茂木健一郎(@kenichiromogi）さんの連続ツイート第2997回「人生というピッチの上を走っているのが私たちの姿」

茂木健一郎 @kenichiromogi

連続ツイート２９９７回をお送りします。文章は即興で書いています。本日は感想です。

茂木健一郎 @kenichiromogi

サッカーのワールドカップの決勝戦、アルゼンチンとフランスの試合は、展開が二転、三転して最高の試合、伝説の誕生だった。最後はメッシ選手が代表としての現役の最後にして優勝という劇的な筋書きが用意されていて、サッカーの神様も粋なことをされるなと思った。

茂木健一郎 @kenichiromogi

決勝戦は、最後はＰＫ戦で決着した。しばしば、ＰＫ戦はくじ引きのようなものだと言われる。最高レベルの技術を持った選手が蹴り、これまた最高のキーパーが守るわけで、たまたま止められたり、たまたま決まるといった要素があるというわけである。

茂木健一郎 @kenichiromogi

決勝戦を見ていて思ったのは、サッカーは、そもそも試合そのものも偶然的な要素、すべてが把握しきれない状況があるということだった。選手はピッチの上を懸命に走っているけれども、何が最適なのか、良い選択肢があってもそれを遂行できるかがわからない。

茂木健一郎 @kenichiromogi

サッカーとは、何が起こっているのか完全には把握できない状況の中で、勝敗を決する事態が進行していく、そのようなゲームなのだと思う。その意味で、人生と同じだ。人生も、ピッチの上で何が起こっているのかすべて掴み取ることができないゲームだから。

茂木健一郎 @kenichiromogi

サッカーも人生も、たくさんのプレイヤーがいてそれぞれ思いもかけない動きをし、こう思ってもああなる、ああ意図してもこうなるということがあり、そもそも正解がなにかわからない不良設定問題の側面がある。

茂木健一郎 @kenichiromogi

何が正解なのかわからないし、わかったとしてもそれを遂行できるかどうか不確定な状況で、人生というピッチの上を走っているのが私たちの姿である。だからこそ、サッカーの試合を見た時にそこに自分の日々を投影してインスパイアされ、感動するのであろう。

茂木健一郎 @kenichiromogi

以上、連続ツイート２９９７回「人生というピッチの上を走っているのが私たちの姿」をテーマに６つのツイートをお届けしました。