【東方神霊廟】蘇我屠自古についての雑考・考察ログまとめ

神霊廟5中ボス、蘇我屠自古の設定、名前、スペカ、容姿などについて、元ネタを考察。思うところをひたすらつらつらと。 ※※元ログについては、togetter - 【東方神霊廟】雑考・考察ネタのログ http://togetter.com/li/188136 をご覧ください※※
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※元ネタ・設定、名前について

ふむ…>Wikipedia - 屠蘇 http://t.co/enI94Hsa

蘇我氏屠られちゃうん?>「屠蘇」とは、「蘇」という悪鬼を屠(ほふ)るという意味である (Wikipedia, 屠蘇)

法隆寺の精霊会に登場する蘇莫者(そまくしゃ)を蘇我入鹿の怨霊だとする説もあるのだよな…。私がその説を見たのは『鬼の王権・聖徳太子の謎―いま明かされる「鬼」の系譜と聖者伝説の秘密』という本から。

※名前について

屠自古の名前について。元ネタは周知の通り聖徳太子の妃の一人にして蘇我馬子の娘である「刀自古郎女」だと考えられるわけだけど、何故「刀」の字を「屠」に変えたのか?これが当座の課題だった。

実在といわれる史実上の人物の配慮したものか?しかしそれならば物部布都は布都姫そのままなわけで、おそらくこの仮説は通じないと思われる。

屠自古の「屠」について。この文字によく注目すると、「尸」と「者」に分解できる(点(、)が余るけど…)。これより、「屍の者」ということで死者を表すと解釈できないだろうか。

者が人を表すならば特に「死んだ人」ということで、神を祖とする物部氏に対して「人」である蘇我を強調できないだろうか、とも考えたけど…文字の意味的には確かに「者」は人を表すのだけど、読みである「もの」は「物」と同じ語源らしいので…

「者(もの)=物=鬼(モノ)」と繋がってしまう。しかし、この場合でも「死の鬼」…死んで鬼となった、つまりは怨霊に連想することができるので蘇我(特に入鹿)を象徴するに当たっては的外れというわけではない。

むしろモノ繋がりで物部氏の伏線になるし、ステージ5のテロップ「隠然たるモノの血」に対して屠自古・布都両名がモノの下で括れるのでこれはこれでアリな解釈だと思われる。

まとめると、屠自古の「屠」の文字は「尸」と「者」の合成で、「死んだ人間」で人間の末裔たる蘇我を表す、あるいは「死の鬼(モノ)」であり、怨霊となった蘇我(入鹿)を表すと同時「に隠然たるモノの血」の片方を構成する人物であり布都(物部氏)への伏線でもある、ということを表すのではないか?

※「トジ」の部分についての雑考 他の神様の名前から

あ、そういえば…刀自古郎女、刀自古郎女と言っていたらちょっと思い出したのですが…布都姫の女(娘)といわれる物部鎌足姫大刀自といい、「刀自」という表記が結構見えるのですよね。

神代七代の五番目の対神のうち女神である「大斗乃弁(おおとのべ)神」の「弁」は、「刀弁」(おそらく刀辺なども)や「度売」(おそらく刀売なども)と同じような意味なのではないか、とするような言及を『日本神祇由来事典』で発見。

そこでふと思い出したのですが、諏訪の資料を読んでいるときも結構この「刀自」という表記を見かけて、それに関する論考も何個か見たような気がするのです。

建御名方神が「南方刀美神」といわれることがあり、一方で八坂刀売神の表記については「刀売」の部分が「刀自」と書いてあることもある、ということもあってこの部分、この名前が何を表すか?ということを論考する話があったように思います。

確か、乙女のことだとか老女(姥)のことだとか言われたりしたと思います(説によって意見が違いますね)。

この辺りの論考を使って刀自古郎女、さらに5中ボスについても何かいえないかなー、と思ったのでここにメモしておきます。

しかし、姥の意見を採用したとすると山姥とかから山の神・鬼を通して雷属性に通じそうなので、その辺りを掘り下げてみるのも面白いかもしれませんね。

ということで>さて、先日呟いたことについて確認したので呟きますか。「刀自」について。対象は屠自古のつもりだったのですが、論文の内容が八坂刀売命なので、どう考えても神奈子様を対称にしています。本当に(ry

八坂刀売命は文献上では承和9(842)年が初出だという。一方、建御名方神について、「御名方富」や「南方刀美」といった「トミ」の音を含む名前は平安時代以降の文献で見られるようになったという。

これに対して、宮地直一氏は『諏訪史二巻』にて(私は『宮地直一論集2 諏訪神社の研究(下)』で確認)それぞれの神名に冠されている「トミ」「トメ」の名前について論考していらっしゃる。

建御名方神と八坂刀売神のお互いが対応の関係にあるとの考え方を示しているので、切り離して述べるのはどうかと思われるが、このうち「トメ」に関する論考を見たいと思う。

同署では先例として、『諏方上宮神名秘書巻』は「トメ」について石凝姥命の姥と同じく、乙女を意味する語だとする論考を提示した。