduki @hatikaduki

こうした少年向けレーベルを中心とした狭いコアと、ノベルスや少女小説やもっと広い範囲まで含む広いフィールドとの、コアとフィールドの２重構造は現在のライトノベルでも維持されてるように見えるですね。

hatikaduki @hatikaduki

さらにライトノベルという単語が初登場したのもこのころ。ただし、９０年代前半の段階ではまだ普及せず、ただライトなファンタジーが流行ってるなーとだけ認知されていたような感じ。

hatikaduki @hatikaduki

あとジャンルの成立についてはブームに乗って単純に物量が増えた事がいちばん大きいだろなーと思います。

hatikaduki @hatikaduki

その後スニーカー文庫は、角川お家騒動の結果できたメディアワークスと電撃文庫にフォーチュンとゴクドーをとられて戦力が大幅ダウンします。まだガンダムのノベライズはあるけど。