どんなメカニズムでキセノンが出ているのかな。中性子源が何処かに埋まっててその周りで未臨界ながらも低出力の核分裂がずっと続いてると言うシナリオはどうか。
2011-11-02 08:12:46U235の自発核分裂によってXeができていると言う人もいるが、U235は崩壊定数が10の-17乗毎秒のオーダー、さらに自発核分裂の分岐比は10の-11乗でありいくら何でもこれから生成されたXeを検出するのって大変すぎないか。それとも東京電力にはもの凄い検出技術があるのか。
2011-11-02 12:02:38U235の量はトン単位だから10^6g。原子量で割ると10^4mol。アボガドロ数かけて10^27個これに崩壊定数と分岐比をかけちゃうと10^-1回毎秒か。そんでXe133の核分裂収率は10^-2のオーダだからいや多くても毎秒数原子くらいしかできやしないだろ。炉心全体で。
2011-11-02 12:03:38再臨界がバズってる、しかしまた言葉が一人歩きしてる感が……つか燃料棒溶融で圧力容器と格納容器の底にごちゃっとなってる分には有効な制御棒なんか入ってないんだから、小規模な核分裂反応が続く可能性はあたりまえにあるよね。
2011-11-02 12:38:42@wa_sabi いやそれが、発電用の低濃縮度の燃料がごちゃっとなってる状態で核分裂を連鎖させるのはかなり難しいです。相当量が水と最適な塩梅で混ざらなくてはならないので。多分無理だと思うのですが。
2011-11-02 12:47:07再臨界をどうにか起こそうと考えてみたが、ボロボロのフレーク状になった丁度良い大きさの核燃料粒子がどこかの水たまりに適当な隙間を空けて積み重なったら起こせるかなあ。そう言う条件が炉心か配管のどこかで成立する可能性は確かに「ゼロではない」。
2011-11-02 12:51:15ま、臨界量以上の核燃料が水と共存していて形状が担保できない、と言う条件で臨界事故の可能性がゼロだと言う奴がいたら、そいつは嘘つきなので。しょうがない。
2011-11-02 12:52:12@izawak 長時間にわたって連鎖させるのは無理だと思うのですが、ごくごく短時間局所的にと言うのも考えづらいでしょうか?東電発表の小規模な再臨界ってどこでどんな仕組みで起こってるんだろう。
2011-11-02 12:52:42飯食ってきたので真面目に計算してみた。2号機内のU235量Mを3.6トンとしよう。U235の崩壊定数λは3.12E-17/s。自発核分裂の分岐比fが7.0E-11。M/235*Nav*λ*f=20.1/s。つまり、2号機内部で自発核分裂は毎秒20回起こっている。やっぱりすくない。
2011-11-02 12:56:03@wa_sabi どこかに炉の起動用の中性子源が埋まってると思うのですが。埋まってる場所によってはそいつがずっと周りの燃料を核分裂させてるってことはありうると思うのです。
2011-11-02 12:56:53んで核分裂1回あたりのXeの収率はと言うと高速核分裂のを使うとこれはXe133が6.7E-2、Xe135が9.0E-4でしてね。135は2ケタ低いので無視で良いとして20*6.7E-2=1.34か。毎秒1.3個くらいしかできないぞ。やっぱり検出するのは無理ではないかと。
2011-11-02 12:59:09私は中性子源と言えば241Am-Beか252Cfしか知らないです。さて何を使っているのか。ところで同僚に聞いたら、年季を経た動力炉では使用済燃料の発する中性子だけで十分なので中性子源抜いちゃってる場合もあるそうです。2号炉はどうなのか、東京電力に聞かないと分かりません ^^;。
2011-11-02 17:36:48「局所的な再臨界」と言うナゾの言葉が聞こえて来るようになったのだが、この言葉を使用している人がどのような状態を想定してそう言っているのだろうか。単に誤解している人と、「再臨界」と言う言葉を使いたくて仕方ない人が入り交じっていてわけが分からない。
2011-11-02 17:41:11ある体系を見た場合、「吸収・漏れによって体系から失われる中性子の数」と「核分裂により生成される中性子の数」が丁度等しくなった時、その体系は臨界であると言う。正直俺にとって「局所的な再臨界」と言う言葉は意味不明である。部分的に核分裂連鎖反応が起きていることを言っているのか。
2011-11-02 17:45:24誤解している人もいるが、「核分裂が起きていること」と「体系が臨界であること」は全然違うよ。例えば、未臨界の体系に何らかの方法で中性子を供給した場合、「核分裂が連続して起こる」よ。でもそれによってどれだけ出力が出ても、その体系が未臨界であることに変わりはないんだよ。
2011-11-02 17:48:25要するに、「臨界」とは出力とは独立の概念なのです。核分裂が1つも起きていない、完全にゼロ出力の体系だって、臨界の体系は臨界ですよ。マジで。そして例え100万kW出ていても、未臨界の体系は未臨界だよ。
2011-11-02 17:52:45超しつこく言う。臨界かどうかとは、その体系が中性子をどのくらい増倍するか、と言うことを言っているのであって、そこでどの程度核分裂が起きているかと言う意味ではない。この話題についてちょっとしつこすぎるのは俺の稼業に由来する。
2011-11-02 17:54:52で、どうだろう。「局所的な再臨界」と言う言葉を使用している人は、俺には「核分裂反応が連続的に起きていること」と「臨界であること」を混同されているように思える。念のために言うと混同するのは別に恥ずかしいことではないです。たいがいややこしい話なので。
2011-11-02 17:59:13臨界と言う言葉の定義などどうでも良い、核分裂が起きていたらそれだけで問題だ、と言う人は、ことの軽重を量り間違えているね。多少の核分裂それ自体は今さら大した問題ではないのだ。あれはもともと100万kWで運転していた装置なのだから。恐れるべきは制御されない連鎖反応なのですよ。
2011-11-02 18:01:34もっとも俺の感覚だといくら漏れてるとは言え100万kWで運転するために作られた釜の中でゼロ出力の臨界事故が起きたって別にそれほど大した問題とも思わないけどね。「安定して出力が上昇するような超臨界状態」が出現したらその時は俺も慌てよう。そんな条件はただの臨界よりさらに厳しいけど。
2011-11-02 18:05:46