戦争序盤の航空撃滅戦について

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錆猫 @Nyar_Horten

ふと、序盤の航空撃滅戦について

2011-10-10 05:03:54
錆猫 @Nyar_Horten

航空兵力の特性として、運用には大規模な支援体制と其れとの連携に多くを依存しており、それ(の一部)の機能喪失は航空戦力全体に多大な影響を及ぼす、という面が挙げられます

2011-10-10 05:05:15
錆猫 @Nyar_Horten

そして航空戦力に限らず全般的に、目が見えないと敵を見つけられません、又見つけても敵の居場所を指し示す頭が無ければ、特に機動する敵の元に攻撃手段が辿り着く事が出来ません。よって、攻勢的な航空作戦は先ず相手の目と頭=警戒網と指揮系統の破壊を図る事になるでしょう(次いで防空網破壊)

2011-10-10 05:09:34
錆猫 @Nyar_Horten

実際、湾岸戦争では大規模な航空兵力を投入しつつも有限のリソースを有効活用すべく、序盤の優先目標に敵警戒網と指揮系統、並びに其れを構成する通信網を設定し、其破壊を重点的に行っています(次いで、敵の防御を剥す為のSAMを始めとした防空網の破壊)

2011-10-10 05:14:41
錆猫 @Nyar_Horten

又、米軍が発表した第一段階に於ける攻撃目標は①司令部系統切断、②中央防空システム破壊、③航空機破壊(以下略)となっているそうです(軍事研究91年5月別冊「徹底分析 湾岸戦争」85頁より)

2011-10-10 05:21:27
錆猫 @Nyar_Horten

よって序盤に於ける航空撃滅戦は、攻者から見た場合文字通りの撃滅戦というより、味方の航空作戦(敵戦力への打撃)を妨害する可能性の一時的排除、或は牽制が目的であると見るべきかと思われます

2011-10-10 05:25:42
錆猫 @Nyar_Horten

(無論、それら行動の結果として敵航空戦力の永続的な排除になる分には全然構わないでしょう。どちらにしても防者は出足を挫かれ、其れは以降の作戦に少なからぬ影響を及ぼし続ける事は想像に難くありません)

2011-10-10 05:28:54
錆猫 @Nyar_Horten

と考えると、例えば極東の島国の場合、警戒網や指揮系統、並びに前方策源地の抗堪性向上と代替手段の充実、戦力の迅速な後方策源地への一時退避といった対応が可能な状況を作り出せる環境構築が重要なのではないか、と思ってみたりしなくもなく、です

2011-10-10 05:36:58
錆猫 @Nyar_Horten

いあ、それQDRで指摘された事と同じじゃね、今次大綱で哨戒活動強化を謳ってるじゃろ、というツッコミは見えない方向でorz。以上、現代の航空撃滅戦の序盤(序盤というか第一段階というか)ってこんなもん的小話でした

2011-10-10 05:39:21
錆猫 @Nyar_Horten

ついで。稀に航空撃滅戦に備え機材を、例えば離着陸性能に優れる戦闘機、或はVTOL戦闘機にすべきという意見を目にしますが、以上を鑑みると機材単体を其れにしたところでさして意味は無い可能性が窺えるかと(局地防空には使えるかもしれませんが)

2011-10-10 06:03:33
錆猫 @Nyar_Horten

仮に其手の機材を特性を生かしつつ序盤以降に活用する気なら、最低でも代替滑走路(或は離着陸に使える空間)の臨時設営並びに移動可能な整備補給関連機材の整備、それらの実働演習を現在の空自の演習と同程度の頻度で行える環境構築もセットで考える必要があると思われます(考えたくねぇ)

2011-10-10 06:07:54
錆猫 @Nyar_Horten

中国機に対する空自機の緊急発進が今年度上半期で83回、昨年同時期に比べ約3倍、と。関与する機体が少ないとはいえ、消耗が増えるのは何とも>http://t.co/gjhwCPy9

2011-10-14 07:29:20