森にいるもの

得体の知れないものが、自我を持って、どんどん大きくなって、どこかにいつまでもいるっていうのは……怖いなあと。
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燦月夜宵 @iolite_N

ぼくはもりでうまれました。そこがもりだとわかったのはみんながもりだといっていたからです。ぼくはもりでみんなとなかよくなりました。みんなみんななかよしでした。ぼくはおなかがすいていました。すこしだけたべました。みどりはちょっとにがくて、ぼくはみどりになりました。

2011-08-25 23:07:23
燦月夜宵 @iolite_N

ぼくはずっとしょくぶつをたべました。けれど、これはぼくのほしいものじゃないときづきました。そこでぼくは、みんなのうちのだれかをたべました。もさっ、くちゅう、ぽきぽき。ことりでした。ごくん。それからぼくはこえがでるようになりました。とてもすてきなこえでした。

2011-08-25 23:10:54
燦月夜宵 @iolite_N

でも、ぼくはちがうとおもいました。こえをつかうと、いろんなとりがやってきました。もちょり、ごっくん。いろんなこえがでるようになりました。でも、たりません。こんどはきつねがやってきました。ぱかぁ、もぐん、ごきごき。ぼくはたべます。ごくん。そこにみんながいるから。

2011-08-25 23:15:34
燦月夜宵 @iolite_N

ぼくはたべつづけました。たべていると、いろんなものがたべれるぐらいおおきくなりました。きづいたら、みんないませんでした。もりはしーんとしていました。でも、まだおなかいっぱいになりません。あるひ、さるとそっくりなものがやってきました。みたことないくろいぼうをもっていました。

2011-08-25 23:19:28
燦月夜宵 @iolite_N

ぼくはそれをたべてみました。おいしかった。とっても美味しかった。ぼくはやっと自分がほしい物がわかったのです。次々に僕は食べました。お腹以外の何かが僕を満たします。素敵、素晴らしい。僕の周りにはまた誰も居ませんでした。僕は初めて笑いました。

2011-08-25 23:23:07
燦月夜宵 @iolite_N

やっと満たされたました。嗚呼、僕はこうするために生まれたのだと確信しました。後の事は全て貴方の手の本に書かれていること通りです。書き留められましたか?それでは、それを預かりましょう。大丈夫、きちんと会社にはお届けしますよ。先にインタビュー料を頂きます。勿論それは……ぱかぁ。

2011-08-25 23:26:31