アトピー肌ケアの基本

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国立成育医療センターなど、プロフェッショナルな施設ではもう使っていないのだが、今だに清拭に「ガーゼ」を使っている産院とかあって困る。ガーゼはヤスリ状繊維で健康な角質をバリバリ削り落とし、大事なバリア機能を損傷する。アトピー発症の原因の一つ。やめて欲しい。

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国立成育医療センター皮膚科の佐々木先生のオススメはタオル。濡らして絞ってそっと拭くこと。赤ちゃんで頬や顎に乳児湿疹の軽いのが出来ている子は、これだけでかなりの確率で治る。

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次にやめて欲しいのが、「自然な」ものを塗ること。馬の油、桃の葉エキス、小麦粉エキス、ベビー何とかオイル。

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製薬会社が製造するプロ用の塗布剤と、こうした怪しげな製品の一番の違いは何か？プロ用の塗布剤は「生物由来のタンパク質」を徹底的に除去してある。

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免疫系は、通常はウイルスや細菌といった侵入した異物排除に役立つありがたいもの。しかし、遺伝的エラーでこれが誤作動を起こすと、ハウスダストやダニやミルクや卵といった、反応してほしくないものに対しても戦闘を開始してしまう。

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卵や牛乳は「十分成熟した」消化管から取り込まれた場合、よほど重症のアレルギー体質でない限り、アレルギーのもと「アレルゲン」にはならない。

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ところが、同じ程度のアレルギーの人でも、バリア機能の破綻した皮膚に付着させて感作させると、簡単にアレルギー反応を示すことが判っている。赤ちゃんの口の周りはミルクや食事の後、すぐに濡れタオルで拭きとって欲しい。

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これだけのことで、アトピーの発症はかなり防げたり、軽減できたりする。母子手帳で示されているような十分な月齢で離乳食を開始してアレルギーになる人は少ない。（あまり正確な書き方ではないが）消化管近傍のリンパ節経由でタンパク質を記憶すると、食品として記憶される。

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ああ、それなのに、わざわざガーゼで擦って生物のタンパク質の感作を勧める商売の多いこと、、、有害です。

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濡れタオルで清拭してワセリンでヨダレや食物を弾くだけで、口周囲の乳児湿疹はかなりの確率で治る。ワセリンを塗る回数に制限はない。一日20回塗って治してしまったお母さんも多数居られる。

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余分な感作さえ防げば、アトピーはなりにくいし、なっても症状はミニマムで済む。3歳ぐらいから皮膚は分厚くなり、皮脂分泌過剰になる中学生ぐらいで、むしろ脂性に悩む子のほうが多くなる（笑）オッサンになると面の皮が分厚くて周りが悩む（爆）

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でも、小学校中学年ぐらいまでは、冬の乾燥期には足に白い粉を吹く子がいる。たいてい掻痒症もち。掻けば掻くほど悪くなる。掻くことでかゆみを感じる無髄神経が皮膚表面に伸びてくるため。こういう子にも、ワセリンの薄い塗布は効果がある。

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これだけやっても、ガリガリと盛り上がってきたり、赤くびらんする場合は、素人の対応できる領域を超えているので、受診してください。病院の先生はクタクタなので、準夜とかじゃなくって、昼の外来でお願いします（笑）

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最後に正常な皮膚の基準。おむつの中を触ってみてください。現代最高の高分子フィルターで保護されているので、湿度・脂分ともきれいに保たれていることが多い。これがその子の本来の皮膚。適切な家庭スキンケアでその状態を保てる子は多い。