石井ぜんじ氏のゲーメスト関連つぶやきまとめ

伝説のアーケードゲーム専門誌「ゲーメスト」の編集長を務めた石井ぜんじ氏による、80~90年代のアーケードゲーム事情にまつわるツイートをまとめました。
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石井ぜんじ @Zenji1

元GAMEST編集長、ゲームライター。ゲーム制作にも関わる。ゲーセンの歴史を綴る『ゲームセンタークロニクル』『石井ぜんじを右に!』発売中。共著に『ライトノベルの新潮流』。『セガ・アーケードヒストリー』『シュタインズ・ゲート公式資料集』などで執筆。ゲーム関連ほか、エンタメ小説、アニメ、VTuberなどに興味あり

石井ぜんじ @Zenji1

自分の名前を出していただいています。ちなみにカプコンの基板は持っておらず、特に80年代はほぼゲーセンでプレイして攻略記事を書いていました。 youtube.com/watch?v=9HRkGl…

2022-11-14 19:18:42
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石井ぜんじ @Zenji1

細かいところを訂正すると、自分はライター、編集長、社員という同業他社にはない特殊な立ち位置。猿渡氏は新声社の編集(他の雑誌等も含む)のトップという立場です。ゲーメストは月2回刊にはなりましたが、それを分担していたわけではありません。このあたりなかなか理解は難しいかと

2022-11-14 19:43:29
石井ぜんじ @Zenji1

80~90年代のゲーセンのハイスコアラーにとって、基板を持っているというのは必須ではなかったという印象がある。どちらにしろゲーセンに行く時間、寝る時間、飯を食う時間、攻略を考える時間が必要。自分としてはむしろゲームをやらない時間にゲームのことだけ考え続けるほうが大事だった感

2022-11-14 19:49:49
石井ぜんじ @Zenji1

明日からの数日間、ゲーメスト関連のつぶやきをしていく予定なのでよろしくです。

2022-11-14 19:54:23
石井ぜんじ @Zenji1

昨日のツイート&動画からいきなりですが、岡本氏との対談動画がアップされています。本日から3日連続です。実は相当前に収録は終わってました。自分も動画を観てから思い出したことが何かあればツイートしていきます。 youtube.com/watch?v=rA5r_G…

2022-11-15 19:06:57
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石井ぜんじ @Zenji1

自分が最初にゲーメストで原稿を書いた時、新声社の社員は確か3人。そのうち社長と専務が2人でした。雑誌を作るノウハウはなく、もちろん編集にゲームの知識がない状態でのスタート。見切り発車もいいところですが、以後ずっと見切り発車だったという感も。あとは自分含めた担当者がなんとかする。

2022-11-15 19:26:11
石井ぜんじ @Zenji1

今日はアップされた動画が80年代メインなので、主に80年代とか昔のゲーメストの話をしようかなと。

2022-11-15 19:27:10
石井ぜんじ @Zenji1

ゲーメストの目指したのは同人誌というより、当時のゲーセンに行っているプレイヤーが、本当に欲しい情報、コンテンツを提供するということ。それが役立つ攻略情報であり、読者コーナーだったりした。当時はパソコン誌などでアーケードゲームが取り上げられていたが、上っ面の記事が多かったので。

2022-11-15 19:30:32
石井ぜんじ @Zenji1

ゲーメストは攻略というものに特化した雑誌でもあった。個人的には文字で攻略を語るというのが大事なポイントで、「なるほどそうだったのか」という感じで本質を伝えることができる。これはデータとか動画とかではなかなか得られないもの。ゲーセンで「本当に先に進みたい」と思う人に刺さる内容。

2022-11-15 19:39:48
石井ぜんじ @Zenji1

マジックソードのゴールド稼ぎは、本来ゲームでは目的とされないもの。プレイヤー側がルールを決めてこう遊ぼう、と提唱し、それがハイスコアのルールにもなった。ゲーマーがルールを創造している。これはただのマニアックな遊びというだけではなく、長く遊んでもらいたいという意味を込めての攻略記事

2022-11-15 19:42:30
石井ぜんじ @Zenji1

確実に読者を掴むには、コアでマニアックなゲーマーに訴えかけるのが手っ取り早い。さらに普通の読者をマニア化すれば、熱心な読者が増えてさらに安泰。プレイヤーのマニア化計画は、80年代からずっと意識してました。このことはゲーム作りにも近いことが言えそう。

2022-11-15 19:45:04
石井ぜんじ @Zenji1

80年代の記事作りは対戦格闘の時代と違って、単独で一つのゲームを持つのが基本。対戦格闘になるとキャラを分担するので、チームで編集会議をまめに行って作っていました。マニアックなライターはだいたいクセが強いのですが、それを話し合える形にしたのが90年代以降のゲーメストの体制。そこが違い

2022-11-15 19:47:30
石井ぜんじ @Zenji1

80年代のゲーメストは、マニアが編集部にたむろしてハイスコアに関する情報を交換したり、ゲーム性について語ったり、記事作りについてやりとりしたりしていた。その中で自然に高め合って記事ができていった。その原点を踏まえ、システム化したのが90年代。なので本質的にはゲーメストは変わっていない

2022-11-15 19:52:51
石井ぜんじ @Zenji1

マニアのライターが最高のモチベで記事を書くからあの内容になる。しかし一部の編集は、常識的な編集体制でそれができると思っていたフシがある。でも編集がライターを使う、という発想ではあの誌面づくりはできない。一時的にはできてもライターのモチベは続かない。それがわからない人がいたのは残念

2022-11-15 19:57:21
石井ぜんじ @Zenji1

80年代のアーケードゲームの攻略で、今思えば一番の難関は戻ってやり直しができないことだった。面セレクトができるかできないかが非常に大きい。今の移植などはたいていセーブポイントから始められるので、攻略が非常にはかどる。時代が変わったと感じて、ハイスコアのモチベが落ちたことは否めない

2022-11-15 20:09:32
石井ぜんじ @Zenji1

80年代のゲーセンのゲーマーは、あらゆるオタクコンテンツ(当時はそういう呼ばれ方はしなかったが)の中でもっとも社会から迫害を受けたものだと思う。迫害されれば結束するし意識は高まる。それを肯定してゲーマーの立場で発信したマスメディアがゲーメスト。支持された根幹はそこにあると思う。

2022-11-15 20:18:29
石井ぜんじ @Zenji1

80年代はメーカーにプレイ取材をさせてもらったことが多くあった。その最中に広報や開発の方と会って話をして、今後の展開を考えたり信頼を得ていた(特にカプコンとタイトー)。岡本さんとも当時話した記憶がある。その積み重ねが後の展開につながったのだが、社内でも完全には理解されていなかった感

2022-11-15 20:54:46
石井ぜんじ @Zenji1

このことひとつとっても、「ライターは文章だけ書いていればいい」というところから逸脱している。

2022-11-15 20:56:58
石井ぜんじ @Zenji1

岡本さんとの第2回の対談動画がアップされました。ひと通り確認してから、また何かつぶやく予定です。 youtube.com/watch?v=94lnXs…

2022-11-16 19:06:15
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石井ぜんじ @Zenji1

『ストII』の人気は当時本当に凄く、対CPUしかプレイされていない時期も大人気だった。多くのゲーセンで複数台入っており、10台以上入荷していたゲーセンもあった。アーケードゲームの歴史を振り返っても、インベーダーとストIIは別格の人気だったように思う。

2022-11-16 19:24:33
石井ぜんじ @Zenji1

ストIIの対CPU攻略が載ったゲーメストは売れに売れた。返品率が1割にも満たなかった記憶。なので取次からどんどん刷れみたいに言われて部数は爆発的に伸びた。でも売れた要因は80年代にブランドが築けていたからだと思う。当時ストIIは他の雑誌ではほとんど取り上げられていなかった気がする

2022-11-16 19:27:02
石井ぜんじ @Zenji1

編集部では、最初は波動拳で飛ばせて昇竜拳でリュウとケンが最強だと一瞬思われていた。その後ブランカでの飛び込みやダルシムのスライディングで対策される。そして夏休み前にはガイルが強いことがわかっていたような気がする。自分は駆け引きはクソ下手だったが、当時は知識だけで勝てていた

2022-11-16 19:31:29
石井ぜんじ @Zenji1

これは著書でも書いたのだけれど、編集部にはストIIの強いライターがいて、千葉の猛者が神田のゲーセンにやってきたときも普通にほぼ負けなしで勝っていた。自分は一晩対戦をやって1回も勝てなかったことがある。リュウケン対決が異常に強かったので、これが「対戦が強い人」なのだと思い知らされた

2022-11-16 19:34:40
石井ぜんじ @Zenji1

あとから調べてみると、1991年の5月18日にマルゲ屋のストII対戦大会をやっているのでこれが全国大会のきっかけかなと。このときに参加希望の人が長蛇の列で並んでいて仰天した。確かこの大会ではザンギエフがボディプレスで春麗を潰して優勝していたように思う(うろ覚え)。まだ情報がなかった時代。

2022-11-16 19:39:35