- nal_dal_dere
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それでは笏の用途に関してですが、大きく2つと考えられています。1つは日常の便宜に用いる…儀式の次第を忘れないための笏紙(しゃくがみ、カンペの事)を貼る、人を招く、脱いでバラけた沓(くつ)を直す、等々。特に笏紙の用途は特徴的といえます。
2011-09-30 22:22:09もう1つは「道理を立つる…威儀を正す」用途です。笏は元々中国発祥ですが、伝来した我が国においてはこちらの用途を重要視したようです。笏は形状が「まっすぐ」であることから、しっかりピシっと持つことによって敬礼作法をより深めるといった意義が伺えます。
2011-09-30 22:30:04.@nal_dal_dere 自分側に貼ります。笏紙は備忘メモみたいな物でしたが、当時の儀式を知る為には重要な史料となります。宮内庁書陵部にも江戸時代に天皇が用いた笏紙が収蔵されていた…と思います。
2011-09-30 22:36:15@mitama_ なるほど。笏紙は同じ儀式を行う場合使い回したり、劣化したら写し取ったりしてたんでしょうね
2011-09-30 22:37:28.@nal_dal_dere 枕草子に、下級官人が笏に何回も紙を貼ったんで糊で汚くなってるのを「いやしげなるもの」としています。おそらく笏を多数用意できない官人は何度も張り替えたのでしょう。あと、あいつ性格悪いですね。
2011-09-30 22:49:19次に、絵師の方が気になるであろう「笏の材質」に関してです。古代中国においては「天子(皇帝、てんこではない)は珠玉、諸侯は象牙、大夫は鯨骨、士は竹」とされていました。 日本においては大宝令に「五位以上は象牙、それ以下は木」とあるのが制度としての初見のようです。
2011-09-30 22:44:27日本において笏が中国から伝来したのは推古天皇11年(603年)に唐の官服を模倣して服制を定めた際に伝来したようです。この際、恐らく皇帝が用いる珠玉の笏というのは冊封体制の事を考えると伝来しなかったと思われます。
2011-09-30 22:57:13我が国においては奈良時代に一度「天皇以下五位まで牙笏、以下木笏」と決まりましたが、そもそも国内で象牙は入手できないので、平安時代中期に出された延喜式では「白木の笏を通用とする」とされました。
2011-09-30 23:09:31更に時代が下って、16世紀の初期の段階では「天皇・上皇は牙笏を使われるが、臣下は礼服の時だけ下笏を用い、通常は木笏を使う」ということになっていたようです。
2011-09-30 23:14:52ここで出てきた礼服(らいふく)なる装束ですが、コレです。 http://t.co/Px4NfOzl エラく奈良時代っぽい装束ですが、孝明天皇の即位礼まで用いられたという話ですから、つい160年前までこんな服を着る機会があったということです。驚きです。伝来元の中国では絶えたはず。
2011-09-30 23:41:27ちなみに、大阪の藤井寺市に鎮座する道明寺天満宮には、菅原道真公が使ったと伝わる牙笏(げしゃく、象牙の笏。国宝指定)が収められています。7年前見に行きました。
2011-09-30 23:01:04笏の持ち方(持笏) 表側 笏尾(下端)からは指一本分ぐらい空けますが、大型・重量のある笏はもう少し上目を持ちます。 http://t.co/NLuD2xis
2011-09-30 23:55:13笏の持ち方(持笏) 裏側 ご覧のとおり、拇指と小指で挟んで持ちます。深く挟むと握りこんでいるように見え、浅すぎるとチョコンと摘んでいるように見えるため、加減が必要です。あと、俺は爪を切れ。 http://t.co/MtaBGCdQ
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