茂木健一郎(@kenichiromogi)さんの連続ツイート2011年2月分まとめ

脳科学者・茂木健一郎さんの連続ツイートのバックナンバー集
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2月1日 「デビュー」について

茂木健一郎 @kenichiromogi

デビュー(1)私の学生の野澤真一( @melonsode)が、『母の友』2011年3月号にエッセイを書いている。商業紙デビュー。ネットで自由に発信できる時代とはいえ、きちんとした媒体に自分の書いた文章が載る喜びは格別。野澤、おめでとう。編集の高松夕佳さん、ありがとう。

2011-02-01 08:59:55
茂木健一郎 @kenichiromogi

デビュー(2)自分をデビューさせてくれた編集者は、一生忘れないものである。私の場合、日経サイエンスにいらした松尾義之さん。『脳とクオリア』の出版企画書を送ったら、企画を受け入れてくれた。今でも忘れることのできない、わが人生の画期である。

2011-02-01 09:01:01
茂木健一郎 @kenichiromogi

デビュー(3)本がゼロの時には、「自分」と、「本を書く人」の間には無限の距離があるように感じてしまう。その距離をどのように詰めたらいいのかわからない。いつまで経っても、「著者」にはなれないのではないかと思う。その壁を超えることが、難しくそして価値のあること。

2011-02-01 09:01:58
茂木健一郎 @kenichiromogi

デビュー(4)松尾義之さんは、若造が生意気に書いてきた「クオリア」に関する企画を、何の偏見もなしに読んで下さった。そして、「面白いじゃないか」と、無名の人間に懸けて下さった。今でも、感謝しても感謝しきれない。

2011-02-01 09:03:36
茂木健一郎 @kenichiromogi

デビュー(5)実は、私は日経サイエンスの懸賞論文に高校2年の時に入賞して、編集部の人たちとハワイに火山を見に行っているのだが、企画書を送る時にその事実を書かなかった。そのことも、松尾義之さんの気に入ったらしかった。

2011-02-01 09:04:56
茂木健一郎 @kenichiromogi

デビュー(6)『脳とクオリア』を書く過程で、松尾義之さんと何度も会い、打ち合わせをして、本というものは著者と編集者が一緒に作って行くものと学んだ。また、松尾さんが、若手研究者をはげますための、さまざまな試みをしていることも知った。

2011-02-01 09:05:59
茂木健一郎 @kenichiromogi

デビュー(7)「若くて生意気なやつが大好きなんだよ。」松尾義之さんはいつもそう言っていた。剣道をやるという松尾さんの顔は引き締まっていて、真っ黒に焼けていた。頼りがいのある先輩という感じがした。

2011-02-01 09:07:16
茂木健一郎 @kenichiromogi

デビュー(8)ぼくもまた、「若くて生意気なやつ」が好きだ。そういうやつがいたら、全力でサポートしてやる。かつて、松尾義之さんがぼくにそうしてくれたように。

2011-02-01 09:10:44
茂木健一郎 @kenichiromogi

デビュー(9)今回、野澤真一( @melonsode) が商業誌デビューした。野澤は、まさに「若くて生意気なやつ」。今後の野澤の活躍に期待したい。そうして、おれもまだまだ負けずに「デビュー」し続けるぞ!

2011-02-01 09:13:15
茂木健一郎 @kenichiromogi

以上、途中で余計なものが差し挟まりましたが、「デビュー」に関する連続ツイートでした。

2011-02-01 09:14:54

2月2日 タニノクロウの『チェーホフ?』に関して

茂木健一郎 @kenichiromogi

病気(1)昨日、東京芸術劇場でのタニノクロウ( @taninokuro)さんの『チェーホフ?』を見た。開演前、会った瞬間から、「この人はやらかしそうだな」と思った。舞台が始まったら、やっぱりやらかしてしまっていた。

2011-02-02 07:55:43
茂木健一郎 @kenichiromogi

病気(2)やからす人間というのは、シャイであることが多い。あまりにも大きい衝動を抱えていて、それを抑えているから、大人しい。タニノクロウはまさにそんな人。そして、『チェーホフ?』はやらかした舞台だった。

2011-02-02 07:56:37
茂木健一郎 @kenichiromogi

病気(3)ドラマトゥルグの人と、一年かけてチェーホフの資料を丹念に読みました、とパンフレットに書いてある。そしてできあがった舞台は、現代美術。抽象性と、魂に刺さる風刺。つまりは「ビョーキ」である。

2011-02-02 07:58:10
茂木健一郎 @kenichiromogi

病気(4)すべての創造性は、病気に発していると思う。自らの病理学を自覚している人は、強いし美しい。タニノクロウは美しい人だった。「元精神科医」だが、実家も精神科で、患者の方々を身近に見て来たという。

2011-02-02 07:59:35
茂木健一郎 @kenichiromogi

病気(5)『チェーホフ?』は、醒めてほしくない悪夢のような美しい舞台だった。古典的なドラマなどではない。むしろ、「人間とはなにか」という問いに対する、現代的な病理学、精神の奥深く花が咲く場所なのだ。

2011-02-02 08:00:43
茂木健一郎 @kenichiromogi

病気(6)人は、自分の病理学に向き合った時に、再生への一歩を踏み出す。だからこそ、タニノクロウさんの舞台を見ると、深いところで癒される。こんな手があったとはね! こんな人がいたとはね!

2011-02-02 08:01:34
茂木健一郎 @kenichiromogi

病気(7)上演後、タニノクロウさんとアフタートークをした。「社会の中で、普通だと思っている人たちこそ、自分の病理学を見つめるべきだと思う。」と言った。打ち上げの時に、タニノさんは「ぼくもそう思ったんですけどね」とぼそっと言った。

2011-02-02 08:02:49
茂木健一郎 @kenichiromogi

病気(8)6月には、静岡で二日間だけ舞台をやるのだという。そのために、三ヶ月前から静岡に行って、テントで暮らすとかわけのわからないことを言っているタニノクロウさん、いいやつだな君は!! 郡司ペギオ幸夫に通じる雰囲気あり。(これは最大のほめ言葉)。

2011-02-02 08:05:18
茂木健一郎 @kenichiromogi

病気(9)というわけだから、しつこいけれども、タニノクロウの『チェーホフ?」(東京芸術劇場、2月13日まで)は絶対に行った方がいい。行かないで後悔するより、行って後悔した方がいい。行って後悔したとしても、それはきっと美しい悪夢だ。 http://bit.ly/dOLVKk

2011-02-02 08:07:00
茂木健一郎 @kenichiromogi

というわけで、タニノクロウの『チェーホフ?』に関する連続ツイートでした。

2011-02-02 08:07:24

2月3日 「相撲」について

茂木健一郎 @kenichiromogi

相撲(1)変な時間だけど、やります。子どもの頃、毎夏相撲大会があった。3人抜けばスイカがもらえるのだけど、どうしてもダメだった。

2011-02-03 01:13:45
茂木健一郎 @kenichiromogi

相撲(2)身体を張ることの大変さを思った。たとえ、万一八百長があったとしても、八百長をやること自体にエネルギーがいる。生半可の身体の鍛え方じゃ、怪我するよ、死ぬよ。

2011-02-03 01:15:00
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