地域振興を考える。行政・商店街・小売店に必要な視点

杉並区では地域経済対策として、プレミアム付杉並区内共通商品券「なみすけ商品券」が発行されています。その政策の問題点と、行政・地域・商店街が考えるべき戦略に関して、なかざわさん(@kazuyank)のつぶやきを中心にまとめました。
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プレミアム付杉並区内共通商品券「なみすけ商品券」

『杉並区の緊急経済対策の一環として、プレミアム付杉並区内共通商品券〝なみすけ商品券〝を販売します。1億円分のプレミアムを付けた総額11億円で、販売は5月と10月の2回に分けて行われます。 この機会を活用し、商店街の活性化に繋げる取り組みを各商店会にお願いします。』

なかざわ @kazuyank

いちおう人気らしいなみすけ商品券、本当に消費の刺激に繋がってるのかねえ。個人的に意外なのは商店街でも発行を区に求めていること。

2011-10-25 01:27:00
なかざわ @kazuyank

なみすけ商品券の販売は年2回。11億円ぶんの商品券を10億円で販売し、買えるのは1人5万円まで。簡単に言うと5万円が5万5千円の区内商品券になるということ。この"プレミアムぶん"の1億円はもちろん税金

2011-10-25 01:32:13
なかざわ @kazuyank

購入者全員が上限5万円を買うわけではないけど、年2回で重複する購入者もいることを考えると50万を越える区民から集めた税金をわずか2万人程度で配分しているということ。これって公平?

2011-10-25 01:35:24
なかざわ @kazuyank

なみすけ商品券の利用実績は大型店が1/3、残りが小規模店。大型店は西友等の総合スーパーが入り、ユータカラヤのような区内に多い食料品専業の中型スーパーは後者に入る。実際に商店街等の個人経営の小規模店は全体の1/3に満たないのではないかと。

2011-10-25 01:43:12
❤︎ utchie! 🌝 @utchie

@kazuyank 以前からちょっと疑問に思ってました。なのでなみすけ商品券は買ったことないです。個人の得より、できる限り地元で普通に適性価格の買い物したいです。

2011-10-25 01:43:56
なかざわ @kazuyank

なみすけ商品券の販売に区内の商店街が全面協力し、区役所等の区での販売を除けばすべてを商店街が人件費なしで(それもテベントウで)行っている。自分たちへの見入りは売ってる1/3にも満たないのに。

2011-10-25 01:46:44
なかざわ @kazuyank

なみすけ商品券そのものの販売を商店街が請け負い、それが毎回売り切れることで、全部自分たちの売り上げに繋がったと勘違いしていないか疑問。俺からすれば、2/3が他人に渡ってしまう商品券の販売を報酬もなくやるなんてお人好しにしか思えないんだけどな。

2011-10-25 01:49:41
なかざわ @kazuyank

ちなみに、ダイヤモンドオンラインによると、東京23区の中で杉並区は小売り店舗数5位(3,967店…これ少なすぎない?)、小売り年間販売額が16位(3,977億円)、商店街数3位(140カ所)、大規模店舗数14位(31店)、全高利販売額に占める食料品スーパーのシェア率2位(19%)

2011-10-25 02:04:54
なかざわ @kazuyank

そして1店当たりの平均売り場面積は20位と極小規模店の多さゆえに過去5年間の販売額の増加率は22位に甘んじているだそうな。

2011-10-25 02:11:53
なかざわ @kazuyank

まあそりゃそうだ。それなりに地代が高く大型店が出店できるまとまった土地もない。中央線に乗れば乗れば10分とかからず新宿や吉祥寺に出られ、井の頭線の人は渋谷にも近い。

2011-10-25 02:14:27
なかざわ @kazuyank

所得シェアでは3位という購買力があっても、日常的に新宿等を通って通勤する人が多い以上、区外への消費の流出が多いのは仕方がないのかもしれません。そりゃ弁理だもん新宿、休日なら渋谷や吉祥寺にも足を延ばすよね。そして区内消費は伸び悩むという…。

2011-10-25 02:20:51
なかざわ @kazuyank

地域外に流出する消費が多いながらも、大型店の出店が限定的なことで、ありがたいことに地方のようなシャッター通りにはなっていない。けれど、自身で発展していくだけの基礎体力もない感じ。

2011-10-25 02:24:06
なかざわ @kazuyank

それでもただ悲観することはなく、(自分を含め)区民の多くがスーパーで食料品を購入しつつ、食料品店で集客していた商店街は他の地域と異なる進化を遂げ、高円寺や西荻を筆頭に区外からの消費者をも集める地域密着でない広域型の商店街へと発展している。これはいい傾向。

2011-10-25 02:30:20
なかざわ @kazuyank

なみすけ商品券から話が逸れてしまったけど、プレミアム商品券もクーポンもポイント事業も本質的には同じ値引き。違いはその値引き原資を誰が払っているかなんだけど、小規模店には大型店のようなスケールメリットという企業努力はできないので、消費者に負担してもらうか店舗自ら負担するしかない。

2011-10-25 02:34:36
なかざわ @kazuyank

なみすけ商品券は区民の税金(恩恵は区外の人でも受けられ、原資は商店主も負担している)が原資なので、結局は消費者自ら払っていることになる。ただし、実際には多くの人が払った原資で一部の人だけが恩恵を受けている。

2011-10-25 02:46:20
なかざわ @kazuyank

ポイントやクーポンもお店が原資を負担しているようで、結局その原資は売価に上乗せされている。当たり前だけど、ヨドバシカメラはポイント還元始める前の方が安かった。お店が利益を削って値引きをすれば、体力のない小規模店ほど状況は厳しくなる。

2011-10-25 02:49:39
なかざわ @kazuyank

なので、小売店は価格競争という勝てない土俵に上がるのではなく、価格以外の価値を創出して訴求していくしかない。これは商店街も同じ。そもそも区内の商店街へ買い物に来る消費者は「単なる安さ」を求めて来ているの?

2011-10-25 02:52:49
エンドエンドマイルド @endendmild

@kazuyank 好きな話で興味深いです。売上は客数、客単価、点数、一点単価のどれか。今のままの立地ポテンシャルを加味すると客数と点数を伸ばさない限り苦しくなります。高円寺には誘引力があるだけまだましだが客点数を増やす為には商品券の類は役に立ちません

2011-10-25 02:58:10
なかざわ @kazuyank

行政や地域や商店街が行うべきなのは、プレミアム商品券やポイントやクーポンといった安直な値引きではなく、区外へ流出している消費を取り戻すこと、広域型として発展しつつある地域ごとの価値を際立たせること(ブランド化)、そして増えた消費から得た利益を地域の消費者へ還元することだと思う。

2011-10-25 02:59:10
なかざわ @kazuyank

消費者への還元は、値引きのような安直なものではなく、地域で生活する人たちが豊かになり、この地域に住み続けることに意義を見いだしてもらえるようなもの。広域型になりつつも地元の消費者なくては存在できない商店街が地域にできる恩返しとして。

2011-10-25 03:03:00
なかざわ @kazuyank

そういうことを実現できないかと、1円の利にもならない会議に自分の時間を削って何度となく出ているのです。杉並区はわかってんのかなー?

2011-10-25 03:06:41
なかざわ @kazuyank

@endomild その通りだと思います。今ある「誘引力」がずっと続くとは限らないわけで、それを強化するための投資を続けないと(現実にはまったくと言っていいほど何もしていない)未来なんてないんじゃないかと思います。地方を含め他地域の商店街の必死さももっと知るべきです。

2011-10-25 03:10:05
エンドエンドマイルド @endendmild

@kazuyank http://t.co/AwrdS8Qa ただこれを見る限り高円寺界隈は杉並区の所得は参考にならないかも?とも。街の生ビール相場を見ても値引きや安値を適正売価に上げるのは大変かとも。じゃ客点数を上げるには?まさに地域性、統一性の高い街あげての価値ある企画だと

2011-10-25 03:20:52
なかざわ @kazuyank

@endomild URLこっちがいいね→ http://t.co/4As4JYn6 ミスドじゃないけど、安く売ることで売上げを上げるつもりが、いつか安く売らないと売れなくなっちゃうんだよね。だからこそ値引きには慎重さが必要だと思うのだけど…(続く)

2011-10-25 03:29:23