修士論文の必要性

「大学院、来年度から修士論文不要に 試験などで審査」 (日本経済新聞) http://s.nikkei.com/roLPBw について 慶応ビジネススクールで教鞭を執られる@yohtaさんがもの申す
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太田康広 @yohta

修士論文。MBAのような実務家養成プログラムでは,その必要性が議論されてきた。しかし,専門職大学院は以前から修士論文不要のはずなので,それは今回の論点ではない。専門職大学院で,修士論文を課しているケースは,それが不要であることを承知の上で,教育効果を考えて,課しているはず。

2011-10-27 01:06:11
太田康広 @yohta

なお,KBSは,専門職大学院制度ができる遙か以前の設立なので,専門職大学院ではない。取得可能なMBAは,修士(経営学)であって,経営修士(専門職)ではない。

2011-10-27 01:07:26
太田康広 @yohta

KBSでも,教育効果を考えると,修士論文を外すことはちょっと考えられない。国際的に見ても,北米のMBAは,修士論文不要(教員のリソース的に実質的にムリ)だが,ヨーロッパのMBAは修士論文を課している。実務家養成プログラムでも,修士論文を課したいのがスクールの本音ではないか。

2011-10-27 01:09:48
太田康広 @yohta

逆に,研究者養成プログラムでは,修士論文はいらないと思う。今どき,研究者になろうという人は,博士課程へ進学して博士号を取得するのは必須。修士論文なんて書かなくても,博士論文を書けばOK。本気で学術論文を書こうとしたら,修行を始めて2年程度で「学術論文」が書けないことは自明だろう。

2011-10-27 01:12:18
Takashi Hayashi @tkshhysh

修士博士一貫制のなかでの通過点としての「修士」を日本で設けることには賛成しかねるなあ。米ではcompでバンバン落としても行き先があるけど、日本で「comp落ちた後でおまけでもらった修士」なんて烙印押されたら再起不能だと思う。

2011-10-27 01:13:55
Shohei @shohei_07

どきっ… RT @tkshhysh 修士博士一貫制のなかでの通過点としての「修士」を日本で設けることには賛成しかねるなあ。米ではcompでバンバン落としても行き先があるけど、日本で「comp落ちた後でおまけでもらった修士」なんて烙印押されたら再起不能だと思う

2011-10-27 01:15:07
太田康広 @yohta

少なくとも,筆者の分野では,経済数学,計量経済学,ミクロ経済学,ファイナンス,会計制度の修得に,どう考えても,最低2年(事実上3年)は必要。数学もエコノメもゲームもわからないレベルで書いた修士論文が「なんちゃって学術論文」になるは必定。修士論文は,実際,邪魔。

2011-10-27 01:15:34
Hiroko @hiroko_712

2月にオーストラリア行ったときにそこのPhD programをちょっと調べたり院生とも交流したりしたんだけど、卒業予定まで1,2年あるのに、PhD thesisのタイトルが決まってるんだよね。びっくりした。thesis proposalにタイトルも書くんだよね。

2011-10-27 01:19:32
uncorrelated @uncorrelated

査読論文3本が博士の条件とか言われているので、不備があっても修論は書くべきだと思います。 @yohta

2011-10-27 01:20:08
Takashi Hayashi @tkshhysh

これも確かにその通りなのだが、「建て前」を必死に維持する過程で培われるものが多いのかな、と。QT @yohta 少なくとも,筆者の分野では(中略)修士論文が「なんちゃって学術論文」になるは必定。修士論文は,実際,邪魔。

2011-10-27 01:20:10
Shohei @shohei_07

ちなみに私が通ったコーネル都市計画大学院(プロフェッショナル修士)では博士課程への進学を希望する者にだけ修士論文を書くのを勧め、それ以外の生徒は自分でクライアントを見つけてプロジェクトペーパーを書くのが基本だった。

2011-10-27 01:22:46
糸畑要 @boreford

「comp落ちた後でおまけでもらった修士」みたいな人を博士に進めて、さらに何年も研究漬けにする方がよほど再起不能になるんじゃないっすかね。

2011-10-27 01:24:25
Shohei @shohei_07

でも実際のところは、修士論文を書くのはdiscourageされていた雰囲気だった。教員の手間が増えるからだろうな。アーバンデザイン以外の留学生は修論を書く傾向にあったけど、これは目に見える成果を持ち帰りたいからかな。

2011-10-27 01:24:54
Shohei @shohei_07

でも博士課程への出願は修士1年目に行うので修論なんてアイデアすら固まっていない。なのでその翌年つまり卒業後に修論をライティングサンプルとして博士課程に出願する人たちも多かった。これは米国の都市計画プログラムは修士と博士で完全に区切られているためだけど。

2011-10-27 01:28:43
Takashi Hayashi @tkshhysh

公式に「止めときなさい」と言えるのが学部卒時点しかないので、それを過ぎるとやんわりと「引導を渡す」ことしかできないので、その建て前を実態に合わせようということなのだろうが、それが積極的な「進路指導」の一環として定着する前そのはざまに入り込んでしまう人が大量に出そう。

2011-10-27 01:39:49