茂木健一郎(@kenichiromogi）さんの連続ツイート第2974回「十人十色のクセつよは現にある」

茂木健一郎 @kenichiromogi

連続ツイート２９７４回をお送りします。文章は即興で書いています。本日は感想です。

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昨日は、小樽の絵本児童文学研究センターのセミナー『明日の物語II』があって、私と養老孟司さん、斎藤惇夫さん、工藤左千夫さんのトークとシンポジウムがあった。シンポジウムはたっぷり９０分。私が司会をしたけど、あっという間に終わってしまった。

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笑ったのが、シンポジウムの講師がみんな「クセつよ」なことで、それぞれ独自の世界を展開したことだ。あらかじめ予定調和なのではなく、それぞれ好きなことを話して、しかし最後は響き合って、とてもおもしろいセミナーになったと思う。

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養老孟司先生は異彩を放っていた。人間関係や社会に関することならばともかく、自然に対しては努力しても無駄だと養老さん。気候変動についてはどうなのかと聞いたら、ムダでしょ、という。じゃあ、グレタさんはどうなのかと聞いたときの養老先生の答えがすごかった。

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グレタさんのことを、誰がうまく使っているんだろうね、と養老さん。あげくの果ては、グレタさんがやっているのは、かつての「雨乞い」と同じだと言った（笑）。すげーな養老先生。明日の道心は「養老孟司氏、グレタさんは雨乞いと同じ」という見出しになりますね、と言ったら笑っていらした。

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補足すれば、もちろん短期的には二酸化炭素などの温室効果ガスと気候変動との相関は科学的に確立しているけれども、そもそも地球の気候がどう変化するかは予想できないわけで、それがエドワードロレンツが示したことで、ひょっとしたら氷河期が来るかもしれないし、人間が努力して変わることじゃない。

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そんなクセつよな養老孟司先生の発言に、ぼくはすげーな、と思って、自然を前にしては人間の努力は無意味だという覚悟はそのとおりだと思った。養老先生はこのところ地震や富士山の噴火のことを心配されていらっしゃるけど、要するに人間社会の細かいことなど、自然の作用の前であっという間に変わる。

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養老孟司先生を始めとするクセつよなシンポジウムのあった夜、日本代表がクセつよな侍プレーで見事ドイツを破って、感動がリレーしていった。日本は個性がないなどと御託を言うやつがいるが、十人十色のクセつよは現にあるわけで、それを活かせば日出ずる国になるし、ワールドカップも優勝できるよ。

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以上、連続ツイート２９７４回「十人十色のクセつよは現にある」をテーマに７つのツイートをお届けしました。