『離婚のハードルが高いキリスト教の教えを掻い潜るため、男性が公開の場で自分の妻を売る』行為がイギリスではあったらしい

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エリザ @elizabeth_munh

いんたーねっとRAFちゃんねる

エリザ @elizabeth_munh

男性が公開の場で女性を売り、値がつけられる。しかも、売っているのは自分の妻。 現代的な視点からすると身の毛もよだつような光景だけど、17世紀から19世紀のイギリスでは比較的よく見られた光景で、かつ、売られる方の妻も悲しむどころか堂々としたものだった。 これが、妻売り。 pic.twitter.com/MsQ8QTzlvt

2022-12-06 20:06:50
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エリザ @elizabeth_munh

17世紀、イギリスで普通の人達が離婚をするのは大変困難だった。離婚法は厳しく、手間と費用が掛かり、庶民にとって離婚はとてもハードルが高い行為となる。 しかし元は他人の男と女。上手くいかない時だってそれはある。こうして、代替の離婚手段として妻売りが始まる。

2022-12-06 20:09:04
エリザ @elizabeth_munh

妻売りはまるで奴隷や牛の売買を思わせる公開の場でのオークション形式となる。法的な離婚ではないので、売買する当人達、売られる妻、そして周囲に『彼女は売られた』と言う合意が形成されねばならなかった。 ために、オークションの形式だけど、実際には事前に話がついてて、買う人は決まってた。

2022-12-06 20:11:41
エリザ @elizabeth_munh

『離婚』の事由は現代と同じく妻側にある事もあり、夫側にある事もあった。たとえばベッドで妻が見知らぬ男と寝てた事に気づいた夫が激怒し、妻の買取りを命じ、それを男が受け入れた、と言うこともある。 姦通の罪で追い上げられるより、そちらの方が安上がりだった。

2022-12-06 20:14:02
エリザ @elizabeth_munh

逆に夫側に責任がある場合、妻は法的には不利な立場だった。妻のふしだらを咎める法はあるけど、夫のそれを咎める法はない。これで離婚したいと思うなら売り飛ばされるしかなかった 故に、売買の段になって怖気付く夫を妻が怒鳴りつけることも。 「さっさと売りなさい! アンタとはもうゴメンよ!」

2022-12-06 20:16:44
エリザ @elizabeth_munh

無論この離婚は法的な意味での離婚ではなく、法的には新しい夫に買われた妻は依然として前の夫の妻だった。しかし社会的合意としては紛れもなく離婚として捉えられてたのね。 ナポレオン戦争中、イギリス軍は数多の戦死者を出すけど、戦死の誤報も飛び交った。当時の女性は一人では生きられない。

2022-12-06 20:18:56
エリザ @elizabeth_munh

夫が戦死したらたちまち再婚しないとならないけど、どっこい生きてたと言うケースも頻発する。 この際、関係を整理するために大量の妻売りが発生したと言う。 見た目にはとんでもない光景だけど、実のところ合理的に機能したのね。不備のある法に対する民衆のバランス感覚の発揮と言えるかも。

2022-12-06 20:20:55
WestPrairie @westprairie1

@elizabeth_munh 南米だと93年のこの曲が今でも普通に聞かれるくらいだけど 「君の彼女(妻って意味もある)買うよ 話聞く感じ良さそうだし、今までのは運が悪かったから金に糸目はつけないぜ」って内容 音楽でも女性に対してどんな文化なのか歴史が見えてきますね m.youtube.com/watch?v=gebCeN…

2022-12-07 05:46:14
リンク YouTube Ramon Orlando - Te compro tu novia Sabrosoo... 39984
秩父鰻(天然) @titibu_ssrti

@elizabeth_munh 当時メルカリがあったらヘンリー様専用とかエドワード様専用にして売ってたんだろうなぁF外

2022-12-08 00:37:54
エリザ @elizabeth_munh

妻売りはなんと20世紀まで続けられたと言うけど、1857年、離婚がそれまでより簡単になるとほぼ終息する。19世紀の初めごろには流石にその光景は悪趣味なものとも捉えられていた。 一見酷い光景に見えても、それは過度に道徳的で現実に即さない法に対する逃げ道だったのね。

2022-12-06 20:23:31
🍋トリカエコ🍋 @photonka

@elizabeth_munh 首輪みたいなの付けられてたらしい。 pic.twitter.com/D6OyANN3Re

2022-12-07 16:31:55
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玉川玉子 @TamakoTamagawa

@elizabeth_munh これは、誰かに買われてその人の愛人になると言うことですか? わざわざお金を払ってまで、人の妻を買わなくてもこの時代の男女比なら普通に独身女性も見つかりそうな気がしますが。

2022-12-07 01:00:37
✠ KAWASAKI SHOEI ✠ @shoei_kawasaki

@TamakoTamagawa @elizabeth_munh 買われる保証がないし売れなきゃ困る、目的はお金を得ることではなく事実離婚の形を取ること。 つまりオークションで売った体裁をとれれば本当に売買する必要はない、友人知人や代理人に頼んで買ってもらい、後でお礼とともに返金するなどの手段もあったんじゃないでしょうか。

2022-12-07 11:33:22
玉川玉子 @TamakoTamagawa

@shoei_kawasaki @elizabeth_munh なるほど。離婚/再婚を周囲に発表するためわざと人目のある市場で…なんですね。

2022-12-07 20:33:16
エリザ @elizabeth_munh

@TamakoTamagawa @shoei_kawasaki わたしもそう言う認識で書いたかな。法的根拠のない離婚をやるんだから、当人同士の合意、周囲の納得、金銭によるやり取りという力技で押し切ってる、って感じ。 正直炎上するかなあと思ったけど、みんな、「あー……」みたいな反応なんで、わたし達ですら納得いくラインなんじゃないかと思う。

2022-12-07 20:50:46
さぼいっく @Saboikku

@elizabeth_munh 世の中は綺麗事だけでは動かないということですな。

2022-12-06 20:28:35
腐女サーの王子♔ @ano_ossan

@elizabeth_munh えぇ… って思ったけど妻側は次の旦那を探せるって利点が…?いやでもな…

2022-12-06 20:13:21
カサンドラ @OyRo697

@elizabeth_munh @humourmuraki キリスト教は離婚を避ける為にこんな事迄考えるのかー。 日本はキリスト教戒律と、先進国モラルを間違えて導入したよね。 今の事実婚も離婚が認められないが理由だろうし。 神との契約は破れない。 日本人の互いに愛を誓うと、神に誓うは全く違う。

2022-12-07 14:26:06
あずにゃ @azukiriIRON

@elizabeth_munh 今で言えば離婚届を突きつけるような感覚で売れと言ったのかなぁ "そうするしかない"状況というのはそれがほかの価値観から見て酷いことであっても受け入れてしまうし常識、普通だと感じてしまう例よね

2022-12-07 08:31:25
石炭人.mp40298 @sekitanzin

@elizabeth_munh 妻売りとかこんな尖った同人誌みたいなシチュがあるとは イギリスは凄い国だったんだなぁと思いました

2022-12-07 08:04:52
押井徳馬 @osito_kuma

@elizabeth_munh キリスト教では離婚のハードルが高い(特にカトリックは絶対禁止)ので、「上に政策有れば下に対策有り」的な抜け道ですね

2022-12-07 06:43:26
Misirlou🇺🇦(ダボス商工会議所青年部) @MisirlouIbaraki

@elizabeth_munh ナポレオン戦争時代のイギリスの小説に、部下が市場で妻を買ってきたから教会へ行かせたという一節が出てきたけど、娼婦の身請けじゃなくて妻売りだった可能性もあるのね…。

2022-12-06 23:16:56