プロが語る「作家を目指すなら企画書はかけた方がいい理由」。「アイディアを盗まれたくない」と見せたがらない人の話も

榊一郎@漫画『聖戦勇戯』『仁科君の編集冒険記』(原作担当)連載中！ @ichiro_sakaki

企画書の話。 新人賞応募作などには勿論要らないし、なろうとかに投稿する分にも要らないのだけど。 最終的にプロとして仕事してゆくなら、企画書が書ける方が色々便利なのと、企画書は途中で迷った際に初心を思い出す際の助けにもなるので、必須ではなくてもやっぱり書けた方が良いとおもいます。

榊一郎@漫画『聖戦勇戯』『仁科君の編集冒険記』(原作担当)連載中！ @ichiro_sakaki

生徒さんの企画書を見ていると、『先生が目を通す』のはわかってる筈なのに、そんな事知らんとばかりに、メモ書きみたいなのを出してくる人がちらほらいるけども。 そういう人は本文も、『読み手の理解とか知らん』とばかりに、情報提示の順番が滅茶苦茶なものが多い。 多分もうコレは癖のレベル。

榊一郎@漫画『聖戦勇戯』『仁科君の編集冒険記』(原作担当)連載中！ @ichiro_sakaki

極論、一文の途中で主語が入れ替わってるのに、『分かるだろ！？』とばかりに主語を片方しか書かない。 何の説明も無く独自用語乱発する。 正直、大変読みづらい。

榊一郎@漫画『聖戦勇戯』『仁科君の編集冒険記』(原作担当)連載中！ @ichiro_sakaki

企画書も文章である以上、そこに出てくる悪癖は本文にも出やすいし、逆に言えば、わかりやすい企画書が書けるようになるなら、本文も読みやすく改善されてくるともいえる。

榊一郎@漫画『聖戦勇戯』『仁科君の編集冒険記』(原作担当)連載中！ @ichiro_sakaki

また、プロになって新作を書くにあたり、担当さんに『こういうの書きます』という提示なしに本文書き始めた場合。 当たり前だけど、担当さんに全ボツくらう可能性がある訳ですよ。本文全部書き上げた後で。

榊一郎@漫画『聖戦勇戯』『仁科君の編集冒険記』(原作担当)連載中！ @ichiro_sakaki

そういうのを気にしない人ならば、じゃあ企画書なんて書けなくて良いのか、となりそうですが、担当さんの立場からすると、そういう事をする作家とコレから積極的に付き合っていくとなると、まぁ、しんどい筈で。

榊一郎@漫画『聖戦勇戯』『仁科君の編集冒険記』(原作担当)連載中！ @ichiro_sakaki

担当さんは担当さんで、新作の可否を編集部会議にかけてGOサインをもらわねばならず、その際に『担当編集者が自分で著者の代わりに、本原稿から企画書を書いて編集部会議に提出する』という作業を強いられる訳でね。

榊一郎@漫画『聖戦勇戯』『仁科君の編集冒険記』(原作担当)連載中！ @ichiro_sakaki

また、企画書の段階でならいくらでも改善案が提示できたのに、本文書き上げてしまった後では、全ボツに等しい改稿を要求せねばならないなど、担当編集者の負担もでかいんですよ。企画書かかない作家との付き合いは。

榊一郎@漫画『聖戦勇戯』『仁科君の編集冒険記』(原作担当)連載中！ @ichiro_sakaki

この事から、『担当編集者が編集部会議にかける際の資料としてそのまま使えるレベルの企画書が最善』『そうで無くとも担当が資料をでっち上げられる際の叩き台として使えるのが望ましい』という事になり、

榊一郎@漫画『聖戦勇戯』『仁科君の編集冒険記』(原作担当)連載中！ @ichiro_sakaki

作品の売り、テーマ、コンセプト、類似作品(およびその類似作品作品との差別化の為の独自要素)、想定読者、といった『会議で説明すべき情報』を書き添えてある、そういう企画書が書けるかどうかで、色々『実際に執筆に入るまでのハードル』の数と高さが変わってくる。

榊一郎@漫画『聖戦勇戯』『仁科君の編集冒険記』(原作担当)連載中！ @ichiro_sakaki

勿論『俺様の作品は一行読めば誰もが涙流して感動する』と自信があるなら企画書なんて面倒なものを書かなくても良いとも言えますが。 そうでないなら、『他人に情報を伝える』事の訓練、癖付けの一環として、『読みやすくわかりやすい』企画書は書けた方が良いと思います。

DK @game_sennin

私も同様の話は講義でするけど「まさに私の作品は一行読めば誰もが涙する作品なんです。他の人間には無理かもしれませんが私にはできるんです」と課題出してくる人がいる。その涙した人を1人誰か教えて欲しい、と頼むと「パクられるので誰にも見せたことはないです」と返答。どうやって確かめたんだ！ twitter.com/ichiro_sakaki/…

DK @game_sennin

よく見かけるタイプの人で、むしろそこから「そんなことのできる人や作品はなかなか無い」と思い知ってから、伸びる人も少なくないから、決してバカにしたりはせず、丁寧に指導してる。ただ、半分以上は2度と作品を書かなくなる。

DK @game_sennin

彼らは、誰もが涙する作品を書きたいのではなくて「自分は誰もが涙する作品を書ける人かもしれない」と思っていただけの場合が多く、そうではないとわかれば、それ以上苦労や努力してまで作品を書きたいとは思っていない。まあ、満足したならそれもまたいいかな、と私個人は思っている

榊一郎@漫画『聖戦勇戯』『仁科君の編集冒険記』(原作担当)連載中！ @ichiro_sakaki

自信あるのは良い事とはいえ、客観性が確保されてない以上、常に独りよがりの危険性は付きまとうのです。 twitter.com/game_sennin/st…

ひびき遊＠ライトノベル作法研究者 @hibikiyu_

めちゃくちゃ笑ってますが、こういう人はマジで存在します……! twitter.com/game_sennin/st…

くしまちみなと @kusimachiminato

こういう人は２〜３年に１回出てきますね。同級生にもいましたわー。 twitter.com/game_sennin/st…