サイード『知識人とは何か』読書メモ

かんた @0sak1_m1d0r1

知識人の自主規制、リスクを意識しての沈黙、愛国主義的な大言壮語、そして過去をふりかえり過去のラディカルな自分を否定する芝居がかった転向－－こうしたことほど、知識人の公的活動の信用を傷つけるものはないのである。 (サイード『知識人とは何か』p15)

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サイードはリオタール「大きな物語消滅」論に批判的だったのか>『知識人とは何か』

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「複雑な個人的事情は、知識人サルトルの力を弱めたり、知識人としての資格を奪うどころか、彼が語ったことに、なまなましさと緊迫感をあたえ、彼とても人間的あやまちとは無縁ではなかったこと、

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彼が無味乾燥な道徳的題目ばかりをならべるような説教者とはちがっていたことをおしえてくれるのである」 (サイード『知識人とは何か』p41)

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「サルトルはただ、こう語ったにすぎない、すなわち、知識人がもっとも知識人らしいのは、なんらかのかたちで、社会によって囲いこまれたり、まるめこまれたり、とりこまれたり、こづきまわされたりするときである、と。なぜなら、

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そうしたときにはじめて、またそのような基盤のうえにたってはじめて、知識人の仕事は成立するからである」 (サイード『知識人とは何か』p126)

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「どんな知識人といえども、特定の観点や思想やイデオロギーを分節化して述べたり表象したりするのが本業だから、当然、自分の意見で社会を動かしてみたいという願望にかられるはずである。自分自身のためだけにとか、純粋な学問や抽象的な科学のためだけに書くと公言してはばからぬ知識人は、

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知識人として信頼されることはないし、そもそも信頼してはいけないのだ。(略)政治的になるのを好まないのなら、文章を書いたり、意見を述べたりしてはならないのである」 (サイード『知識人とは何か』p175)