お酒呑みながらの鉄砲話

Wolfgang･Gottenberg【残余一万八千八百文字】 @C11katao

日本陸軍が初めて本格的に採用した拳銃はS&W No.3のロシアン2ndで、ついで3rdである スミスウェッソン拳銃とこれらを呼んだ 海軍はNewモデルNo.3を導入したようで、これを一番形と呼んでいる おそらく陸軍にもNewモデルNo.3は入っている 明治二十年代後半に用心金に曲鉄がないものが教範に登場する pic.twitter.com/bisXGgVRin

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スミスウェッソン拳銃は優れた拳銃であり、西部を制した銃と言える しかし日本陸軍では評判は必ずしも良くない 大きい、重たい、当たらないの三重苦だ 当時の日本陸軍で拳銃を主に用いるのは騎兵であるが、騎兵は出動となればそこからほとんど常にけを携帯する都合上小さく軽い拳銃を求めた

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当時の標準から見れば大きくない銃であるが、重たいものは重たい 更に大きいのはグリップで、アメリカ人やロシア人にはいいサイズであろうが当時の日本人には過大で保持が適切ならざるところがあった さらにシングルアクションのみであったから、連発のときによけいに保持が適切でなくなる 当たらぬ

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当時の日本騎兵は拳銃を使うシチュエーションは他国ほど多くなく、30m以内の護身か抜刀襲撃直前に方陣にめがけて連発して隊列を乱して切り込む使い方しか想定していない その用途であれば連発の能力が重要で、単発力はそんなにそんなに大きな重点ではない それらに基づいて新型拳銃が求められた

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この用途のために開発されたのが二十六年式拳銃である スミスウェッソンー原型としている 当時の軍用拳銃としては比較的小ぶりで、威力は必要最小限にはある 騎兵が単独行動をすることはそんなにない 二人以上で敵と相対するのだから単発威力はそんな問題でない 連発もしやすくなり、再装填も容易だ pic.twitter.com/deTwOBSeG2

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非常に興味深いのは排筒桿の退却量で、弾薬長さ全部は退却せず、撃ち柄の長さ程度しか下がらない これにより、操作をよっぽど早くやったりしないならば、発射していない弾薬は再び薬室に戻る しばしばシリンダストップがないと言われるが、もし何発か撃っていてホルスターに戻せるほど余裕があるなら

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その前に再装填すべきだろう そうしてしまえばすべての薬室は発射できる弾薬が装填されており、常に脅威に対抗できる それがやりやすい造りになっている 意図してそうしたのか単なるノリと勢いなのか、当時そういう退却量が流行っていたのかは私は分からないが、そういう造りになっている

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その後継が十四年式拳銃である 単発威力は必要最小で反動が小さく、速射に最適で、しかも弾倉には8発を収容する 十四年式拳銃は全く二十六年式の文脈上に存在しているのだ 昭和二十年まで、日本陸軍の官給拳銃の主流であり続けた 日本陸軍を象徴する拳銃であり、その魅力は言葉に言い尽くせない

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九四式拳銃は全く文脈が違う 九四式拳銃は将校用小型拳銃の文脈で（他の用途はここでは考慮しない）、将校が好き勝手に揃えていた軍装用拳銃の置き換えが役割である だからその程度の大きさ重さでその程度の能力なのである これで軍隊に流通する拳銃弾薬は十四年式拳銃弾薬に統一できるはずだった

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昭和十八年頃から将校の軍装用拳銃は部隊から貸与される方式にかわり、これにより将来的にはそうなるはずだった 二式拳銃は九四式の眷属で、同じ目的の拳銃だ 反動は九四式より強く感じるようになったはずだが、将校の拳銃なんかそんなに撃つまいから問題にならなかったかもしれない

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二式拳銃の生産量は決して多くない 二式は九四式の代用品という趣だが、どういうつもりだったのかはいまいちわからない 戦後に日本陸軍が存続していれば、わかったかもしれないが、そうはならなかったのでわかるはずもない

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戦後は自衛隊さんになったが、こちらはあまり良くわからない あまり興味がない わかるのは、アメリカと同じ弾薬が使えることが重視されたことくらいだ

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お酒が入ってヘロヘロ頭でツイートしているから粗が目立つのは許して けどなんて補助兵器、あまり面白いお話にはならんのだ