ビヨンド・ザ・フスマ・オブ・サイレンス #3
「イヤーッ!」パープルタコが投げたクナイ・ダートにニンジャスレイヤーが投げ返したスリケンがぶつかり合い、消滅した。次の瞬間二人はワン・インチ距離まで互いに接近していた。即座に打撃応酬が開始される!「イヤーッ!」「イヤーッ!」「イヤーッ!」「イヤーッ!」ぶつかり合うチョップ! 2
2011-10-28 18:32:52「ブシューッ!」パープルタコの口の触手が突如襲いかかる!ニンジャスレイヤーは一瞬早くブリッジしてこれを回避、その姿勢からサージョンめがけイナズマめいた速度のスリケンを投擲!「イヤーッ!」「グワーッ!?」突然の攻撃を察知できず、サージョンの右脛にスリケンがまともに突き刺さる! 3
2011-10-28 18:41:00「イヤーッ!」パープルタコが脚を高く蹴り上げ、踵落としで襲撃!ニンジャスレイヤーはブリッジからバックフリップしてこれを回避!着地点近くで苦しんでいたサージョンに飛び蹴りを見舞う!「イヤーッ!」「グワーッ!」ナムサン!やはりサージョンはガードし損ね、床に叩き伏せられる! 4
2011-10-28 18:55:15「イヤーッ!」転倒したサージョンにすかさずシルバーキーが襲いかかり、脇腹を力任せに蹴る!「グワーッ!」「散々やりやがって!舐めるなよ!イヤーッ!」「グワーッ!」「痛みは生の喜びだと?イヤーッ!」「グワーッ!」「喜んでみろよ!イヤーッ!」「グワーッ!」 5
2011-10-28 19:06:42「カバーしろ!パープルタコ=サン!」蹴られながらサージョンが悲鳴を上げる。「バカが!甘えるな!出来たらとっくにやってるんだよ!」ニンジャスレイヤーの打撃をいなしながらパープルタコが吐き捨てる。「イヤーッ!」回し蹴りだ!「イヤーッ!」ニンジャスレイヤーは腰を落としてこれを回避! 6
2011-10-28 19:21:17パープルタコの回し蹴りが戻る速度よりもはやく、ニンジャスレイヤーは斜め上に拳を突き上げた。斜め45度のポムポム・パンチだ!「イヤーッ!」「グワーッ!」なんたる技の切れ味!パープルタコの身体が跳ね上げられる!「イヤーッ!」ニンジャスレイヤーは追って跳躍!組みつきにゆく! 7
2011-10-28 19:37:25これはアラバマオトシ!敵を羽交い締めにして共に落下、脳天から地面に叩きつける暗殺カラテ技!勝負あり……否、見よ!パープルタコの柔軟極まる関節の動きを!ニンジャスレイヤーはグラップし損ねる!「何!」パープルタコは一瞬にして上になり、両脚で彼の首を挟み込む!「フフフどうなるかなァ」8
2011-10-28 19:51:40「ウヌッ!」ニンジャスレイヤーは抵抗するが、パープルタコの両脚はまるで水をたっぷり含んだ布のごとくニンジャスレイヤーに絡みつき、逃さぬ!そのままパープルタコはニンジャスレイヤーを抱え込んだまま空中でムーンサルト回転!勢いを乗せて床に叩きつける!「イヤーッ!」「グワーッ!」 9
2011-10-28 20:09:25自身も似た技を持つニンジャスレイヤーは、チャドー由来の受け身でこの空中投げの衝突ダメージを最小限に留めた。だがパープルタコは機会を逃さず、ニンジャスレイヤーのマウントを取ったのである!「フフフ!アカチャン」パープルタコが腰をグラインドさせ笑う! ナムサン! 10
2011-10-28 20:32:21「イヤーッ!……イヤーッ!」マウントを跳ね返そうとニンジャスレイヤーは力を込める。だが、そのピンナップモデルめいた外見からは想像できぬほどの怪力がニンジャスレイヤーの両肩を押さえつけている!パープルタコは身を屈める……蠢く口元の触手がニンジャスレイヤーのメンポを撫で回す! 11
2011-10-28 20:58:38ニンジャスレイヤーがもがく……パープルタコの瞳が紫に光る!「グ……グワーッ!」「ファハハハハ!アカチャン!」「え?形勢逆転かよ?」サージョンを蹴り続けていたシルバーキーが蒼ざめた。その隙を捉え、サージョンが下段蹴りを繰り出す!「イヤーッ!」シルバーキーは転倒!「グワーッ!」 12
2011-10-28 21:07:42「ゲホッ……思い上がるな!」サージョンはシルバーキーにツバを吐き、激しくストンピング!「グワーッ!」「お前は殺さない!命令だからだ。手術も無駄になる。イヤーッ!」「グワーッ!」「だが!私を!イヤーッ!」「グワーッ!」「足蹴にしたな!イヤーッ!」「グワーッ!」 13
2011-10-28 21:24:27「イヤーッ!」「グワーッ!あんた」「イヤーッ!」「グワーッ!熱く」「イヤーッ!」「グワーッ!熱くなり過ぎ」「イヤーッ!」「グワーッ!なり過ぎだぜ!」シルバーキーがサージョンのストンピング足首を、掴んだ!「ちょっとウカツだろ、これは」「な……アバババッ!?アババババーッ!?」 14
2011-10-28 21:39:43途端にサージョンの身体が痙攣を始める。シルバーキーはこめかみに指を当て、眼と鼻から血を流す。マインド潜行だ!彼はこのままサージョンのニューロンを焼き切ってやるつもりだった。だがニンジャ相手では一筋縄でゆかぬか、一時的にショック状態に陥らせるのがやっとだった。「アバーッ!」 15
2011-10-28 21:56:26「思い知ったかエエッ!?」サージョンが仰向けに転倒すると、シルバーキーはパープルタコとニンジャスレイヤーの方向へ向き直った。彼を救った謎の赤黒のニンジャは今、パープルタコに覆い被さられ、名状し難い触手の洗礼を受けている最中だ。「グワーッ!グワーッ!グワーッ!」ナムサン! 16
2011-10-28 22:46:37シルバーキーはニンジャ地獄絵図と割れた窓とを素早く見比べる。一方には悪夢めいた殺し合い……しかも協力者はこのまま倒されそうな状況ときたものだ。もう一方には……自由!このままこの鍼灸院を飛び出し、逃げてしまえばいい。それで全て終わりだ。「実際、選択の余地は無いだろ……」 17
2011-10-28 22:50:57「グワーッ!グワーッ!グワーッ!」「ファハハハハハ!アカチャン……アカチャン!」パープルタコは腰を揺すりながら上体を仰け反らせた。そして再び屈み込み、ニンジャスレイヤーの顔を触手で包み込む!「あンたのニンジャソウル甘いの?ねェそれとも苦いの?ドクドク流してよ!ねェ!」 18
2011-10-28 22:57:52「グワーッ!グワーッ!グワーッ!」「……選択の余地なんてものは無いんだよ!」シルバーキーは駆け出す!「ファハハハアカチャン!アカチャンアバッ!?アバーッ!?」パープルタコがスタンガンを首筋に当てられたように反応し、痙攣!彼女の両こめかみに後ろから当てられたシルバーキーの指! 19
2011-10-28 23:02:55「ウ……ウオッ!」シルバーキーはフィードバックにひるんだ。マインド潜行が拒絶されたのだ。なんたるニンジャ精神力!後ろへ弾き飛ばされそうになるが、彼は必死でかじりついた。「GRRRRRRRR!」獣じみた唸り声を上げ、パープルタコがシルバーキーをもぎ離そうとする! 20
2011-10-28 23:07:08「つれない女だなッ……」シルバーキーは暴れるパープルタコの首を肘の内側でガッチリとロックした。「さっきはネンゴロだったろ?心変わりか?俺も混ぜてくれよ」「GRRRRRR!」そして無理に振り向かせ、額同士を密着する!途端にシルバーキーを蹂躙にかかる触手!「イヤーッ!」 21
2011-10-28 23:13:12額から額!原理はわからぬが、これが一番強力な潜行方法であることをシルバーキーは理解していた。途端に二者の間で超自然のトンネルが拓かれ、シルバーキーの意志はエネルギーの流れめいた存在と化してパープルタコのニューロンに突入した!「アアアアアア!」 22
2011-10-28 23:18:38……ドオン……ドオン……巨大な石柱で囲まれた荘厳なドージョーに跪く、黒、赤、象牙のニンジャ。そしてこの視点の持ち主パープルタコ。天井に掲げられた「格差社会」のショドー。これは彼女の記憶だ。祭壇に立つ異様なニンジャ……透明なボディを持ったニンジャが、四人を睨みおろす。 23
2011-10-28 23:52:38「よくぞ辿り着いた」多彩なる装束をまとう透明のダビデ像めいたニンジャは、溢れるような威厳をもって彼らを見渡した。「今こそ最終試練に臨む時。怖じ恐れる弱体者はまさかこの中におるまいが、なまなかな覚悟で臨めば、容易く地獄に落ちるであろう」 24
2011-10-29 00:04:39「誰ですか?その情けない野郎は」背の高い赤いニンジャが不敵に言う。「少なくとも俺じゃねえ事は確かだぜ」その赤いニンジャを横目で見ながら、象牙のニンジャは無言で口の端を歪め、鼻を鳴らす。黒いニンジャが言った。「この四人の中に、そのような未熟者はおりませぬ」 25
2011-10-29 00:15:38