ドスケベうさぎメスケモとすけべする小説 番外編その2 マザーラビノイド
爆弾から体を張ってラビノイドを守った青年を見て、マザーは一ついたずらを思いついた。 「一つだけ、何でも願いを叶えてあげる」 マザーは時々この『遊び』をする。 高潔な魂を持った人間でも、欲望には叶わない。ラビノイドに同様の事をすると、大抵の者は酒池肉林の誘惑に抗えず、王宮にくる。
2022-09-26 23:39:50毎日違う女を抱いて遊んで暮らし、やがて心も身体も醜く肥え太り増長する。『マザーは俺の願いを何でも聞いてくれるんだ!』そう言って周りの者に無茶な要求をしたり、粗暴に振る舞うようになり嫌われていく。 最後にはマザー自身にも尊大な態度を取るようになる。
2022-09-26 23:40:24こうなるとマザーは『不敬罪』でこの者を処刑する。 最後に首を切られる瞬間、マザーに「話が違う」と暴言を吐いたり、「心を入れ替えます」と命乞いをする姿を見て、マザーは愉悦に浸るのだ。 人が腐っていく様を見るのは楽しい。そいつの首を落とす瞬間は最高だ。
2022-09-26 23:40:41さて、この者はどんな欲望を見せてくれる?地球人の底の浅さを見せてみろ。 「フェリンを、解放してください」 目の前の息も絶え絶えな地球人はそんなことを言い出した。 なぜ、ここでフェリンが出てくる? 一瞬面食らい、ハメられた可能性を疑った。
2022-09-26 23:40:57周囲を見る。スマートフォンのカメラでこちらを撮影するものが何人もいる。この中に政敵がいるかもしれない。下手な発言で言質を取られると不味い。 「奴隷にしてるんでしょう。解放してあげてください」 男はフェリンの回し者か? フェリンのレジスタンスと繋がりがあるのか。
2022-09-26 23:41:22何故地球人が。しかし、今まで戦ってきた政敵に見られる悪意や気配が感じられない。 「貴方が言う"解放"の定義を聞きましょうか」 話を引き伸ばして様子を見ようとする。 「……できたら、地球の日本に、連れてきてください」 「地球に? 貴方本気?」
2022-09-26 23:41:40不味い。侵略しようとしてる星に、侵略された経験のある者たちを連れてきたら、抵抗される可能性がある。今ですら、一匹の逃げ出したフェリンのせいで大騒ぎなのだ。微々たる差とはいえ、侵略の遅延が発生するのは良くない。この男の狙いはそれか?
2022-09-26 23:41:55「ただでさえラビノイドを抱えていっぱいいっぱいの星に、これ以上異星人を連れ込んでどうする気?」 「……友達がいるんだ。フェリンの」 この星のフェリンなんて一匹しかいない。逃げ出したフェリンの関係者か。何たる運命の巡り合わせか。 「家族に、会わせてあげたい」 ーーあ、こいつバカだ。
2022-09-26 23:42:11男の目には曇り一つなかった。本気でフェリンを助けたいと思ってる。マザーは政敵の可能性を排除した。こいつは自分の幸福を投げ捨てて見ず知らずのフェリンに憐れみを抱き、それどころか将来どんな苦労やトラブルを呼び込むかもわからぬ宇宙人を地球に呼び込もうとしてる、考えの至らない大バカだ。
2022-09-26 23:43:16「できるんでしょう、マザーなら」 「……できるわよ、後悔しないわね?」 「はい」 マザーは頭が痛くなる。侵略の遅延もそうだが、日本の首脳達に無理難題を突きつけることになる。性癖と弱みを知り尽くした政治家たちを納得させるのは容易いが、労力はかかる。
2022-09-26 23:43:38奴隷がいなくなったら惑星第九ラビリアの労働力も減ってしまう。性奴隷を失くしたラビノイドオスの旺盛な性欲のはけ口も新たに用意しなければなるまい。問題が山積みだ。 もちろん約束を反故にしても構わないし、裏で男を抹殺してもいい。
2022-09-26 23:43:59が、男にとっては運がいいことに……マザーはこの手のバカが大好きだった。人が腐っていくのを見るのと同じくらいには好きだった。久々に清々しい気持ちになった。
2022-09-26 23:44:27「いいでしょう。結果、地球がどうなろうと構わないわね? フェリンを解放するところまでは面倒を見るけど、地球でフェリンが生きていけるかは責任負わないわよ?」 「できればそれも配慮してほしいけど……」 「願い事は一つだけよ。解放する、まででおしまい」 「……わかった」
2022-09-26 23:44:53男は救急車に乗せられて運ばれた。 マザーは側近の黒服にコミケで買ってきた荷物を預けた。 「また、たくさん買いましたね!」 「腕が……千切れる……肩にリュックが食い込む……」 「さ、帰るわよ」 マザーは専用の小型ジェット宇宙船で母星への帰路へついた。
2022-09-26 23:45:25「俺、お前が好きなんだ」 「そんな、俺達男同士で……」 「関係ない。お前を愛してる」 マザーお付きのグッドルッキングガイズが裸で抱き合う。 「違う……何かが違う……もういいわお前たち」 「はい、かしこまりました」
2022-09-26 23:46:01「ホモが足りない……押し殺した恋慕を溢れさせて懺悔するように好きだと告白するホモが足りない……」 マザーはボーイズラブにハマっていた。 地球人の同人誌を見て、見目麗しい男が悶えているさまを見てうっかり萌えてしまったのだ。 だが、実際にラビノイドを絡ませてみてもどうもしっくり来ない。
2022-09-26 23:46:26この度お忍びでコミケに来ていたのも、BL本を摂取して欲望を満たすためだ。 ちなみにマザーの趣味で、惑星ラビリアにおける同性パートナーシップ制度が施工され、同性愛者に特別な配慮が敷かれるようになった。支持率は上がった。
2022-09-26 23:46:51「やっぱりこの作者のBLが最高ね……この本の作者の口座に日本円で100万円入金して続きを書かせなさい。渋るようなら金額を追加してもいいわ」 「マザー、あまり無駄遣いは」 「無駄じゃない! 新たな作品を生み出すことはこの世の利益よ!」 「……全てはマザーのために……」
2022-09-26 23:47:06財政担当大臣は頭を抱えることになるだろう。マザーの知ったことではない。 「マザー……あの、会議のお時間が……」 「あら、もうそんな時間? わかったわ」 ラビノイドメイドに声をかけられ、マザーは立ち上がる。
2022-09-26 23:47:32部屋の外へ出ようと歩き出して立ち止まり、徐に振り返って一人のラビノイドメイドの前にやってきた。 「ひっ、な、何か私に御用でしょうか」 「しっ、静かに」 耳を澄ませてみると、ブーンと何か機械の振動音が聞こえてくる。 マザーはバサッとメイドのスカートを捲った。 「ひゃん!」
2022-09-26 23:48:00その中身、ピンクの可愛らしいパンツの股間には地球産のピンクローターが仕込まれていた。ガーターベルトに本体を固定している。 股間は、快楽でジットリ濡れていた。 メイドの耳が羞恥で真っ赤になった後、すぐ真っ青になる。 「あ、あ……マザー、お許しください……このようなはしたない……」
2022-09-26 23:48:18「……許す。誰にやられた?」 「あの……そのう……」 「誰に、やられた?」 「……バージェス将軍です」 あいつめ! マザーは内心毒づいた。メイドに手を出すのはいつものことだが、このようないたずらを! 業務に差し支えたらどうする! 「……気持ち良いのか?」
2022-09-26 23:48:39「……はい、その、お仕事中なのにこんな恥ずかしいことしてると考えると、いけないと分かっていても感じてしまいます。将軍に可愛がってもらう時など、いい具合に仕上がっているな、と将軍が褒めてくださって」 「ふんっ」 「あんっ♡」 乱暴にピンクローターを引き抜いた。
2022-09-26 23:49:10