「決断できない日本」の本質とはなにか、について

TPP問題を見ていると本当にケビン・メア氏の「決断できない日本」という言葉がしっくりくる印象がある。どうして日本は「決断できない」のか。昔、米国に留学中に日本政治の教授から聞いた「日本にリーダーはいない。いるのはブローカーだ」という表現からこの問題を考慮してみる。
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fj197099 @fj197099

TPP交渉からの”途中離脱”、「ありえない」と米倉経団連会長(http://t.co/bP2edFLu)…普通は常識的に考えて交渉参加する前に「ダメなら出る」なんていう消極姿勢を語ることは確かに姿勢としてあり得ない。前原氏は反対派をなだめる為に原則論をぶったに過ぎないのだろう。

2011-10-26 19:03:40
fj197099 @fj197099

だがTPP問題を見ていると本当にメア氏の『決断できない日本』という言葉がしっくり来るように思う。これは別に民主党だけの問題ではあるまい。自民党も内部で割れている。どこが与党であれ日本社会の一つの特性として「決断できない」のである。リーダーシップが必要なのにリーダーはいないからだ。

2011-10-26 19:06:00
fj197099 @fj197099

使い回しのネタになるが昔米国で日本政治の授業を取った時に教授が言っていたのは「日本にリーダーはいない。いるのはブローカーだ」という言葉だ。確かに日本には反対があっても集団を引っ張っていくリーダーが乏しい。沢山いるのは各利益集団の利益に配慮し集団間の均衡を重視するブローカーである。

2011-10-26 19:10:42
fj197099 @fj197099

「和を以て尊しとなす」を原則とする日本では少数派を排除する形での多数派の利益の優先が受け入れられにくい。それが最大多数の最大幸福という民主政治の本質に関わるものであってもである。故に少数派が多数派よりも殆ど常に力を持つ。コンセンサス社会では皆が拒否権を持っているのと同様となる。

2011-10-26 19:13:08
fj197099 @fj197099

こうして多数派の利益になることが少数派の拒否権によってブロックされ何事も「決断できない」状況となるが、日本ではそれを民主主義と呼んでいる。多数派の横暴に対して少数派の権利が守られた。民主的ですね、という話になる。ある意味ではそれは正しい。だが本質的にはどうなのかという疑問は残る。

2011-10-26 19:15:48
fj197099 @fj197099

コンセンサス社会、ブローカーがリーダーの代わりに存在する社会は、多数派と少数派の利益が先鋭に対立しない限りは円滑に機能するだろう。それはコンセンサス形成を通じて「しこりを残さない」政治の実現に貢献するだろう。しかし多数派と少数派の利益が先鋭に対立する場合には途端に限界を露呈する。

2011-10-26 19:17:33
fj197099 @fj197099

それが普天間であり、TPPのような問題なのだと思う。もっと広範に言えば、既得権益を打破して「改革」を行う際には常にこの種の問題が重大な障害になるはずだ。国家戦略の策定にはリーダーシップが必要だが、日本にはブローカーしかいない。それが「決断できない日本」の本質なのではないか。

2011-10-26 19:19:32