日本人はシベリア抑留のときどうふるまっていたのか。

king-biscuit @kingbiscuitSIU

｢シベリアからアカで帰ってきてね、就職がどこにも誰にも世話してもらえんちゅうことがわかって、子供相手に10年も紙芝居をしよった。そのあと養鶏したり、炭坑に行ったり。」

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｢シベリアであんな経験をしたから、闘わざるを得ない環境にあったからね、そうせんと生きてけんから、随分と気性が激しうなって、人から批判受けながら反省する意志がのうなって、人の言うこときかん人間になってしもた。あれがなかったらもう少しおとなしい人間になってたのにって思いますよ。」

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｢シベリア抑留を語る時、収容所内で繰り広げられた民主運動は避けて通れない。飢餓、極寒、重労働が肉体の三重苦だったとすれば、民主運動は精神的拷問だった。規模の差はあれ約2,000と言われる日本人捕虜収容所のほとんどで行われた。」 twitter.com/kingbiscuitSIU…

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｢民主運動は字義通りにとらえれば収容所内の民主化運動であり、そういう一面もあったが、実際にはそれをはるかに通り越して、捕虜による捕虜の告発、人民裁判、粛清へとエスカレートした。」

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｢民主運動はソ連当局の要請、煽動によって始まり、当局の支持が運動を可能にしたことは事実である。だが、一方で運動の初期には、旧軍組織の強圧に苦しみ、収容所内の民主化を願う捕虜が大勢いたことも見逃すことはできない。」

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｢ソ連当局には三つの目的があった。日本人捕虜の赤化、ソ連側にとって好ましくない人物つまり憲兵、警察、情報機関関係者などいわゆる「前歴者｣をあぶり出し告発すること、そして労働ノルマの向上である。」

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｢この目的のため三つの段階を踏んで進められた。第一期は日本人捕虜の中の自由主義者、インテリなどを利用して下級兵士を啓蒙する時期で、1947年夏頃まで。第二期は下級兵士が旧軍組織を解体し、将校の支配体制を覆した時期で、収容所内の民主委員会が作られた。1948年春頃までがこれにあたる。」

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｢第三期は下級兵士による独裁が成立した時期。1948年３月「反ファシスト委員会」が結成され、アクチーブと呼ばれる新鋭活動家が多数生まれた。」 ……戦後本邦における「民主化」「民主運動」という語彙の文脈による内実の違いなども。要検討。

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｢この三段階をスローガン的に言えば、反軍、反帝国主義闘争から、階級闘争、そして労働者独裁、スターリン体制支持へ進んだということになる。この民主運動が各収容所ではっきりその姿を現わし高まりを見せ始めるのは第二期、つまり抑留３年目の1947年からだった。」 twitter.com/kingbiscuitSIU…

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｢収容所内の捕虜は次第にふたつのグループに色分けされた。民主主義者と反動である。ソビエト社会主義とスターリン体制を支持する者は民主主義者であり、それに反対する者、積極的支持を表明しない者はすべて反動だった。」 pic.twitter.com/sANOY0I8Vp

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｢民主主義者による反動への糾弾集会が吊し上げだった。直接的暴力こそ少なかったものの、罵詈讒謗、誹謗中傷という言葉による集団暴力だった。一種の集団ヒステリーによる人民裁判であり、そのすさまじさは槍玉に挙げられた｢反動｣の人格を根こそぎ奪いかねない残忍さだった。」 pic.twitter.com/QCSLCrWGnv

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｢民主運動が尖鋭さを増した原因は、アクチーブとして収容所で役職がつくと労働を免除されたことである。それは当局に覚えめでたい活動家であることのお墨付きだった。当局は、社会主義思想、スターリン思想をより深く学習した者から日本へ帰国させると言明した。」 pic.twitter.com/8UaskiioOH

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｢そのためシベリアでは「ダモイ民主主義者｣つまり帰国したい一心でにわかに民主主義者になりすます者が多数現われた。アクチーブが反動を弾劾する際、決まり文句は「反動は日本に帰すな」であり「反動は白樺のこやしに」だったから、反動扱いはシベリア終身刑や死罪をも意味しかねなかった。」 pic.twitter.com/Xsd0rKfKDG

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